国民に鈍感な(小泉)安倍内閣&柳沢厚労大臣には「NO!」を。
2007年 02月 21日
前記事に書いた中川苦言の効果が出たのか、20日朝の閣議の待合室では、安倍首相が
入室した途端、閣僚みんながスッと立って、「おはようございます」ときちんとご挨拶
して、首相を出迎えたという。^^;<*1>
塩川官房長官は「規律正しい閣議を」という親父ギャグも「何だかな~^^;」なのだが。
気持ち悪かったのは、マイクを向けられた閣僚たちが次々と「私は忠誠心があります」
「首相には絶対的忠誠心を持ってやっています」と発言していたことだった。
でも、ある意味では、それだけ安倍氏がバカにされているということだよね~。「大丈
夫。総理は素晴らしいです」「閣僚はみんな総理を尊敬し、忠誠心を持っています」って、
裸の王様ならぬ「裸のボンボン総理さま」みたいな感じを受けてしまった私だった。
* * * * *
そして、夕方には、その苦言を呈した中川幹事長と苦言を受けた塩崎官房長官が、小泉
前首相と会談の時間を持ったという。<*2>
小泉氏のアドバイスは「目先のことに鈍感になれ。鈍感力が大事だ。支持率は上がったり
下がったりするもの。いちいち気にするな」ということだった。<共同通信20日より。>
また、「抵抗勢力に配慮しすぎている。党内に抵抗勢力があるのは当たり前で(無理に)まとめようとする必要はない。一番大事なのは首相の信念であり、それを貫かなければいけない。
郵政民営化の時もそうだったが、各論反対は必ず出てくる」
そして、 格差問題への対応についても「格差はどんな時代にもあるとなぜ言い切らない
のか」と苦言を呈したという。日刊スポーツ20日>
でも、この言葉で、小泉氏が何で5年半も総理の座に居続けることができたか、よ~く
わかった。要は「鈍感」だったのね。
党内でまっとうなことを唱える抵抗勢力が何を言おうと、アメリカべったり&竹中氏の
経済政策で国民がどんなに大変な思いをしようと、彼は偉大なる鈍感力を発揮して、わが
道を貫いたのである。<痛みにこらえろとまで、言っちゃってたからな~。(--)>
この「鈍感力」というのは、今月出版された渡辺淳一氏のエッセイのタイトルのようだ
が・・・。確かに現代社会を生き抜いて行くためには、あまり周囲に敏感になり過ぎて、
惑わされない方がいいと思うこともあるが。
でも、政治家が、ましてや一国の首相や政府(内閣含む)が、国民の状況や声に対して
鈍感になったら、悲惨な国になってしまう。<実際、鈍感な小泉政権の結果がコレなのだ>
私たちは、国民の生活状況や声に鈍感な政権や与党には、「NO!」と言わなければなる
まい。
そして、何より国民が政治に対して、鈍感になってしまうのが、一番コワイ&アブナイ
ことだということを忘れてはいけないとも思う。
* * * * *
「鈍感」と言えば、やはり柳沢厚労大臣の発言の話を持ち出さずにはいられない。
以前の記事で書いた「労働時間だけが売り物」発言に関しても・・・
『柳沢厚生労働相は19日の衆院予算委員会で、工場労働を「労働時間だけが売り物」と
した15日の参院厚生労働委員会での答弁を撤回し、議事録の削除を求める考えを示した。
川内博史氏(民主)が19日の予算委で、「現場で働く人に失礼だ」と撤回を求めた。
厚労相も「全体を見れば誤解が生じるとは思わないが、『だけ』という言葉はある人々
を傷つけるという指摘なので(削除が)可能かどうか相談したい」と応じた。
<読売新聞19日抜粋>』
この質疑も、衆院TVでチェックしたが、本人は当初、問題がないような認識を示し、
あとからその部分が気になったのか、『だけ』の話を持ち出した。
でも、『だけ』だけが問題でないのは、明らかだ。『だけ』を抜いても、「ベルトコン
ベヤーの仕事、労働時間が売り物です、というようなところ」・・・こう言えば、失礼で
なくなるというわけではない。
これは、全体を見ると、もっと「ホワイトカラーの方々」と工場労働者を差別的に区別
するような発言になってしまうのである。
私にとって大切な情報源となっている「zara's voice recorder」さんが、この発言の
前後まで含めた答弁を、リアルな形でアップされていた。
これは、共産党の小池議員がWE導入に関して、「ホワイトカラーの勤務実態がわかっ
ていないんじゃないか?」と批判したのに対して行なっていた答弁の一部である。
『しかし、我々はですね、実際に、たとえば専門型の裁量労働制をやっている人の中には
ですね、やっぱりビジネススクールに現実に行って、非常に有効に時間を使っている人も
現実におります。
そういうような事を考えますとですね、このクラスの人達の、日本のまああの、労働者の
方々、ホワイトカラーの方々がですね、ワークライフバランスを現実のものにしながら、
しかもそのライフの中で、家事育児も共同してやる、それからまた、自己啓発に努める、
こういうような自由度をもってやっていただくという事が、やっぱり私はふさわしいと思う
んです。
そういうことを実現しなければ、いつまでもいつまでも、まああの、工場労働というか、
