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県民投票不参加は憲法違反との声も。県民の投票する機会を作るため知事や団体が努力するも


 これは10日、2本めの記事です。

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<女子レスリングの吉田沙保里さん(36)が、今日、33年間の現役選手引退を発表した。世界選手権13連覇、オリンピックでも3個の金メダル。最後のリオは銀メダルに終わったのだが、「本人は負けた人の気持ちがわかった。自分を成長させてくれた一番大事なメダルだ」と話すのをきいて、しっかりした人だな~と。そして、これからいい先輩、指導者になれると思った。(・・)
 吉田沙保里さんは大会で活躍するだけでなく、TVの取材やバラエティ出演にも積極的に応じ、レスリングの普及にも貢献したと思うし。<確か伊調馨さんが、PRの仕事は自分が性格的に苦手なので、吉田にまかせっきりで悪いと思うと言っていたことがあった。>
 乙女の部分もたくさんあるので、今後は、楽しく人生を過ごしてくれればと願っている。(政治家にはならないで欲しいな。^^;)おつかれさまでした。m(__)m】

* * * * *

『沖縄の保守系首長が安倍を忖度。県民の7割以上が実施に賛成の辺野古移設賛否の県民投票の不参加を表明』のつづきを・・・。

 沖縄では、2月24日に普天間移設の賛否を問う県民党票が行われる。しかし、現段階で、宮古島、宜野湾、沖縄市が不参加を表明。このあとも不参加をを表明する市町村が出るのではないかと懸念されている。(-"-)

 何故、県民党票を行うと県議会で決めたのに、市町村単位で投票実施を拒否することができるのか。その市町村に住む県民の意思を表明する機会を奪うことができるのか。
 これが条例の不備なのか、他の自治体でも起き得ることなのか、ちょっと勉強不足で、よくわからない&納得行かない部分があるのだが。今のままだと、首長が不参加だと決めれば、その市町村の住民は県民投票に参加できないという。(>_<)
 
 極端な話、憲法改正の国民投票を行うという時に「XX県とOO県は参加しません」「そこの国民は投票できません」と言われたら、どう思うのか。<まあ、改憲の国民投票は憲法に明記されているから、こういうことは起こらないと思うけどね。>

 mewで言えば、もし東京都で重大問題について都民投票が行われることになって、自分の住むX区が投票不参加とか言い出したら、絶対に納得行かないと思うし。
 これは国の問題ではないけれど、地方自治体にも憲法を守る義務があるわけで。憲法が保障する民主主義の精神や参政権、幸福追求権、法の下の平等などなどの趣旨に沿わないのではないかと思う部分がある。(**)

* * * * *

 昨日9日、沖縄の玉城知事が宮古島市を訪れ、下地市長に投開票事務への協力を求めたが、よい回答を得られなかったとのこと。

『米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設の賛否を問う県民投票(2月24日投開票)をめぐり、玉城デニー知事は9日、宮古島市を訪れ、下地敏彦市長に投開票事務への協力を求めた。下地市長は実施しないと表明しているが、知事の説得を受けても方針を変えなかった。

 実施しないと表明した市長には、これまで副知事らが説明してきたが、玉城氏が直接説得に当たるのは初めて。
 面会は非公開で約20分間。終了後に取材に応じた玉城氏によると、「住民の皆さんの投票する権利は重い」と述べ、投開票事務への協力を求めたが、下地市長は、市議会が関連予算を認めなかったことから、実施しない判断は変えないと答えた。(朝日新聞19年1月9日)』

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 一時、県が、投票を認めない自治体の事務を代行するように条例を改正するという話もあったのだが。それも困難であるとのこと。

 地元の市民団体などが、投票所を用意することも検討されているようだが。県民投票の集計には加わえることができないので、意味がないという声もある。<特別な投票所に来る人は「反対」の人が多いに決まっているとか言われだそうしね。(-"-)>

『沖縄県民投票:県、不参加への対応を想定 条例は変えない方針

 沖縄県名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票を巡り、首長の不参加決定で、投票できない自治体が出てきた場合の対応として、県や市民団体の中に、県が投票事務を実施するための県民投票条例改正や、条例に基づかない「自主投票」などの案が想定されていることが分かった。ただ、県幹部は「具体的な検討はない」と一部報道を否定。県は現条例の中で、引き続き全市町村で投票が実現できるよう協力を求める方針。

