安倍首相が「ホワイトカラー・・・」で、政府・与党・経団連の板ばさみに?!
2007年 01月 07日
政府&与党の間で、ホワイトカラー・エグゼンプションへの対応が揺れている。
安倍首相は、参院選のことも気にしつつ、与党と厚労省&経団連の板ばさみになり
そうな感じだ。
日本版ホワイトカラー・エグゼンプションと呼ばれる労働時間規制法案は、かねてから
小泉ー竹中ラインと経団連(米国の要望もあり)の間で話が進められ、05年には政府が
規制改革計画に、経団連が公の提言に盛り込み、06年6月には厚労省が審議会で素案を
作成し、安倍政権が始まる前から規定路線になっていたものだった。
厚労省は去年12月には法案の原案を作り終え、与党に提示。今年07年の1月から
始まる通常国会に法案を提出して、成立する予定になっていた。
ただ、同法の(残業代ナシになる)適用対象者の年収の基準に関して、厚労省、与党
は8~900万円以上を想定していたのに対し、経団連は400万円以上からとの考え
を示しており、大きな開きがあったため、与党側からこれを問題視する声も上がっていた。
<厚労省は、法律には「年収が相当程度高い」と記しておき、具体的な額は省令で決める
というごまかし策を考えているが、実際いくらに決められるのかわからないので危険だ。>
昨年暮れになって、まず公明党の太田代表が現段階での法制化に反対の意向を表明し、
わざわざ首相官邸に出向いて、通常国会への法案提出を見送るよう提言した。
社民、共産党は労働組合と共に以前から強く批判をしていたが、民主党も正式に反対
して行く方針を発表した。
さらに、マスコミもかなり取り上げるようになり<メディア関係者にもかなり影響が
ある人が多いかも?!>、暮れから新年にかけてTVでもこの問題が扱われる場面を
少なからず目にした。そのお陰か、国民にもだんだん知られるようになり、少しずつ批判
や疑問の声が高まっている。
そのような状況の中、今年にはいり、自民党内からも「今国会での法案提出は、参院選
に不利になる」「国会や選挙で野党の攻撃材料を作るだけだ」「基準年収額がかなり低く
なるおそれがあり、問題がある」というような異論が次々とあがって来た。<*1>
だが、5日に厚労省の柳沢大臣が、定例記者会見で「通常国会に法案を出す方針は
全く変えない」と発言。与党議員に「狙いを十分に理解してもらっていない。説明して
理解してもらい法制化を進めたい」と、改めて法案提出の意欲を示した。
安倍首相は、昨年中は、この件を厚労省と与党にお任せ状態であったように思われる。
彼は経済にはあまり強くないので、その分野の政策は、基本的にはブレーンや周囲の
考えに従っている。また小泉改革を継承すると約束して、経団連の強い支持も得ている
ので、経団連の意向に配慮せざるを得ない部分も大きい。
<ただ、安倍氏は小泉氏よりは心優しいお坊ちゃまくんの一面があるので、経団連に
再チャレンジのための雇用拡大や、非正規雇用者の待遇改善を依頼したり、今年の新年
会でも企業の利益を家庭に還元して欲しいと提案したりしてみているのだが、「は~?
