柳沢失言の問題の本質を見誤るな！そして、政争の具にするな！・・・と言いたい。

今日からもう２月・・・。また今年もあっという間に過ぎてしまうのだろうか？^^;

　昨日はもう１本、柳沢問題＋αの記事を書いていたのだが。ニュースやブログ、コメ
ント等を見るうちに、何だかな～と思って（時間もあまりなかったこともあるのだが）
アップするのをやめてしまった。
　何か国会の動向にせよ、世間の反応にせよ、肝心なところ、本質的な部分がどこかに
行ってしまい、感情論やら党利党略やらでドロドロ状態になってしまっているからだ。

　アンチ安倍政権の私としては、安倍内閣に問題が出てグダグダやってくれればくれる
ほど、好都合な面がある。国会運営がスムーズに行かなければ、国民投票法案や教育
関連法案などの審議にも、支障が出るかも知れない。
　だが、ひとりの国民として考えた時に、果たしてこのままでいいのだろうかと疑問を
抱く部分も大きい。柳沢伯夫大臣の失言は、その問題の本質を考えて対処されるべきだと
思うのに、そして権力の維持や政争の具にすべき類のものではないと思うのだが、話が
どんどん妙な方向に進んでしまっているからだ。

＊　＊　＊　＊　＊

　柳沢大臣は国会の場やメディアを通じて「女性を傷つけたことをおわびしたい」と、
繰り返し謝罪をしている。安倍首相も国会の場で、「多くの女性の心を痛めたことに
ついて私も深くお詫び申し上げる」と謝罪していた。
　そのあとは「不適切な発言だった。深く反省している。だから、その反省の上に立っ
て、職責をまっとうしたい（orして欲しい）」とお決まりのフレーズが続く。
　安倍首相はどうしても柳沢大臣の辞任には応じない構えを見せており、自ら与党幹部
にもその旨を伝えて、協力を依頼したという。
＜おそらくその背景には、総裁選で選対本部長として働いてくれた柳沢氏への情や、
自らの立場の保持するための意図があるのだろう。＞
　
　だが、私に言わせれば、もうこの時点で、この問題の本質が見誤られてしまっている
のだ。
　もし柳沢発言に関して、単にうっかりと女性の感情を傷つける失言をしたことが問題
なのだと、それで女性が感情的に怒っているだけなのだと思ったら、大間違いである。
　そして、もし彼らが、野党がここぞとばかりにこの件に飛びついたから、コトが大き
くなってしまったのだと。でも、ともかく謝罪をしながら、嵐が過ぎ去るのを待てば、
何とかしのげるはずだと思っているとしたら、本人たちがバカなのか、国民をバカに
しているのか、どちらかであろう。
＜実際、私は彼の発言によって、全く傷ついてはいない。感情的に怒ってもいない。
ただ、法や人権の理念やルール違反の発言をしたから、非難しているのである＞


　もし感情論だけの問題なら、謝れば済むかも知れない。だが、そうではないから、
ここまで批判が広がっているのである。これは法や人権の理念に反する発言だから、
海外メディアも取り上げ、国内でも問題視されているのである。

　柳沢発言の問題は、単に彼がうっかり失言したことによって、単に女性の感情を傷つ
けてしまった、それで女性を怒らせてしまったという次元のものではない。
　あの発言は、憲法の理念、社会倫理、そして国際条約や国際的な人権観念に反する
ものであり、法的に見てルール違反に当たる不適切なものだったのである。
　基本的人権をきちんと認識し、尊重できない人は、政府のTOPを担う閣僚には不適格
である。そのような人には、日本の政治を任せるわけには行かない。ましてや、女性の
あり方や人権をきちんと認識、尊重できない人には、女性の出産や子育て、働き方など
を担う厚生労働大臣を任せるわけには行かない。
　それは自由・民主主義や人権の理念に照らして、常識的に考えれば、そのような結論
になる。・・・これは、そういう次元の問題なのである。


　また、これは国内だけでなく、対外的な面も含めて、日本という国や政府、国民の
あり方の問題にもつながる。
　民主党の小沢代表が「内閣そのもの（の人権感覚）が国際的に問われる」と。また
菅氏が「『美しい国』ではなく『恥ずかしい国』になった」、社民党の福島代表が
「発言は外国メディアも大きく報道している。柳沢氏をかばい続ける安倍晋三首相や
官邸は認識が鈍いし甘い」と語ったそうだが、まさにそうだと思う。
　
　安倍首相は、１月の中旬に欧米諸国が加盟するNATOの理事会で、こんなスピーチを
行なって来た。
「日本とNATOは、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値を共有している。
これらの価値を擁護し、普及していくために日本とNATOが協力していき、世界の平和と
反映のために自由の輪を拡大して行きたい」と。＜そのあと、自衛隊が海外での活動を
行うことをためらわないとか言っちゃうのが、安倍氏なのだが・・・。(--)＞
　その基本的価値に反するような発言をする大臣を閣内にとどめておくことは、いかに
自分が言ったことと矛盾するのか、理解できないのだろうか？
　これでは、とても他国の人権問題について何か言うこともできないだろう。

　柳沢大臣を辞めさせなければ、安倍首相も同じような考えの持ち主だと思われてしま
うことになる。ひいては日本の国や政府も、そしてこの状況を容認している国民まで
そう思われることになってしまう。それは日本の国益にとって、大きなマイナスになる。

＜いわゆる右翼･保守系の人たちは、もし中国や韓国、北朝鮮などの首脳が同じような
失言をした場合を考えてみて欲しい。たぶんここぞとばかりに、「やはりあの国は人権
意識が乏しい野蛮な国だ」と非難GOGOになるのではないのではないだろうか？
　そこまでは行かずとも、他国は日本を人権意識が低いと思って呆れることは、十分に
あり得るということだ。＞


　私は、安倍首相や柳沢大臣はもちろん、彼らの周辺や与党の人たちに、まずはその
ような観点から、この問題をとらえて欲しかったのだ。
　そうすれば、答えは自ずから見えて来たはずなのである。もし早い段階で、安倍首相
が潔く柳沢大臣の辞任させることを決意していたなら、多少は任命責任などでツッコ
まれることはあっても、おそらく安倍氏の評価は上がったのではないかと思う。
　内閣も早く立て直しをはかれただろうし、柳沢氏も能力がある人ゆえ、いずれ再チャ
レンジでまた入閣できる可能性もあっただろうし。国会運営にも支障を来たすことも
なかったのである。海外からの評価もしかりだ。
　
　それが問題の本質を離れて（または認識不足のために）、政争の具にしてしまった
ために、またある種の情や意地に影響されてしまったために、話が妙な方向に行って
しまったように思うのだ。
　 そしてこのまま、安倍首相も与党も、野党も引っ込みがつかない形になってしまい、
ドロドロ状態が続けば、国民が不利益を被ってしまうことになる。

　

　　　　　＜つづく＞　　　　　　　　　　　　ＴＨＡＮＫＳ　　


【　下の２つのランキングに登録しています。安倍政権や今の日本の問題点をより多くの人に
伝えたい＆クリックが増えると～っても励みになる(^^♪ので、できるだけ２つともクリック
して頂けると嬉しい＆有難いです。組織票はないので、最後まで読んで下さる方々だけが
頼りです。よろしくお願いいたします。m(__)m　】


↓　何とか２５位枠をキープしたい！崖っぷち状態が続く。^^;

人気blogランキングへ
　　　

にほんブログ村 政治ブログ
　　　　　　　　　↑　政治部門1位の攻防中！何とかキープできるか？(･･)