 条例改正し県が事務を代行するとの一部報道に、玉城デニー知事は8日、「そういう協議はない」と述べた。改正したとしても、投票事務を拒否した市から選挙人名簿の提供を受けられるかは見通せない。「2月24日の実施に間に合わない」との声もある。

 投開票事務などは県民投票条例で「市町村が処理することとする」と規定。条例改正せず、自主投票という形を取れば、結果は「参考値」にしかならず、正式な投票結果には反映されない。

 他にも「『辺野古』県民投票の会」から、最後まで協力を拒否する自治体があれば、住民が投票所を設置したり、投票実施日を変更したりするなどして対応できないかといった意見も挙がっている。(沖縄タイムス19年1月10日)』
  
~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~
 
 このような状況に関して、憲法の専門家や識者から様々な問題が提起されているのだが。7日に、憲法学者の木村草太氏が沖縄タイムスに、憲法違反に当たるとの指摘をした緊急寄稿をしていたので、是非、参考にしていただきたい。(・・)

『木村草太氏が緊急寄稿 「県民投票不参加は憲法違反」

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設是非を問う県民投票について、下地敏彦宮古島市長が不参加を改めて表明するなど、県が全41市町村の参加を呼び掛ける一方、実施する方針の市町村は現時点で35にとどまる。県民投票の事務処理拒否は、憲法上も問題があると指摘する木村草太首都大学東京教授が本紙に寄稿した。

   ◇    ◇

 沖縄県議会で昨年10月に成立した住民投票条例に基づき2月24日、辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票が実施されることになった。地方自治法252条の17の2は、「都道府県知事の権限に属する事務の一部を、条例の定めるところにより、市町村が処理することとすることができる」とする。今回の住民投票条例13条は、この規定を根拠に、投票に関する事務は「市町村が処理する」こととした。

 なぜそうしたのかと言えば、投票所の設置や投票人名簿の管理は、国や県よりも地元に密着した市町村が得意とする事務だからだ。つまり、今回の事務配分は、各市町村に投票実施の拒否権を与えるためではなく、あくまで県民投票を円滑に実施するためのものだ。

 しかし、宜野湾市や宮古島市で、県民投票の事務処理を拒否する動きが進んでいる。この動きには、地方自治法・県条例のみならず、憲法の観点からも問題がある。

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 一番の問題は、憲法14条1項が定める「法の下の平等」に反することだ。一部の市町村で事務執行がなされないと、住んでいる場所によって「投票できる県民」と「投票できない県民」の区別が生じる。「たまたま特定の市や町に住んでいた」という事実は、県条例で与えられた意見表明の権利を否定するだけの「合理的な根拠」とは言えない。したがって、この区別は不合理な区別として、憲法14条1項違反だ。

 この点、投票事務が配分された以上、各市町村は、その区域に居住する県民に投票権を与えるかどうかの選択権(裁量)を持つはずだとの意見もある。しかし、「県条例が、そのような選択権を認めている」という解釈は、県民の平等権侵害であり、憲法14条1項に反する。合憲的に解釈するならば、「県条例は、そのような選択を認めていない」と解さざるを得ない。

 この点については、昭和33年(1958年)の最高裁判決が、「憲法が各地方公共団体の条例制定権を認める以上、地域によって差別を生ずることは当然に予期されることであるから、かかる差別は憲法みずから容認するところ」との判断を示していることから、自治体間の差異は許されるのではないか、との疑問を持つ人もいるかもしれない。

 しかし、この判決は、各自治体の条例内容の差異に基づく区別についての判断だ。今回は、各市町村が自らの事務について独自の条例を定める場面ではなく、県条例で与えられた県民の権利を実現する責任を負う場面だ。最高裁判例の考え方からも、地域による差別は許容されない。

 さらに、平等権以外にも、問題となる権利がある。県民投票は、県民全てに開かれた意見表明の公的な場である。県民の投票へのアクセスを否定することは、憲法21条1項で保障された「表現の自由」の侵害と認定される可能性もある。さらに、憲法92条の規定する住民自治の理念からすれば、「県政の決定に参加する権利」は、新しい権利として憲法13条によって保護されるという解釈も成り立ちうる。

