麻生ー小沢の党首討論を見て~小沢、攻め切れず。but逃げた麻生の判定負け
2008年 11月 29日
*印のついた報道記事は、記事の最後のMoreの部分にあるです。
昨日28日に行なわれた麻生太郎(自民党総裁)vs.小沢一郎(民主党
代表)の党首討論には、正直なところ、かなり期待はずれで、ガ~ッカリ
させられてしまった。_(。。)_
excite関連コチラ
感想は、「ツマンねぇ~、中身がなさ過ぎ~」「野次がうるさ過ぎ~
(昨日は、特に自民党)」・・・おまけで「民主党の幹部のネクタイが
派手過ぎ~(特に鳩山由紀夫氏)」の3つかな?^^;
討論の要旨は*1にアップしておくが。<詳報はコチラ>
小沢氏が「2年半で、3人めの総理で、もうすぐ4人めになるんじゃ
ないか」って皮肉ジャブからはいって、掴みはOKだったのだけど。
その後、まともな争点は、「何故、今国会で二次補正を出さないのか」
「年内に解散すべきではないのか」の二つだけ。付け足しで、首相の
言葉の問題に触れたぐらいで、終わってしまって。^^;
争点の数が乏しい<「二次補正」&「解散」だけ?>上に、内容が
抽象的で、しかも、同じような発言の繰り返し(堂々巡り)が多かった
ので、途中からイライラして来て。何か45分の討論時間が、すごく
もったいなく感じられてしまったというか・・・。
あんなやりとりだけなら、10分で十分だし。ニュースのダイジェ
ストを見る方が正解かもなって思ってしまったですぅ。(-"-)
<で、あまりにも話がツマラなかったので、ついついネクタイの色に
目が行ってしまったのね。^^; だって、民主党が、小沢氏&後方に
いた幹部まで、みんな赤系のネクタイをしていて。特に由紀夫ちゃん
の鮮やかな赤&黄が、目にチラついちゃったんだもの~。(>_<)>
* * * * *
何か これは、国会冒頭の所信表明&代表質問の時も「どっちが
首相かわからない」って言われたけど。
今回、実際に2人で面と向かって討論してみて、やっぱ小沢氏の
方が、どしっと感があって、格上に見えてしまった人が多いのでは
ないかな~と思ったりもしたのだけど。(・・)
<麻生氏の方が今の立場も年齢も上なんだけどね。(小沢氏の方が、
当選回数は上&麻生氏が若手の頃、もう自民党幹部だったけど。)
何か、お説教をする大先輩の前で、ヤンチャ小僧が、借りて来た猫
みたいになって、一生懸命に言い訳しているって感じが。^^;>
* * * * *
で、全体的に見れば、小沢氏が6:4か7:3で優勢の判定勝ち
かな~という感じだったのではないだろうか?"^_^"
詳しくは後述するが、麻生自民党は、今回の党首討論では、かなり
消極的な守り&逃げの作戦に出たこともあって、いわば撃ち合いの
討論にならず。
それが、この討論をツマラないものにした大きな要因にもなったし。
小沢氏の攻めがイマイチだったのに、結果的には、判定負けを喫する
ことにもつながったように思うのだけど。
<ボクシングで言えば、王者側が「負けない試合」(引き分けでも
勝ち」に持ち込もうと考えて、大きなパンチをくわないように、
積極ミス(失言)で自滅しないように警戒して試合を運んでたら、
結局、ジャブをもらいながらとロープを背にしたままになって、
判定負けしちゃったって感じかな?(@@。
何か、各社の報道記事のタイトルを見ても「初の党首討論、小沢氏
"TKO勝ち"」(サンスポ)、「失言警戒・麻生さんVS辛辣攻撃・
小沢さん」(読売新聞)「攻める小沢氏Vs「防戦」麻生首相=党首
対決、与党に落胆の声」(時事通信)、「『麻生節』を封印 防戦一方」
(東京新聞)、「逃げる麻生に攻める小沢…ヤジ!怒声!党首討論」
(スポニチ)とかが並んでて、その戦いぶりを表しているように
思えた。(**)
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ただ、麻生首相が逃げ逃げ作戦をとって来たので、攻めにくいとこ
はあったとは思うし。
個人的には、小沢氏は、大嫌いな党首討論で、彼なりに健闘したと
思ったりもするのだけど。
でも、小沢民主党側も、折角、ここで勝負を賭けようと思って、
党首討論を受けたからには、もっとスタッフがきちんと作戦を練ったり、
準備をして、麻生氏を追い込む&国民にアピールすべく、ビシビシと
攻めていかなければいけなかったのではないかと。(**)
小沢氏は、討論後の会見で、「こんなちゃらんぽらんな、無責任な、
