法案の中身も国会対策も、国民もお構いなし。 ワガママ王子は終盤国会をどうしのぐ?+年金、コムスン
2007年 06月 11日
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週末のTVは、年金とコムスンがらみが多かったような感じが。
何かやたらコムスンの親会社グッドウィルの折口会長がTVに出まくっていたけど。
何を言いたくて、出てたのかわからなかった。あれは下の人たちのミスで、自分には
落ち度がないことをアピールしたかったのかな~?・・・あの人も学生時代は苦労&
すごい努力をしたときくのに。その分、負けず嫌いなのはわかるが、利益と成功が大好き
過ぎ? <ホリエモンは新自由主義の申し子っぽかったけど。この人は新自由主義の鬼かも?
でも他社に譲渡することが決まったようですね。・・・介護系だとワタミが有力なのかな~?>
社保庁は、駅などに相談窓口を作って、相談者に対応したようだが、これがかなりの
混雑で、1~2時間待ちは当たり前の状態だとか。
しかも、神奈川、兵庫、福岡など全国23県の130カ所の社会保険事務所で10日
の朝、2時間以上、公的年金の記録を管理する社会保険庁のオンラインシステムに接続
できず、相談に来た加入者らの記録照会ができなくなり、相談に来た人に呆れられていた。
また10日には、例の第三者委員会を総務庁の下に作ることが発表されたが、まだ中身は
何も決まっていないようだ。
何だか国会の審議やマスコミの扱いも含めて、まだまだ年金騒動が続きそうだ。
<まあ、その方がアンチ安倍自民党の私にとっては好都合なんだけど?(@_@。>
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
さて、国会の会期末6月23日まで、あと2週間。(実質10日間)
通常国会は、いよいよ、まさに最後の終盤戦にはいる。
参院の各委員会では、大事な法案が目白押し。
教育関連3法案でしょ~、イラク特措法(航空自衛隊のイラク派遣)延長でしょ~。
そして社保庁改革&年金特例法案もあるし~。
どの法案もかなり問題のあるものばかりなのだが、おそらく安倍自民党は3つとも
得意の「数の力」で強引に採決をして、成立させてしまうことだろう。(ーー;)
でも、あまりにアチコチの委員会で採決&本会議の議決が続くので、全閣僚が出席する
のに、日程がなかなかうまく組めず。高速の出口が、かなり渋滞したような状況になって
しまっている。
また、後述するように、衆院の政治倫理等特別委員会で、政治資金改正法案が審議
されているのだが<これも、とんでもザル法>。与党は、民主党の修正協議の提案を
無視して12日にも採決する構えを見せている。<その後、無理やり参院で突貫
審議、採決をさせて、今国会で成立させようとするかも。>
さらに、安倍首相が急に今国会で成立をと言い出して、バタバタし始めた公務員改革
(天下り規制)法案の審議が、今日11日から参院の内閣委員会で始まる。
<野党の「天下り請負法案」だと言っていたけど、まさにそんな感じのザル法だ。>
ここには「安倍首相サイドvs.参院自民党」と「安倍自民党vs.民主党」と、複雑かつ
それぞれの思惑が絡んだバトル&駆け引きが展開されそうだ。
* * * * *
あるニュースで、自民党幹部が安倍氏のことを「あの人は法案作成とか国会対策
がどういうものか、全くわかっていないからな~」みたいに言っていたと報じていた
けど。私もまさにその通りだと思う。
何だか「ボクは明日、XXが食べた~い」と言ったら、みんなが材料を用意して、
料理人も呼んで来て、「さあ殿下、どうぞ!」と出来上がった料理を差し出してくれるように、
「ボクはこういう内容の法律を作りたい!いついつまでに成立させよ!」って言ったら、
簡単に思い通りに法律が出来上がって来ると勘違いしているワガママ王子のようだ。
法律を作るというのは大変な作業なのだし、事前に十分に検討する時間も必要なのだが、
安倍氏はそんなことお構いなしで、本来なら1年はかけるべき教育関連法案の検討(中教審
審議)&法案作成をわずか1ヶ月余りでやらせてしまった。
年金特例法案は、柳沢大臣が「何ヶ月かかかるので秋の臨時国会までに」と言って
いたのに、何とたった1日で作らせてしまったのである。(・o・)
<あまり急いで作ると、抜け穴や問題が多かったり、誤った解釈されやすい不備の
多い法律になってしまって、却って新たなトラブルや問題が起きやすいのにな~。>
法案を作って提出してからの、国会の審議もとても重要なものだ。
マスコミがそれを報じることによって、国民もその法案の中身がわかるし、野党の