 このように考えると、各市町村の長や議会には、県民の憲法上の権利を実現するために、「県民投票に関わる事務を遂行する義務」がある。議会が関連する予算案を否決したり、長が地方自治法177条の原案執行を拒否したりするのは、この義務に反する。訴訟を検討する住民もいると報道されているが、市町村が事務執行を拒否した場合、裁判所も厳しい判断をする可能性がある。

 もちろん、「県民投票反対の市民の声を代表しなくてはならない」との責任感を持つ市町村長や議員の方々がいるのは理解できる。しかし、宜野湾市や宮古島市にも、県民投票に参加したいと考える市民は多くいる。そうした市民の声にも耳を傾けるべきだろう。

 ちなみに、県条例は棄権の自由を認めているから、県民投票反対の県民は、市長や市議会議員に代表してもらわなくても、棄権という形で抗議の意思を表明できる。市民全員に棄権を強制することは不合理だ。

 前回の参議院議員選挙では、徳島県と合区選挙となった高知県で、大量に「合区反対」と書いた棄権票が投じられたことが話題となった。今回の県民投票でも、棄権票に「県民投票反対」と書いて、強い反対の意思を表示することもできる。宜野湾市で、千単位、万単位のそのような棄権票が出れば、大きな話題となるはずだ。

 県民投票は、県民の重要な意見表明の機会だ。沖縄県内の市町村長・議会議員の方々には、ぜひ、県民の権利を実現する憲法上の義務のことも考えてほしい。(首都大学東京教授、憲法学者)

 きむら・そうた 1980年、横浜市生まれ。東京大学法学部卒業、同大助手を経て2006年から首都大学東京准教授、16年4月から教授。主な著書に「憲法の創造力」や共著「憲法の条件―戦後70年から考える」など多数。本紙に「憲法の新手」連載中。ブログは「木村草太の力戦憲法」。ツイッターは@SotaKimura。』

 どうかこの問題を他人事ではなく、いつか自分にも同じような状況が起きるかもしれないという観点から考えて欲しいと思うmewなのだった。(@@)

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by mew-run7 | 2019-01-10 15:55 | 政治・社会一般

辺野古訴訟判決の問題点(by木村草太)&安倍強権による自民の転向、仲井真の裏切り

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【糸魚川の大火の被害者の方々にお見舞い申し上げます。暮れも押し迫っている今だからこそ、被害者が少しでも安心して年末年始を送られるように、国や自治体がきちんと対応して欲しいと願っています。】

 20日、沖縄の翁長知事が、辺野古の埋め立て許可を取消を行なったことに対して、国が取消の撤回を求めていた訴訟の最高裁判決が出て、沖縄県側が敗訴が決まった。(-"-)

 9月に福岡高裁那覇支部が、「これでは公正中立な司法機関だとは言えない」と思ったほど、とんでも国寄り&政治的な思惑に満ちた判決を出したため、沖縄県側が上告していたのだけど。

<『超・国寄りの判決だった辺野古訴訟(裁判官人事の影響も?)+鶴保の暴言+全国からの後押しを』『裁判官交代が、やはり国寄り判決に影響か~辺野古訴訟+沖縄で米軍攻撃機が墜落、多量の燃料浮く』>

 最高裁は、残念ながら弁論を開いて沖縄県側の意見をきくこともなく、と~っとと年内に高裁の判断を支持する判決を出した。<まさか12月末の北部訓練場返還や首相の真珠湾訪問、年初の米国訪問予定に配慮して、早めに年内に判決を出したとは思いたくないが。(~_~;)>
 
 今回の最高裁の判決では、さすがに高裁判決の「国が説明する国防・外交上の必要性について具体的に不合理だと認められない限りは、県はその判断を尊重すべきだ」などという国家主義的な「お上理論」は採用しなかったようだが。政府側の主張を一方的に認めている点では、高裁とほとんど同じだ。(ーー)

 ただ、翁長知事は、この許可取消に関しては司法の判断には従うと言っているものの、「これからが踏ん張りどころ」だと強調。最後まで戦う方針を示している。o(^-^)o

* * * * *

 思えば、13年12月に突然、辺野古の埋め立て許可を出したのは、仲井真前知事だった。(@@)

