「平和で平穏で楽しい生活が一番!」 今はアンチ超保守&安倍政権の立場から、mew基準の(時に偏向した?)視点で、政治や競馬、スポーツなどについて書いています。写真は溺愛馬トロットスター


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ジーコの提言~彼は、日本の敗因を「体格差」のせいにしたわけではない!・・・ と思う。

 
 26日に日本代表の監督を退任するジーコの記者会見が行なわれた。

 翌朝、TVやいくつかの新聞の紙面を見て、私は少し驚いてしまった。
 メディアの中に「ジーコが日本の敗戦の要因を、体格の差にあると言った」と伝え、
「体格差があるなんて、最初からわかっていたことではないか」「監督としての手腕
の問題を横に置いて、敗因を体格のせいにするのか」というニュアンスで批判を行なう
ところがあったからだ。
<もしかしたら、ジーコが「悔いることや反省をすることはない」と言ったことを、
好ましく思わなかった人もいるようなのだが、ここにも若干の誤解があるように思える。>

「え~!? ジーコはそんな風には言ってなかったんじゃないかな~?!」
 私は記者会見を最初から最後まで見たわけではないが<上述の批判がましいことを
言った人たちも全ては見ていないと思うが>、ジーコが話した内容をほぼ全て記載
してある記事<*1コチラ>やいくつかの報道記事を読んだ。
 また、TVでは会見のいくつかの部分を見た。ポルトガル語はほとんどわからない
ので字幕翻訳が頼りであるが、ちょこちょことわかる単語を拾ってみたりもした。

 それらから考えるに・・・確かにジーコは「WCでは、体格差を強く感じた」とは
言っていた。だが、それは「体格差があったから負けた」と言いたかったのではなく、
最初から体格の問題はあることを前提に「体格差を克服できなかったから負けた」と
いうことを言いたかったのではないかと思う。
 本人も「体格差のせいでワールドカップで成績を残せなかったとか、言い訳をする
つもりはない」と明言している。

 ただ「私はサッカーは芸術だと思っているが、体格差にものをいわせるサッカーは
今後も続くだろう」と。だから、そのようなサッカーに対抗し、克服するために、
もっと若い頃からフィジカルな面<身体能力、体力、故障対策など>の強化を考えて、
サッカー界全体で緊急に対処して行く必要があるということを、率直に提言しようと
したのだ。
 それを「日本で15年、日本代表監督として4年やってきて、監督と選手以上の
友情、先輩と後輩のような気持ちで」伝えて行こうとしたのである。

 
 私は何もここでジーコをヨイショするつもりも、擁護するつもりもない。
 彼は偉大な選手であったと思うし、長年にわたって日本のサッカーに貢献してくれた
ことには本当に感謝をしている。また、彼が日本代表の監督としてやろうとしていたで
あろうサッカーも、何となくは理解することができたし、それを楽しみにもしていた。
 だが、彼の監督としての力量や手腕に関しての評価は、必ずしも高くはない。正直な
ところ、私自身も選手の選び方や使い方、各試合での対応策などについて疑問を抱いた
ことも少なくなかった。
 もともと監督というのは、最も結果責任を問われるべき立場にあるので、今回のよう
な結果になった以上、いくら批判されても致し方ない部分もあるとは思う。
 ジーコ自身も「(采配に関して)それが全権を任せられるということであり、私は
結果が出なかったとしても選手のせいにしたことも言い訳もしたことがない」と語っ
ている。

 ただ、もう退任する監督に対して、アレコレ批判しても始まらない。問題は、いか
に現状の問題点を認識し、今後、どうして行くかということである。
 折角、ジーコが長年にわたって日本サッカー界に関わり、また代表監督としてWC
も含めて様々な体験をして来て、その中から感じたことや今後への課題とすべきこと
を真摯に正直に語ってくれているのだから、まずは、その提言を率直に受け止める
姿勢が必要になるであろう。
 ジーコも言うように、WCのアジア予選も含め、これからは体格差のあるチーム
への対策が大きな課題になるのだ。早くその対策を考えて実行に移さなければ、
日本のサッカー界は低迷してしまうおそれもある。それこそ、サッカー界でも「日本
がアブナイ!」という状況になりつつあるかも知れないのだ。