いいかげんな政治がいつまでも国民に許容されるとは思わない」と
語っていたのだが。<時事通信28日より>
どこが「ちゃらんぽらん&無責任&いい加減」なのか、そこを
もっと具体的に指摘&アピールして欲しかったのに~と、mew的には
欲求不満、不完全燃焼みたいな感じが残ってしまった。_(。。)_
<たとえば、二次補正の件にしても、もっと具体的に麻生首相の発言
を取り上げたり、中小企業や雇用の現状を例に出してツッコんだり。
国民の関心のあるとこで「定額給付金」の迷走ぶりとか<ついでに、
地方丸投げ&地方分権なるものがわかっていないこととか>、後期
高齢者医療制度の見直しの話が消えちゃったこととか。(麻生・
二階失言とも絡める形で)今の医師不足や医療現場の実態&国民の
不安とかを訴えてもよかったし。
麻生氏がブレブレ&自民党の弱点でもある郵政民営化の見直し論
や、道路財源一般化の際の地方にお金を交付する方法のこととか。
いくらでも、ネタはあったと思うのに・・・。(ーー;)>
何か、コチラの討論後の会見の方が、よっぽど迫力&アピール力
があって。(映像はコチラ)
「何で、これを党首討論で出してくれなかったのかしらん?・・・
そうしたら、ダウンを奪って圧勝できたかも知れないのに」と思って
しまったりもしたmewなのだった。(@@。
* * * * *
でも、麻生自民党側も、予想以上に、マスコミや国民に対しても、
自民党内に対しても、マイナスのイメージを残す結果になったのでは
ないかな~と思ったりもする。(・・)
麻生首相は、かなりしつこく党首討論を要求していて。少なく
とも、面と向かってやり合えば「クチでは、小沢氏には負けない」
「自分の方がリーダーの適性があるところを見せられる」と思って
いたはずなのだけど・・・。
かなり消極的な作戦をとってしまったことで、結局、麻生氏の明るさ
や前向きさとか、その個性、リーダー適性などのいい部分が出せず
じまいで。ただ、逃げ回っている印象を与えてしまったように思う
からだ。(**)
* * * * *
そもそも麻生自民党の討論前に関する記事を見ても、「何か違うん
じゃない?」って思うところがあった。
<産経新聞28日「攻める小沢氏、慎重な首相 軍配はどちらに?」
一部を*2に、全文はコチラ>
麻生氏は、当初、党首討論を得点稼ぎの場と考えていたものの、
「きょうの党首討論に負けたら終わりだ」(麻生首相周辺)という
見方に、党首討論で大きなミスを犯せば、政権運営を直撃する正念場
になると自覚して、入念な準備を行ない、背水の陣で臨んだようで。
27日夜、首相公邸の大食堂で行われた自民党役員連絡会メンバー
との夕食会で「一生懸命やる」と宣言。
一同の「総理、がんばれ」との一本締めで送り出されて、帝国ホテル
へ向かい、秘書官ら政府高官と作戦会議を行ったという。
作戦会議では、小沢氏の攻撃に備えて、理論武装用の想定問題集を
準備。「総理、くれぐれも挑発に乗ってはいけません。小沢氏個人への
嫌みやあてこすりもダメです」、「小沢氏をやりこめるのではなく」
わかりやすい言葉を使って、テレビの前の国民に説明するように」と
注意されて。
また複数の与党幹部から「チンピラやアブねえといった応酬になれば
内閣支持率に響く」との危機感あふれる声が寄せられたので、持ち味で
あるざっくばらんな「べらんめえ調」は封印し、「ですます調」で
丁寧な発言を行うことにしたようなのだ。(ーー;)
<何か「一生懸命やる」「総理がんばれ」とか見ると、官邸のお坊
ちゃまくんを送り出す感じが。(-"-;) 「挑発に乗ってはダメ。
イヤミもダメ」とか、子供じゃないんだからって思ったりして。^^;>
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まあ、ああいうオモテ向きべらんめぇタイプにはありがちなこと
だけど。・・・麻生氏は案外に気が小さい人なのかも知れないし。
何か異常に、小沢氏への警戒心が強いとこがあるのだけど。
麻生氏としては、マジに「ここで大きなミスを犯したら、麻生
おろしや解散に追い込まれるかも知れない」と危惧感を抱いて、
「何とか首相の座は守りたい」という一念で、今回の党首討論に
臨んだのかもな~と思ったりしてしまう。^^;
<ついでに言えば、やたらに本予算のことを強調していたけど。
自民党内の議員向けも含めて、3月の予算成立までは、解散をせず
に、自分が首相を続けるんだということをアピールしたかったの