 沖縄では、09年に当時の民主党鳩山代表が「最低でも県外」を唱えて以降、当時の仲井真知事(自公推薦)も自民党の議員も含め、み~んな選挙で「辺野古移設反対」を唱えて当選していたわけで。まさにオール沖縄で「辺野古ではなく、県外に移設を」と主張して、辺野古移設阻止のために戦っている状態にあったのだ。(**)

 しかし、その後、安倍自民党は12年末に政権奪還。13年2月に安倍首相が訪米した際に、オバマ大統領への大きなお土産として持参したのが、「辺野古移設工事の具体的促進」と「TPP参加」のお約束だった。(-"-)

 安倍首相&超保守仲間たちは、中国をめっちゃ敵視していることから、ともかく米国に尖閣諸島に安保条約が及ぶと言って欲しいと考えていて。そのために、米国の要求に応じて、強引な手を使っても辺野古の移設工事を促進することを計画。
 まずは、沖縄県選出の自民党議員に圧力をかけて、沖縄自民党の公約や個人の考えを辺野古移設賛成に変えることを強いた。<議員の中には涙しながら、転向を発表した人もいたんだよね。(ノ_-。)(関連記事・『自衛隊が海外でスパイ&国民の情報収集~暗黒社会+沖縄県連も転向but抵抗続く』>

 それでも仲井真知事は、オモテ向き、最後の最後まで、埋め立て許可は出せないと言っていたのだが。安倍官邸は、あれやこれやで仲井真包囲網を築き、13年12月には仲井真知事を(腰の治療のためということで)東京の病院に入院させることに。<たぶんこの入院中に、時にはおいしい、時にはコワ~イお話を含むような協議が行なわれたのではないかと察する。^^;>
 退院後、車椅子で首相官邸を訪れた仲井真知事は、あっさりと埋め立て許可を出すことを了承。しかも、県民の思いを裏切りながら、「いい正月が迎えられる」とか言って、満面の笑顔を浮かべて官邸を出て行ったのである。(>_<)

 仲井真知事は、それから沖縄に帰ってすぐに辺野古の埋め立て許可を出したのだが。実は、その当時から、環境の調査やいくつかの判断など、許可に至る手続きに瑕疵があるので、許可は無効or取り消し得るのではないかという話が出ていたのである。(@@)

 ところが、最高裁はそれらに問題はないと判断しているようで、mewとしては、最高裁の裁判官本当にちゃんと手続きに問題があったどうかチェックしてくれたのか、疑問に思う部分がある。(-"-)<この瑕疵についても13~4年頃の記事に書いたと思うのだけど。そのうち見つけたら、リンクしておくです。>

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 また高裁の判決の時にも書いたように、mewは、この高裁、最高裁判決は、何より国民の人権を守ることを第一に考えるべき裁判所の姿からはずれているように思うし。ちょこっと専門的な観点から考えても、「???」の部分がいくつもあったのだが・・・。

 憲法学者の木村草太氏が、高裁&最高裁判決の問題点について書いた記事を見つけたので。ちょっと小難しいかも知れないけど、ここにアップしておく。(・・) 

* * * * *

『辺野古訴訟で沖縄県敗訴確定 前知事判断、違法性なし 移設必要性には言及せず

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設をめぐる20日の最高裁判決は、沖縄県知事が埋め立て承認取り消しを撤回しないことを違法と判断。国側勝訴とした福岡高裁那覇支部判決の結論を支持したが、同支部判決が踏み込んだ国防・外交における国と地方自治体の関係や辺野古移設の必要性には言及しなかった。

 国と自治体は、平成11年改正の地方自治法で対等な関係と位置づけられた。その後、自治体からの申し立てを受けて国の関与が違法かどうかを判断する国地方係争処理委員会が設置されたほか、国が違法確認訴訟を起こすことができるようになり、今回は最高裁が判断する初めてのケースとなった。

 最高裁判決は、普天間に比べて辺野古は施設規模が縮小されること、移設すれば航空機が住宅地の上空を飛ぶのを回避できること、などを考慮して埋め立てを承認した前知事の判断に違法はなかった、とした。

 一方、今年9月の同支部判決は「国が説明する国防・外交上の必要性について具体的に不合理だと認められない限りは、県はその判断を尊重すべきだ」と指摘するなど、国と自治体の関係にも大きく踏み込んだ。