 そして、実はそこではメディアの働きも重要になるのだ。というのも、日本代表や
その候補になりそうな選手たちも含め、全国のサッカー選手たち、指導者、関係者たち
サポーターの大部分は、監督や協会スタッフの意向を<時に他の選手の考えも>メディ
アを通じて知ることが多いからである。
 もしメディアが恣意的な表現を用いたり、ゆがんだ形での報道をすれば、折角の
提言も正しく伝わらず、役に立たなくなってしまうかも知れない。
<それゆえ、時にチーム内や監督、選手の間などに大きな誤解を生じさせることも
ある。中田英やイチローがマスコミ嫌いになったのも、そのためだ。>

 いつもは政治や社会などの問題でメディアの伝え方を批判している私であるが、
今朝、ジーコの記者会見に関するTVでの発言や一部の新聞のタイトルや記事の書き
方を見て、スポーツ界に携わるマスコミ関係者にも、もう少し考えて欲しいと願う
部分があった。
 もし日本サッカーのことを思うなら、メディアもまた自分たちの立場で、それなりの役割を
果たすことを考えてもよいのではないかと思う。


 <つづく>     THANKS

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*1 ジーコの記者会見 ほぼ全文と思われるもの <J’s GOAL 日本代表より>

・4年間を振り返って
「再びこうして皆様にごあいさつできることを幸せに思います。これが最後ではなく、できれば良い関係を保ち続けられればと心に思っているところです。
この場を借りて感謝を申し上げたいのは、まず15年ほど前に私と日本の橋渡しをしてくださった住友金属、そして鹿島アントラーズの関係者の方々です。それがなければ、日本とつながりを持つことは想像もできなかったし、日本代表監督の大任の基礎も作り得なかったと思います。
鹿島での10年近くの後、川淵キャプテンをはじめ日本サッカー協会からは4年間の長きにわたり私を信じていただき、代表監督を務めさせていただいた。感謝しています。それから多くのファン・サポーターに支えられ、メディアのみなさんにも最大限の協力をいただいた。最後まで信頼していただいたことで、よい仕事ができたと思っています」

・日本代表の課題
「私の指揮した日本代表は、力のある選手がそろっていた。ワールドカップでは期待された成績を収められなかったが、日本サッカーがレベルアップしたことは胸を張って申し上げられる。ただ全体を見つめると、安定した結果につなげられないという問題点がある。例えば、ワールドカップ前のドイツ戦であれほど良い試合をしても、数日後のマルタ戦では別のチームのようになってしまう。これは、経験を積むことで本物になっていくと確信している。

またワールドカップでは、体格差を強く感じた。上背の問題は仕方ない面もあるが、90分耐えうるベースの問題、たとえば上半身・下半身の強さなどをどんどん鍛えていけば、自分たちの持っている力を発揮できると思う。この体格差の問題は、個々の選手の責任ではない。彼らは、もっと若いうちに技術だけでなくフィジカルの面でも鍛えるという環境になかった。ただ彼らが資質を持ちながら、もっとコンスタントに力を発揮するためには体格も必要な要素だったと思う。
日本代表としての活動時間は短いので、これは日本サッカー協会と各クラブなどが連係して世界の最先端の国々と協力していくべきだ。たとえば、日本の選手は肉離れや骨折などの治癒に時間がかかる。また、他の国々ではあまり見ないが、日本では試合後のバスに乗り込む際に多くの選手がアイシングをしている。日本独特の食文化や習慣などによるものもあるかとは思うが、世界のケガに対する予防方法やケアの仕方などは、取り入れてよりよいものを築いてほしい。ただでさえ日本は自分たちよりも体の大きな選手と戦わねばならないのに、そこにケガを抱えていてはより大きなハンディになってしまうからだ。