ベルトコンベヤーの仕事、もう労働時間だけが売り物です、というような、そういうところ
でなく働いていらっしゃる方々の、現実に着目した労働法制を作ることが、我々に課された
課題だと、わたくしは思うのでございます。』
あえて、ここでは私の解釈や意見は付さずに、皆さまがどのような感想や意見を持た
れるのか、伺ってみたいと思う。
<一つだけツッコむとすれば、私は全国各地に1千何百万人いると言われるホワイトカラ
ーの方々のどれくらいが、現実に、自己啓発のためにビジネス・スクールに通っているの
か、知りたいものだと思った。>
私には、柳沢氏が本当は自分でも問題点がわかっているのに、安倍内閣を守るために、
あえて問題点には気付いていない鈍感なふりをしているのか、もう「産む機械」発言の謝罪
で疲れてどうでもよく(鈍感に)なってしまっているのか、それとも本当に鈍感で、「産む
機械」以外の発言には問題がないと自分でも思っているのか、判断がつかない。
ただ、「産む機械」発言の騒動で自らも大変な思いをしているのだから、厚生労働行政
を担う閣僚として、公の場での発言では表現に気をつけようと思うのが、当然であろう。
しかし、そのあとも物議をかもす「健全」発言があり、そしてコチラの記事で書いた
「ベルトコンベヤー・労働時間だけが売り物」発言があり。また、*4にアップするが、
産科医の減少に関する答弁でも、批判を受けているという。
以前も何度か書いたように、私は柳沢氏は特に経済分野では優秀な人であろうと思って
いるし、家庭の事情で中学から新聞配達をしたり、高校も働きながら定時制に通ったりする
など苦学して、東大に合格し、大蔵官僚になったことには、敬意を評したいとも思っている。
でも、ここまで来ると、共産党の市田書記長が「国語力の問題ではなく、人間観が問われ
ている。単なる失言でないところが大問題だ」と言うように、もう失言の域では済まない
ようなところがあるように思うのだ。
もし、これが自分の担当する職務とは関係ない分野での失言ならまだ許容し得るのだが、
すべては私たち国民のふだんの生活(医療や福祉、労働、出産&子育てなど)に密着した
厚生労働行政に関わるものだけに、国民の現状や気持ちに鈍感であっては、とても重要な
職務を任せるに値する人には思えないのである。
改めて、「国民の状況や声に鈍感な政権にはNO!」をと、大きな声で言いたい私なの
であった。
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*2
『「内閣支持率の上下をいちいち気にすることはない。目先のことには鈍感になればいい。『鈍感力』が大事だ」。小泉純一郎前首相は20日、塩崎恭久官房長官や自民党の中川秀直幹事長と国会内で会い、安倍内閣の支持率続落について必要以上に反応することを戒めた。
同時に、安倍晋三首相の政権運営に関して「抵抗勢力に配慮しすぎている。党内に抵抗勢力があるのは当たり前で(無理に)まとめようとする必要はない」と指摘。「一番大事なのは首相の信念であり、それを貫かなければいけない。郵政民営化の時もそうだったが、各論反対は必ず出てくる」と強調した。
格差問題への対応についても「格差はどんな時代にもあるとなぜ言い切らないのか」と苦言を呈した。
中川氏は閣僚に「絶対的忠誠」を促した自らの発言について「少し細かいことまで言いすぎましたか」とその場で頭をかいてみせた。
これに対し首相は20日夜、「小泉前首相らしい言葉だと思う。鈍感力は人それぞれだが、必要かもしれない」と記者団に感想を述べた。塩崎氏は会見で「一喜一憂せず、真摯(しんし)に批判を受け止めながらも、思考停止するなということだろう」と指摘した。
<日刊スポーツ20日>』
*4
『産婦人科医が減っているのは出生数の減少で医療ニーズが低減した反映――。7日の衆院予算委員会での柳沢厚生労働相の発言が、産科医の反発を呼んでいる。訴訟リスクの高まりや24時間態勢の過酷な勤務などに触れなかった答弁が理由だ。「産む機械」発言の余波もあってか、医師らのブログには「このような認識では有効な対策がとられない」などの書き込みが続く。柳沢氏は16日、閣議後の記者会見でこの発言について「訴訟のリスクや勤務状況がきついということはよく承知している」と話した。
発言は、「産科、産婦人科、外科の医師数が減っているが、なぜか」という質問に答えたもの。柳沢氏は「産科の医師は出生数あたりでは減っているわけではない」「出生数の減少で医療ニーズがはっきり低減していることの反映」などと答弁。産科医、助産師不足の対策には「効率化、ネットワーク化して対応していく」とした。
この発言を取り上げたブログ「ある産婦人科医のひとりごと」のコメント欄には「(現場を)理解しようともしない」などの言葉が並ぶ。国会中継の録画から議事録をおこしたブログも。医療関係者らが参加する掲示板「m3」などでも批判が続いている。