今さら、何言ってんだ、この小僧」みたいな感じの冷ややかな反応しか得られなかった
ときく。企業競争力&成長率重視で行くと言ってしまっている以上、それに矛盾する
提案になってしまうからだ。>
安倍首相は、5日夜になって「いろいろな観点から、与党と議論を深める必要がある」
と述べ、慎重に検討を進める姿勢を見せ始めた。
安倍氏は日本人の労働実態について「家族と過ごす時間は少子化対策にとっても必要だ。
ワークライフバランス(仕事と生活の調和)も見直していくべきだ。日本人は少し働き
すぎではないかと思っている人も多い」と語り、同法案の趣旨に理解を示しながらも、
「経営者の立場、働く側の立場、どういう層を対象にしていくかということについて、
もう少し議論を進めていく必要がある」と述べたという。
また中川(秀)自民党幹事長も、7日にNHKの番組で「サラリーマンが家庭にいる
時間が長くなり、本来はサラリーマンや家族から歓迎される制度だ」と指摘しつつも、
「名目成長率が実質成長率を安定的に上回る局面でやっていくのが一番ふさわしい」と、
法案提出には時期尚早との見方を示している。
しかし、厚労省と経団連側は、07年法案提出、08年の法施行を前提にしている
<話が出来上がっている>と言われており、安倍首相や与党に対する反発が来るのは
必至であろう。
政府与党(各省庁含む)は、参院選で与党が敗北した場合も考えて、衆参共に議席
が足りているうちに、早期に成立すべき重要な法案は、1~6月の通常国会にどんどん
出して、可決、成立させてしまうことを考えている。<逆に言えば、今国会に出さない
ということは、その法案を軽視していると受け止められかねないのだ。>
経団連は、安倍政権の美しい国づくり(改憲路線)にも協力する姿勢を示し<コチラ
参照>、また選挙イヤーゆえ、自民党への献金も配慮しなければならないだろう。
<昨年、外資企業の政治献金緩和の法改正を行なったこともあり、経団連会長を務める
御手洗氏が属する(会長)キャノンは、自民党に数千万円の献金を行なうことに決めた
という。経団連は、各政党を評価した上で、団体として各党に政治献金を行なっている
ことから、その評価にも影響する可能性がある。(今年は春に統一地方選、夏に参院選
があるので、各党ともお金がたくさん必要な時期なのである。)>
首相就任後、一定の政策(改憲、教基法、防衛、対北朝鮮)以外は、優柔不断さが
目立った安倍氏であるが、ここでどのような決断を示すのか、見ものであるかも知れない。
また、仮に法案提出が今国会提出が見送られたとしても、政府はこの制度の導入を
やめる気があるわけではない。参院選の結果にもよるが、秋の臨時国会には法案を提出
して来て、(公明党の協力が得られれば)衆院の2/3の数の力で強引に成立させること
も可能なのである。
だから、野党には協力してこの法案の問題点を強くアピールすべきだし<マスコミ
もね>、私たち有権者も、そのことを前提に投票する政党を考える必要があると思う。
<つづく> THANKS
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民主党の新しいCMをテレビで見ましたがなかなかの出来だと感じております。次回は私も出演させて頂き、嵐に吹き飛ばされる小沢代表を前原君と私とで海に放り込み、二人して「軍国維新」と叫ぶシーンを流して欲しいものです。
あからさま ですね。 性行為の機会が殖えますよ! と言っている訳です。
ウィキペディア:アメリカからの要請という側面も持つ。アメリカ政府は日本における外資企業(自国企業)の収益性・効率性を上げるために、日本の親米保守派に圧力をかけたと考えられる。
「アメリカからの要請という側面も持つ」という事例が多いですね。
安倍の日中接近も? 唐突でしたからね。
アベさん、今年もよろしくお願いしますね。
前原くんは、確かアベさんの同期ですね。
彼が民主党の代表になって挨拶に来た時、うらやましげ
だったアベさんの顔を思い出します。
早く前原くんをアベ丸の方に乗せて、仲間たちと
軍国維新と叫びながら、ベーリング海にでも行って
しまって下さい。(・・)
アベさん、今年もよろしくお願いしますね。
前原くんは、確かアベさんの同期ですね。
彼が民主党の代表になって挨拶に来た時、うらやましげ
だったアベさんの顔を思い出します。
早く前原くんをアベ丸の方に乗せて、仲間たちと
軍国維新と叫びながら、ベーリング海にでも行って
しまって下さい。(・・)
安倍首相自身は、経済政策がよくわかっていなくて
周囲のお任せなのではないでしょうか?
本人は若干抵抗を覚えているようにも見えるのですが、
周囲にアレコレ言われ、押し切られてしまうかも
知れません。
アメリカは今年からの三角合併も睨んで、
早く人件費減らしの対策をしておいて欲しい
のかも知れません。
でも、経団連は三角合併の要件厳格化に
燃えているんですよね。