 また、「(北朝鮮の中距離弾道ミサイル)ノドンの射程外となるのは、わが国では沖縄などごく一部」という沖縄の地理的優位性などから辺野古移設の必要性を認めたが、最高裁はこうした点については言及しなかった。(産経新聞16年12月21日)』

* * * * *

『翁長知事「これからが踏ん張りどころ」 辺野古敗訴

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐる法廷闘争は、沖縄県の敗訴という結果で終わった。再び埋め立て工事は動き出すが、20年にわたり曲折し続ける移設問題の解決への道は遠いままだ。

「たたみ掛けるように三つが出てきた。こういう形で年末を迎えるのは残念」

 埋め立て承認の取り消しが「違法」とされ、県敗訴が確定した20日の最高裁判決を受けた会見で、翁長雄志知事は県の置かれた状況についてこう表現した。

 前日には、事故を起こした米軍輸送機オスプレイが県の反対を押して飛行を再開。22日には知事が「いびつな返還」と批判する米軍北部訓練場の部分返還がある。

 普天間飛行場の辺野古移設阻止をめぐって、県にとって大きなカードだった埋め立て承認の取り消しは不発に終わった。会見では県の手詰まり感への指摘もあったが、翁長知事は「不退転の決意」という姿勢を改めて強調。「最高裁判決は出たが、これからが県民の踏ん張りどころと思っている」と淡々と述べた。

 一方、普天間飛行場の移設先とされる名護市の稲嶺進市長は判決について記者団に対し「県民には受け入れられない」と話した。(奥村智司、岩田智博)(朝日新聞16年12月20日)』

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『【木村草太の憲法の新手】(46)辺野古訴訟の最高裁判断 憲法反するあしき前例
2016年12月18日 木村 草太 (経歴等は*1に)

 最高裁第二小法廷は、弁論を開かないまま辺野古訴訟の判決期日を12月20日に指定した。このことに、私はかなりの衝撃を受けている。原審の結論を覆す可能性はほぼなく、県敗訴となる見通しだ。福岡高裁那覇支部判決の問題を振り返っておこう。

 まず、判決が、仲井真弘多前知事の埋立承認処分の適法性を審査対象としたのは誤りだ。前知事の決断時には合理的に見えても、後に、新たな事実や、考慮すべき要素が見いだされることもある。翁長雄志現知事の行った取消処分の適法性を判断するには、前知事ではなく、現知事の処分の判断の合理性・適法性を審査しなくてはならない。

 また、専門家の判断軽視も看過できない。環境問題の専門家からなる第三者委員会は、今回の埋め立てが「環境保全」への「十分配慮」を求める法律に違反していると判断した。知事の埋立承認処分取消は、これを受けたものである。通常であれば、特別の事情が示されない限り、裁判所は専門家の判断を尊重する。しかし、今回の判決は、第三者委員会の判断のどこにどのような問題があったのかを指摘していない(判決の問題点については、岡田正則氏の『世界』11月号の論稿参照)。

 さらに、再三この連載で指摘したように、憲法上の問題もある。

 沖縄県側は、次のように主張していた。米軍基地の設置は地元自治体の自治権制限を伴う。そして、憲法92条は、自治体の組織・運営に関わる事項を「法律」で決すべき事項としている。しかし、米軍基地の設置基準や手続きを定めた法律や辺野古基地設置法は制定されていない。従って、辺野古新基地の建設は、そもそも違憲である。

 これに対し判決は、自治権制限は「条約」に基づくものだから良いのだ、と開き直った。言うまでもなく、法律と条約は異なる法形式だ。原審の判断は、安保法制で騒がれた「解釈改憲」どころか、憲法明文に反する解釈だ。

 原審には、主だったものだけでも、これだけ問題がある。原審の判断を維持するなら、その一つ一つに理論的に反論を示す必要がある。しかし、判決後の法律家らの議論を見ていても、理論的に筋の通った反論は見当たらない。現実問題として、基地の建設はやむを得ない、といったものばかりだ。

 最高裁が、これほど法的に筋の通らない原審を、議論もせずに維持するとすれば、裁判所が「法」に従わずに、「権力者の意思」に流された、あしき前例となるだろう。

 こうなると、本土の市民の正義感に期待する他はない。この点、わずかながら明るい材料もある。各種報道によれば、大阪、福岡、新潟などの住民が、「地元で沖縄の基地を引き取ろう」という運動を展開しているらしいのだ。