かな~とも思ってしまった。>
でも、その結果、マスコミも小沢氏に軍配を上げ、自民党内でも、
『「安全運転に気を遣い過ぎた」(自民党麻生派中堅)・・・「言葉
多く細かくしゃべった首相より、簡単な言葉で話した小沢氏の方が
説得力があった」(若手)「このまま追い込まれ解散か」(町村派幹部)
と失望の声が相次いだ。細田博之幹事長こそ「首相の圧勝」と記者団に
強がったが、首相官邸サイドも「完敗だ」と認めざるを得なかった』
ようだし。<時事通信28日>
<何か公明党の北側幹事長は、麻生氏が失言なく無事に終えたから
なのか、「ほっとした」と、大きな笑顔になってたりして。^^;
彼が危機感あふれる声を寄せた与党幹部のひとりだったのかしらん?>
もし私が自民党支持者だったら、こんな党首討論なら、やらない方が
よかったんじゃないかな~と思うかも知れない。(・・;)
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ただし、麻生陣営は、今回の党首討論のテーマとして、公の場で、
小沢代表から、金融機能強化法や予算関連法案などの審議に関して、
政党間協議に協力するという発言を引き出すことにあったという話
も出ていた。
麻生首相が、討論会後の会見で、「今後、1月に出すことにしており
ます二次補正だけではなくて、4月にスタート致します平成21年度の
本予算について少なくとも審議をしていただくということに関して、
小沢党首の方から審議に協力と言って下さったことは、大変ありがたく」
「正直、テレビの前で審議に協力すると言っていただきましたので、
それを私どもとしては信用しております」と、その点をやたらに強調
していたのも、そのためだろう。<産経28日より抜粋>
<小沢氏は、本予算にまで協力するとは言っていなかったようにも
思うけど。^^;>
自公与党としては、ともかく参院で、民主党が審議拒否をするのが
一番コワイので、その部分を重視したのだろうけど・・・。
こんな逃げやごまかしの姿勢を続けていると、来年の国会運営を
気にする前に、自党内で足元が崩れてしまうおそれの方が大きい
ような気もするし。
国民だって、いい加減、黙っていないんじゃないかな~と。(・・)
国民としては、麻生首相が、このままずっと解散拒否を続けて、
日本の経済&国民生活がボロボロになって行く方が、よっぽどコワイ
&アブナイんだけど・・・と言いたいmewなのだった。(@@。
p.s. もうツッコむのは辞めにしようと思ったけど・・・。今回の討論でも、
麻生氏は、「議院内閣制」のことを、「議会制民主主義」と間違えて
何回も言っていた。<たぶん想定問答集に書いてあったので、言った
のだろうけど、意味がよくわかっていかったのかも。^^; >
「瑕疵(かし)」って言葉を使った時には、思わず「あら、そんな難しい
やつも読めるんだ~」って思っちゃったのだけど。「議会制民主主義に
瑕疵がない」って使い方には、瑕疵があるんじゃないかな~?(・・)>
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*1
『28日の麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表による党首討論での主なやりとりは次の通り。
【2次補正予算案】
小沢氏 首相は2次補正を(今国会に)提案するという趣旨の発言をたびたびしてきた。首相に直談判したが、「臨時国会には提出しない」と伝えられた。筋道の通らない、国民に対する背信行為だ。可及的速やかに補正予算を提出することが論理的な結論ではないか。
首相 年内は(資金の)借り手側に関しては1次補正で対応できると考えている。2次補正は3月末に向けて資金繰りを考え、2008年度の法人税などがかなり減収になるので、それを見極めなくてはならない。景気対策を考えれば09年度本予算が一番肝心だ。1月早々に通常国会を開催して2次補正を出したい。
小沢氏 1次補正では十分ではないと判断したからこそ、2次補正をこの国会に出すという話をしたのではないか。今になって来年でいいとなると、今までの首相の発言からは筋道が通らないのではないか。
首相 1次補正をつくって以降、状況がさらに悪化していく可能性も考えねばならないので2次補正の必要があった。貸し手側の銀行が貸し渋り、貸しはがしをせざるを得ないような今の状況に対応する必要がある。金融機能強化法改正案の審議はほとんど終わったので、小沢代表のリーダーシップで早急に参院で結論を出してほしい。