ワールドカップでもアジア予選でも、最初は相手も足下でボールをキープしてくるが、最後になると上背を生かして中盤を省略したロングボールを多用してくる。特にヨーロッパでは190cm近いセンターFWを揃えている国が多い。そういう相手と真剣勝負をする時、勝点3を賭けて戦う時、日本の選手は90分間持ちこたえることができない。オーストラリア戦の後で、宮本と話したときに『いつもと違う部分の疲れがある』と言っていた。つまり、大きな選手に体を当て、バランスを崩させるために何度もジャンプを繰り返すことで、通常ではない疲れを感じたということだ。
今後、日本と戦う相手はいつもこの体格差で上回ろうとしてくると思う。それに対抗する術を学んでいくことが大事だ。

かつて、日本はバレーボールの世界で自らのアジリティを生かして世界を制した。しかし、その後は体格差で世界各国に上回られてしまっている。このようなことが日本のサッカーでは起きてほしくない。
体格を鍛えるというのは、決して無理なことではない。私はブラジル代表に長く関わってきたが、私の選手時代と今の選手たちとでは大きく違う。ただ、今のブラジル代表で活躍するロナウジーニョやカカであっても、ブラジルにいた頃には日本人と同じような体型で華奢だった。それぞれがヨーロッパのクラブに出て行くことで体つきが変わってきたのであって、その意味では日本人もきっと進歩すると思う。
アジアを見ても、中国は体格で日本を上回っているし、次回からはオーストラリアもアジア予選に参加する。ウズベキスタンなど、旧ロシアの国々もいる。アジア予選突破には、それらの国を打ち破らねばならないことを考えると、この体格差の問題は早くクリアしてほしいと思う。

体格差のせいでワールドカップで成績を残せなかったとか、言い訳をするつもりはない。ただ日本で15年、日本代表監督として4年やってきて、監督と選手以上の友情、先輩と後輩のような気持ちで言いたいのだ。
私はサッカーは芸術だと思っているが、体格差にものをいわせるサッカーは今後も続くだろう。日本が今後、勝てる試合を最後に落とすことのないように祈っている。
アフリカにも今回のガーナや前回のセネガルのような、日本のよいお手本が出てきている。アフリカ勢も当初は体格が全体的に細く世界に追いつけなかったが、ヨーロッパに出て行ったり、自国に専門家を招くことによって対等に戦えるようになってきた。日本もぜひ、そうなってほしい」

・最後に
「選手たちには『私が今後世界のどこにいても、ひとりひとりのために力になる』と声をかけた。
私のなしえなかったものを次の世代・次の人に受け継いで、生かしてほしい。
最後に、自分を信じて見守ってくれた日本の方々、仕事を任せてくれた日本サッカー協会の方々に感謝したい。
これからもコンタクトをとり続け、影に日向に見守っていきたい。当面はブラジル・リオに戻って仕事をしていくが、チャンスがあればヨーロッパで監督をしたい」


Q:今ふりかえって、豪州戦の小野や大黒の投入を適切だったと思うか?
「小野を投入した時間帯は、1-0で日本が勝っていて相手がロングボールを多用してきたところだった。相手は背の高い選手を送り込んできた。ただ、それは日本にとって中盤を省略した相手の後ろにスペースが生まれたということでもある。小野をボランチに入れることで中田英を上げ、中村と試合の流れを変えられる選手である小野の個の能力により前がかりになった豪州のウラを突けると思った。
大黒の投入は、数回チャンスがあったので、それを生かすことを期待した。キープしろとか、特別な指示は出していない。今までも何度か彼が試合を決めてくれたことがあったし、その働きを期待した。
残念だったのは、あの場面で坪井が筋肉のけいれんを訴えて交代していたことだ。彼は高いボールに対しても抑える働きをしていたが、交代した後は同じリズムでプレーすることができなかった。
ただ、サッカーというのは同様のケースというのはないものだ。選手が私の意図通りに動いて勝ったこともあるし、そうでなかったこともある。同じシチュエーションというのはない。私はあの時、その采配で勝てると思った。だから、あの時点で適切な采配だったと思っている」