指摘や意見によって、法案の誤りや不備を修正したり、よりよい形に変えることも
ある。<質疑の答弁によって、各規定の政府の解釈が決まって来たりもする。>
各党は国対委員長は、たくさんある委員会で審議される法案の重要度、優先度、
お互いの立場などを考え、アレコレ協議しながら日程を調整して行く。そこには、駆け引き
あり、譲り合いありで、その後のことも考えて、うまく行くように苦労しているのである。
<あまり自民党の好き勝手に日程を組みすぎると、あとでしっぺ返しをくらうおそれが。>
でも、安倍首相は、そんなこともお構いなしだ。彼はたぶん法案の中身や解釈など
どうでもいいのである。<というか、本人もよくわかってなかったりして。^^;
ここら辺は、さすが小泉氏の後継者という感じ。>
ともかく、強行採決を繰り返してでも、何でも早く成立させようと。
そして、「わたしの内閣がXXの法律を作りました!」と言えれば、それで満足
なのかも知れない。
こんな風にいい加減にバンバンと法律を作られて、結局あとから迷惑を被るのは、
私たち国民なのである。<要は、安倍首相は民主主義がわかっていないということなのよね。>
国民のことなど考えず、自分の満足のためだけに、ワガママ&強引に法律を作りたがる
安倍首相&自民党に「NO!」を。
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「政治とおカネの問題」がらみでは、政治資金の経常経費に領収書を添付するなどの
政治資金規正法の改正案が、まだ衆院の政治倫理等特別委員会で審議されている。
当初は領収書添付をしぶっていた自民党も、公明党の説得に応じて、ようやく法改正
をのんだのだが。与党案は、政治団体のうち資金管理団体の経常経費のみ5万円以上の
出費から領収書をつけるということに。
これでは、人目にさらしたくない費用はほかの政治団体の出費としてつけたり、5万円
より下に費用を細分化すれば、領収書添付は不要になってしまい、折角、規制法を改正
する意味がない。
そこで民主党が、自党案である「すべての政治団体を対象とし、一万円超から領収書
添付」を取り入れるように修正協議を呼びかけているのだが。与党はそれに応じる気配
はなく、12日には採決をしようとしているようなのだ。<*1>
このあと参院で突貫審議をして法案を成立させて、「与党は、政治とおカネの問題を
考え、透明性を高めるように規制法を改正しました!」って、胸を張ってアピール
しちゃうんだろうな~。(ーー;)
<参院選で、そう言っている候補者や応援議員がいたら、「ザル法のくせに~」って
叫びたくなっちゃうかも。(・・)>
* * * * *
でも、一つだけ安倍首相の思い通りにならなそうな法案がある。11日から参院で
審議が始まる公務員改革(天下り規制)法案だ。
これもまたザルっぽい問題の多い法案で、<人材バンクが結果的に天下り紹介所みた
いになってしまう感じだし>、自民党内にも異論が少なくない。
それに、もう会期末まで時間がなくて、ろくに審議時間がとれないので、政府与党
の間で協議して、秋の臨時国会に継続審議にしようって決まっていたのである。
なのに、年金問題に加え、松岡氏の自殺や談合問題(天下りがらみ)が起きて、
かなりの逆風を感じたのか、安倍首相は急に「この法案を今国会で成立させよ」と
指示を出して来た。
これには、特に青木幹事長をはじめ参院側がかなり怒っていたのであるが。安倍氏
は10日も中川幹事長に、今国会内での成立を指示して、強気の姿勢を見せた。
~ ~ ~ ~ ~ ~
党内の安倍支持派の中には、「国会の会期を延長しても成立させた方がいい」という
声も上がっているが、これには選挙を控えた参院自民党や公明党、野党が大反発。
安倍首相は、会期延長は考えていないと言っているが、片山幹事長は野党をけん制する
ためか、NHKの討論番組で「どうなるかわからない」とふくみを持たせた答え方をして
いた。<けど、ヨコで公明党の人が「ない!」と強固に反対?>
片山氏は、野党側にあと10日しかないので、できるだけ連日審議を行なおうと呼び
かけていたが、野党にはその気はまったくない様子。
内閣委員会の委員長は民主党の人なので、自民党の委員長のように好き勝手に審議の
日程を増やしたり、職権で急に採決の日程を決めたり、いきなり質疑を打ち切って強行
採決したりすることを、指示することはできない。
でも、もし参院で採決できなければ、同法案は廃案になってしまう。
* * * * *
ただ、安倍首相としては、とりあえず法案を成立に意欲を示すポーズをとっている
だけかも知れない。
もしうまく成立すれば、「他の内閣でできなかった天下り規制法案を、私の内閣で