小沢氏 (金融法案は)意図的に審議を引き延ばすようなことはしない。十分な、常識的な範囲で審議を尽くして結論を出す。ただ、わたしどもは別な主張があり、参院でも修正協議に応じていただきたい。
首相 (金融法案の審議に応じると)公開の席で受けていただき、大変感激している。
小沢氏 「総選挙より景気」「政局より経済」と言ってきたのが本当ならば、2次補正を出し、国民生活の安定を図っていくのが筋道だ。
首相 1次、2次、本予算と3段ロケットできちんとやっていく。政党間協議、政策協議の機会を与えていただくと、本予算についても建設的な話し合いができると期待している。
【衆院解散】
小沢氏 首相は就任直前から選挙の洗礼を仰ぐという考えを持っていたと聞いている。来年に(2次)補正予算も先送りするならば、直ちに解散・総選挙をして国民の審判を仰いだらいい。国民の支持を得られたら、思う通りの政策を実行したらいい。
首相 わたしも解散は1つの手段だと当初思っていた。ただし、その後、100年に1度と言われるほどの、金融災害という言葉が使われるほどの大きな問題への対応に世界中が必死になっている中、政治空白をつくることは第2の経済大国としてすべきでない。
【首相発言】
小沢氏 首相の話がころころ変わりすぎる。不適切な表現が多すぎる。首相の言葉はもっと重いものだ。綸言(りんげん)汗の如しという言葉がある。自分自身の発言に責任を持っていただきたい。
首相 忠告をいただきありがとうございました。一部に誤解を与えたことはおわび申し上げたい。発言に今後とも気を付けて、首相として職務を全うしていきたい。(了)
<時事通信28日>』
*2
『28日の党首討論は、内閣支持率が低迷し、失言続きの麻生太郎首相(自民党総裁)は“麻生節”を封印し、慎重な発言に終始したのに対し、討論下手を自認する小沢一郎民主党代表が、平成20年度第2次補正予算案の今国会提出見送りを「国民への背信」とする論法で、押し気味に討論を進める「逆転現象」(自民党閣僚経験者)となった。しかし、解散権を持つ首相は、小沢氏が改めて早期の解散を求めたのに対し、衆院選は4月以降になることを示唆。小沢氏には首相を追い詰めようとすればするほど解散は遠のくというジレンマもある。
「きょうの党首討論に負けたら終わりだ」(麻生首相周辺)
首相はこの日、背水の陣に臨む心境だった。国会での論戦に自信を持っていた首相は、もともと党首討論を小沢氏を圧倒する「得点稼ぎ」の場と考えていた。
だが、逆風下の首相には勢いがない。党首討論で大きなミスを犯せば、政権運営を直撃する正念場になっている。それを自覚する首相は入念な準備を行った。
首相は27日夜、首相公邸の大食堂で行われた自民党役員連絡会メンバーとの夕食会で「一生懸命やる」と宣言。
一同の「総理、がんばれ」との一本締めで送り出された首相は、帝国ホテルへ向かい、秘書官ら政府高官と作戦会議を行った。
「総理、くれぐれも挑発に乗ってはいけません。小沢氏個人への嫌みやあてこすりもダメです」
「わかりやすい言葉を使って、テレビをみている国民に説明するようにしてください」
首相側近は矢継ぎ早にアドバイスを行った。
首相の手元には、直前まで作成が続けられた想定問答集があった。2次補正を今国会ではなく、年明けの通常国会に提出することを「小沢氏が必ず攻撃してくる」ことへの理論武装用だった。
だが作戦会議ではいちばん話題になったのは、「小沢氏をやりこめるのではなく、国民に語ってほしい」という点だった。最近の問題発言などへ国民の批判が出ていることを気にしたのだ。
首相は「そうだな」とうなずいた。持ち味であるざっくばらんな「べらんめえ調」は封印し、首相は党首討論で終始、「ですます調」で丁寧な発言を行った。
これも、「チンピラやアブねえといった応酬になれば内閣支持率に響く」との、危機感あふれる声が複数の与党幹部らから寄せられていたからだ。
首相の携帯電話へ直接電話する自民党幹部や閣僚もおり、27日の首相は「わかった」と応じる場面がみられた。
党首討論は小沢氏が攻勢をかけたが、首相が感情的になる場面はなかった。自民党の細田博之幹事長は「首相の圧勝だ」と語ったが、公明党の北側一雄幹事長は記者団に「皆さんが期待する言葉は出なかったのでは。評価はちょっと分からない。まあ、でもほっとした」と正直な心境を吐露した。<産経新聞28日より>』