確かに産婦人科医1人あたりの出生数は、90年が95人、04年が98人と横ばい傾向にある。だが、日本産科婦人科学会で医療提供体制検討委員長を務める海野信也・北里大教授は「大臣は、分娩(ぶんべん)施設数の減少が出生数の減少率より大きい事実を見落としている」と指摘。「産婦人科が扱う領域は、婦人科系のがんや不妊治療などに広がっているのに、担い手は減っている。お産を扱う医師は、数字以上の激務。実態にきちんと目を向けていただきたい」という。 <朝日新聞 17日>』
we制度のことですが、私はホワイトカラーにはもっと自由な労働環境を認めるべきだと思っています。
終身雇用が壊れた現在で、ブルーカラーは会社が労働時間で保護する必要はあると思いますが、ホワイトカラーには自由と責任を与え、自由な環境を認めるべきだと思っています。
あと、国旗・国家についてですが、あなたが国旗・国家を憎み続ける事はあなたにとってとても大事な事だと思うし、あなたの人生なんだから死ぬまで国旗・国家を憎むのも自由だと思います。
私は国旗・国家に敬意を持ってるし、あなたに敬意を持ってもらいたいなんて事は全然思わないし、私達の卒業式を混乱させたり、テロやクーデターをおこさない限りお互いの自由を認め、お互い干渉しないだけでいいと思っています。
又他の誰かから文句言われそうなんで私は二度と書込みするつもりもないし、お返事もらったから感謝の気持ちで私の考えを書いてみました。
色々勉強しなきゃいけない部分を気付かせてもらった事を本当に感謝しています。
ありがとうございました。
血も涙もないマキャベリストや漁色作家?(術策と観察が大事?)には「鈍感」が必要不可欠なのでしょうか。
柳沢氏のミソスリ---女性、母性、若い世代の人たちへの「鈍感」がなせる業ですね。
何か誤解が生じてしまったようですけど、私は意見云々ということには
こだわらず、疑問でも何でも気軽に書き込みをして下さると嬉しい&有難い
と思っています。また、WE法案についての記事は、勉強、確認しなければ
ならない部分が色々あるので、アップするには少し時間がかかりますが、
今しばらくお待ち下さい。
先に、国旗、国歌について言えば、私個人はこれらを尊重する気持ちを
持っています。ただ国が敬意の持ち方、表わし方を、国民とりわけ子供たち
に強制する形になるのは、よくないと思っています。
WE法案についても、同じかも知れません。今でも、一部の会社は(特に
外資系など)は年棒制のような形の雇用契約を行なって、労働時間が比較
的自由になっているところもあります。私は、個人でそれを望む人は、ゆき
さん同様に自分の自由と責任でそのような形で働けるようにすればいいと
思うのですよね。でも、国が法律で一律に決めれば、望まない人にも押し
付けることになるので、よくないと思っています。
渡辺淳一が初期の頃に書いていた、医学を絡めた小説は
好きだったのにな~。 でも、小説家は、世間に鈍感になって、自己の
感性を磨いたり、自己の世界を広げたりした方がいい場合もあると
思いますが。政治家は、自分の感性や世界で国政を行なわれては
困るです。
あ・・・TOKIOにも小説家の政治家がひとり・・・。^^;
よろしくです。
weに関しては、法律が出来たから一律に適用されるとmewさんが思う理由はわからないけど、weは年収基準があったと思うし、36協定みたいに労使合意がないと適用されないと思っていました。
絶対反対の人は、この法律が決まれば残業代がもらえなくなるとか、これ以上資本家の言いなりになり、過労死や使い捨てになってしまうって言う意見ばかりで、メリットの事を聞いたら文句だけ言われるって感じで、政治の世界でも柳沢さんの単語のみを攻撃し、全然本質については誰も何も言わないと思ってました。
私の将来に関わる事だし、メリットもデメリットもちゃんと考えてくれる人がいないかなぁ~?って思ってたので、mewさんの考えをとても楽しみにしています。
色々教えてもらえる事を楽しみにしています。
国旗・国家については、大人が考えるような押付けは学校ではないと思いますよ。
この問題も、私ら学生を利用して政治問題化する大人のエゴだと思っています。
私はただの一市民ですし、経済や労働問題などについては
あまり詳しくないので、WEについても少しずつ勉強して
いる最中です。ですから、私の意見がどれだけ参考になるか
はわかりませんが・・・。^^;
ただ、ゆきさんも書かれたように、物事を一面的ではなく、
縦横斜め、表裏から見たり考えたりするのは、と~っても
重要なことだと思います。<これはMY POLICYという
記事にも書きましたが、私のポリシーでもあります。>
だから、WEについても、メリット、デメリットを考えられれば
と思うです。
尚、まだ最終的な法案ができていない(公表されていない)
ので、何とも言えない部分があるのですが、経団連の提案では、
現行の専門業務型裁量労働制で働いている者は、無条件でエグゼンプト
(適用除外)とし、それ以外の業務についても、年収400万円以上で
あれば、法令で定めたり、労使協定を結ぶなどしてエグゼンプトに
追加できるとなっています。