作りました!」と威張れるし。<威張れるような中身の法案じゃないんだけど。>
もし参院を通らなければ、「わたしたちは天下り規制法案を作って、国民の皆さま
の期待にこたえたかったのに、労組と結託している民主党がこの法案を潰して廃案
にしたんです!」って、民主党を批判する材料に使えると考えているからだ。
<民主党は、天下り全面禁止を提案してるんだけどな~。>
青木&片山氏の参院TOPコンビも、かなりのタヌキなので(顔や体型じゃなくて。
いや、顔や体型も?^^;>、一応「参院ではやれるだけのことはやってみたけど、ダメ
でした~」って言って、廃案にしそうな気も。
安倍首相サイドとの今後の駆け引きが、チョット見ものである。
<安倍氏と青木氏って、04年の参院選がうまく行かなかったこともあって、確か
あまり仲がよくないのだ。安倍氏はチョット参院を下に見ている感じをオモテに
出すことがあるので、私が参院自民の人間でもカチンと来るかも?・・・青木氏は
国会でも安倍氏に向かって「首相は格差はないと言われましたけど、格差はあります」
と主張したこともあった。・・・ちなみに競馬好きらしい。(・・)>
他方、民主党&野党は、この天下り法案がいかにザル法かを指摘、批判して、廃案に
持ち込み、参院選でも「安倍自民党に本当の公務員改革はできない!」とアピールしたい
ところである。
そんなこんなで、まだまだひと悶着ありそうな、国会終盤なのだ。
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<報道記事は↓Moreの部分に>
『訪問介護最大手コムスンが事業所指定の打ち切り処分を受けた問題で、親会社のグッドウィル・グループの折口雅博会長が10日、民放の報道番組に出演し、虚偽申請による指定の不正取得などについて「事務処理をきちっと行っていなかったケースが多く、故意ではない」などと釈明した。コムスンの事業譲渡先については「具体的には全く白紙」と述べるにとどまった。
<共同通信10日>』
『年金記録不備問題を受け、社会保険庁は9日、東京都内の街頭2カ所に臨時の年金相談窓口を開設、計148人が訪れた。また、全国309カ所の社会保険事務所ではこの日、毎月行っている第2土曜の相談業務を実施した。相談者の増加に対応するため、各地の事務所は本来は閉庁日の10日も休日を返上、全国すべての事務所で午前9時半から午後4時まで相談業務を実施する。<共同通信 9日>』
『神奈川、兵庫、福岡など全国23県の130カ所の社会保険事務所で10日午前8時半から、公的年金の記録を管理する社会保険庁のオンラインシステムに接続できず、相談に来た加入者らの記録照会ができなくなった。社保庁などの作業により約2時間半後の午前11時前に全面復旧した。公的年金記録の管理不備問題で社保庁に対する批判が強まっている中でのシステム障害の発生は、社保庁への信頼を一段と低下させた。<共同通信10日>』
『安倍晋三首相は10日、公邸で自民党の中川秀直幹事長と会談、天下り規制の強化を盛り込んだ国家公務員法改正案が11日に参院で審議入りすることを踏まえ、今国会での成立を目指すよう重ねて指示した。
会期末が23日に迫り、審議日程の確保は困難な状況だが、会談で中川氏はあらためて会期内成立を図る考えを強調。首相は「全力を尽くしてほしい」と述べた。
これに先立ち、自民党の片山虎之助参院幹事長はNHK番組で「野党の協力を得て、会期末は毎日審議しようではないか」と述べ、週2回の定例日以外にも委員会を開くよう求める考えを表明。公明党の木庭健太郎参院幹事長は「(内閣委員会は)民主党の委員長だ。与党として決断する時は決断するしかないだろう」と述べ、採決の強行も辞さない考えを示した。
これに対し民主党の小川敏夫参院幹事長は「大きな問題があり、十分議論したい。審議には応じる」と述べ、慎重な国会運営を要求した。<北海道新聞10日>』
『天下り規制強化を柱とする国家公務員法改正案は七日、衆院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、参院に送付された。これを受け自民、民主両党の参院国対幹部は、十一日の参院本会議で同改正案の審議に入ることで合意したが、衆院の審議で浮かび上がった問題点が、参院で再び論議の焦点になるのは必至。一方で参院では複数の重要法案が渋滞状態で、成立への道筋は依然、見えていない。
同改正案をめぐっては、天下りあっせんを一元化する「官民人材交流センター」について、野党側が詳細な具体像を示すよう求めている。野党側は同センターを「天下り推進バンク」と位置づけており、参院審議でも政府との激しい対立が予想される。野党は官僚OBが天下り先を渡り歩く「再々就職」問題なども厳しく追及する構えで、審議は曲折が予想される。