Q:今回のワールドカップで「あの時にこうしていたら…」と思う采配はあるか?
「采配についての反省はまったくない。サッカー監督というのは、後で思うのではなく瞬時に判断が求められるものだからだ。それが全権を任せられるということあり、私は結果が出なかったとしても選手のせいにしたことも言い訳もしたことがない。
ワールドカップのピッチに立てたことを幸せに思っている。特に今回は予選の段階から、選手・スタッフ・多くのみなさんと共に得てきた結果。私と同時期に就任しながら途中で任を解かれた方たちを考えれば、何と幸せなことかと思う。結果は出なかったが、持っている知識を使い、選手たちにすべての信頼を託して戦ってきた。悔いも恥じることも、何もない。全身全霊で打ち込めた4年間だった」

Q:体格差があることは大会前からわかっていたと思うが、その対策は考えていたのか?
「もちろんわかっていた。4年間、私のトレーニングを見てきた方にはわかると思うが、補強運動やベース作りは心がけてきた。だが思うようにはいかなかった。相手にリスタート(ファウル)を与えない、CKやスローインにさせないということを徹底し、相手陣に残っているFWへボールを渡すような対応をしてきた。
今回、攻撃の仕掛けの面ではよかったが、全体を通して緊張と責任の重さで、選手たちは90分間それを全うできなかった。豪州戦では、日本の良さをどう生かすかを考えていたが、それまで準備してきたのとは違う暑さの中で選手たちは頭の中が真っ白になり、酷使されてしまった。
今後も日本に対する時、相手はパワープレーを巧妙に使って攻めてくるだろう。私はそのことを言いたかった」

Q:日本に残せたと思うものは何か?
「どんな強い相手、これまではユニフォームの色を見ただけで劣等感を持っていたような相手にも、自分たちのサッカーをしっかりやれば勝てるという自信を植え付けられたと思う」

Q:今後、監督を続ける上で磨きたいと思うところは?
「すべて。監督としてだけではなく、人間として学ぶことは尽きない。
主役は選手であり、監督は選手が自信を持ってピッチに出て行くことの手助けしかできない。サッカー界で起こっていること、これから起こりうることを、自らの経験も生かして選手にインフォメーションできること。情報を見据えつつ、磨き上げたいと思う」

Q:アジア勢がベスト16に入れなかったことについて
「残念だが、ベスト16入りしたチームと比べると差があったと思う。これからアジアのチームは監督ありきという戦い方をしていては強くなれない。有名な監督を据えても、選手がレベルアップをしていく、体格差が目立つ中でそれが開かないように努力していくことだと思う。
名のある監督が就任しても、体格差のあるチームではよい成績を残していない場合が多い。彼らはヨーロッパなどに戻った時によい成績を残すケースがほとんどだ。日本や韓国などはよきライバル心を持ってここまでやってきたが、世界に目を向ける中で自分たちの良さは何かを突き詰めてやっていかないと難しいだろう」

Q:次世代の選手について
「次の監督の考え方やどういうサッカーをするのかに尽きる。私の率いてきたチームでも次のワールドカップに繋がる経験を積んだ選手たちがいると思う。ただ、豪州がアジア枠に入り、中国が北京五輪に向けて強化を図り、旧ロシアの国々も日本にとって脅威になってくる。日本もそれに負けないチーム作りを、選手選考も含めてやっていくべきだとしか今の私には申し上げられない」
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by mew-run7 | 2006-06-28 02:40 | スポーツ・競馬 | Trackback(11) | Comments(2)
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Commented by spremuta-arancia at 2006-06-28 07:04
こんにちは
ジーコは「フィジカル」と言っていました。字幕は「体格」
ジーコが言いたかったのは、mew-run7さんの言われるように体格差をカバーする。ということだったんでしょうね。
Commented by mew-run7 at 2006-06-29 11:28
spremuta-aranciaさん、コメント有難うございます。

こんにちは。
途中で、フィジカルな「力」みたいな表現が出たように思いました。
あとから和訳などを見ても、大きい相手に対抗するために、体力や
筋力のパワーをもっと鍛えるべきだと言いたかったのではないかと
思いました。

このつづきはまた書こうと思っているのですが・・・。
究極的は、自分たちでそれらを鍛えるようなプロ意識が乏しかった
ということを言いたかったのかも知れないです。