一方、政府・与党は二十三日までの会期内成立を目指す構えを崩していないが、改正案審議入りの十一日から会期末までは、土、日曜を除けばわずか十日間。参院は教育改革関連三法案やイラク人道復興支援特別措置法改正案などの重要法案も抱え、日程調整は容易ではない。
十一日も参院本会議のほか、全閣僚が出席する決算委員会と、教育改革関連法案を審議する文教科学委員会の地方公聴会が予定されており、自民党の矢野哲朗、民主党の郡司彰両参院国対委員長が七日に断続的に会談して調整。文教科学委の地方公聴会の一部日程を先送りした。
与党が十二日に想定していたイラク特措法改正案の委員会採決も、国家公務員法改正案の委員会審議入りを優先するため「十四日以降にずらさざるを得ない」(参院自民党国対幹部)状態だ。
審議未了による廃案や議論不足のままの強行採決は参院選への影響が避けられず、参院自民党幹部は「どういう結果になっても厳しい判断を迫られる」と頭を悩ませている。
『官僚の天下り規制を強化するための国家公務員法改正案は7日、衆院を通過、参院で11日から審議入りする方向だ。しかし、衆院段階での審議では官僚の再就職あっせんの新たな仕組みも具体論が煮詰まっていない。23日の会期末が迫る中、多くの課題が積み残されたままだ。
中でも同改正案の柱である、各省庁に代わり再就職あっせんを一元的に行うため新設される「官民人材交流センター」の制度設計は依然として不明のまま。渡辺喜美行政改革担当相ら政府側は「今後設置する有識者会議で検討する」との答弁に終始し、野党側は不満を募らせる一方だ。
民主党の長妻昭氏は6日の衆院内閣委で「公務員だけ特別に再就職先をあっせんする仕組みを作るのは『官尊民卑』だ。ハローワーク(公共職業安定所)では駄目なのか」と追及、改正案への批判を強めた。<北海道新聞10日>』
『衆院内閣委員会は五日の理事懇談会で、天下り規制強化を柱とする国家公務員法改正案の六日採決を決めた。与党の賛成多数で可決され、七日の衆院本会議でも可決、参院に送付される見通しで、与党は十一日の参院本会議で同改正案の趣旨説明を行い、十二日には参院内閣委員会で実質審議に入る構えだ。
二十三日の会期末が迫る中、同改正案の会期内成立は困難な情勢で、現状では審議未了、廃案の公算が大きい。安倍晋三首相は「会期内成立を目指して全力を尽くしたい」との考えを示しており、与党内には成立のための会期延長論もくすぶるが、小幅延長の場合は成立の保証はなく、参院自民党執行部は対応に苦慮している。
自民党の矢野哲朗、公明党の風間昶の両参院国対委員長は四日夜、東京都内で塩崎恭久官房長官と会い、改正案を参院に送付せず、衆院で継続審議にするよう求めた。しかし塩崎氏は、「(参院送付は)首相や与党の参院執行部も入ってまとめた話のはず」と拒否した。
参院側が改正案の受け取りに難色を示しているのは、審議の見通しが立たないためだ。参院には教育改革関連法案や社会保険庁改革関連法案など重要法案が山積。審議日程もほぼ固まっており、答弁に立つ閣僚の調整も難しい。
また改正案を審議する参院内閣委員会は、民主党の藤原正司氏が委員長で、審議が与党の思い通りに進まない可能性が高い。参院自民党の国対幹部は「会期末の二十三日までは、委員会審議は一、二日の確保がやっと。無理すればほかの重要法案も吹っ飛ぶ」と頭を抱える。
会期中に採決できなかった法案は、次の国会に継続審議とすることが多いが、参院選の年は選挙後の国会で議員構成が変わるために、廃案とするのが慣例だ。政府・与党内では打開策として、五日から最大一カ月までの会期延長論が取りざたされている。また委員会採決を待たず、本会議採決のみで強行突破を図る「奇策」もちらつくが、選挙を控えいずれも慎重論が根強く、決定打はない。
自民党の中川秀直幹事長は五日の記者会見で「想定し得るあらゆる方策を講じて成立を目指す」と強調したが、同党の片山虎之助参院幹事長は同日の会見で「そんなたくさん方策があるんなら世の中簡単なのよ。何を考えているのかね」と述べ、いらだちを隠さない。廃案になれば参院執行部の責任も問われかねず、参院幹部は「首相は国対が分かっていない」とこぼしている。
改正案は、二○○八年中に「官民人材交流センター」を設置して三年以内に天下りあっせんを一元化し、各省庁のあっせんを全面禁止するのが柱。関係企業への退職後二年間の再就職を原則禁止する現行規制は一元化時点で廃止するほか、能力・実績主義による人事評価制度導入なども盛り込んでいる。<北海道新聞6日>』