 世論調査の結果を見る限り、日米安保体制への国民の支持は厚い。そうだとすれば、沖縄の基地負担軽減を実現するには、「基地絶対反対」ではなく、本土への引き取り運動こそが有意義なように思われる。基地の引き取りを真剣に議論すれば、基地問題を、ひとごとではなく、自分事として考えざるを得ないだろう。

 沖縄に対する差別を解消し、正義・公平を実現するには、この道しかない。(首都大学東京教授、憲法学者)(沖縄タイムス16年12月18日)』

* * * * *

 実際のところ、本当にここが、「踏ん張りどころ」「最後のチャンス」になる可能性が大きいわけで。どうか今度こそ、全国の多くの国民が、このまま多くを沖縄に押し付けていいのか、よ~く考えて欲しいと願っているmewなのだった。(@@)
<他人事だと思ってるかも知れないけど、もう来年には、東京や千葉に(佐賀も?)オスプレイが常駐して、近隣を飛び回るかも知れないんだからね。<`ヘ´>>

 THANKS

                                            
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by mew-run7 | 2016-12-23 02:35 | (再び)安倍政権について

安保法制の廃止、修正のために~「集団的自衛権は何故、違憲なのか」木村草太が語る

  これは10月29日、2本めの記事です。

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mewがこのブログを10年も続けていた最大の理由は、何とかして日本が「集団的自衛権の行使」を容認、実行することを阻止したいという思いが強かったからだ。(・・)

 ただ、現行の憲法9条からは集団的自衛権の行使は、どう見ても認めることは困難なので、もし日本が集団的自衛権の行使を容認するのであれば、憲法9条を改正するしかないと考えていたのだけど。<自民党の歴代内閣も、法務局もそう考えていた。>

 安倍首相&仲間たちは、前政権の時から、9条の憲法解釈を変更(解釈改憲)によって、集団的自衛権の行使を認めることができると言い出して、アレコレと模索(&画策)し始めた。
 彼らは本当は9条改正をすべきだと知っていたのだが、現段階では衆参国会議員の2/3以上、国民の過半数の同意を得ることは不可能に近いことを認識し、何とか抜け道を使う手段はないかと研究していたのである。(-_-;)

 そして、昨年になって「1959年の砂川判決は集団的自衛権を否定していない」という誰もが初めてきくような「高村異端説」を用いて、集団的自衛権は違憲ではないと主張。国民にきちんと説明したり、国民の意見をきいたりすることもないまま、7月に安倍内閣の閣議決定だけで、解釈改憲を実行に移してしまったのだった。(ーー)

 しかも、今年にはいって、憲法学者の大部分が「集団的自衛権の行使は憲法9条に反しているだ」「集団的自衛権の行使を含む安保法制は違憲だ」との見解を示しているにもかかわらず、安倍自民党は、彼らの意見に耳を貸さず。9月に安保法制を強行成立させるに至った。(>_<)

 でも、mewから見れば、いや、多くの憲法学者から見ても、やはり集団的自衛権は違憲だとしか考えようがないと思うし。是非、国民の方々の理解や支持を得て、何とか安保法制を廃止or修正しなければならないと考えている。(・・)
 
 でもって、最近、mewが「何て賢くて、わかりやすく説明できる学者なのかしら」とごヒイキにしている木村草太氏が「集団的自衛権はなぜ違憲なのか」に関して語っている記事を見つけたので、ここにアップしておきたい。(**)

* * * * *

『集団的自衛権はなぜ違憲なのか 80年代生まれの憲法学者が徹底批判「現行憲法ではコントロールできない危険な状態」

[週プレ・ニュース 2015年10月06日]


賛成派は「日本に必要な法律だ」と主張し、反対派は「憲法違反の戦争法案だ」と主張する。

今国会で216時間以上もの審議を行なった安全保障関連法案は9月19日未明、参議院本会議で与党の自民、公明両党、野党の元気、次世代、改革3党などの賛成多数で可決・成立した。

しかし、法案成立後に共同通信が発表した世論調査では79%が「審議不十分」と回答。国民に法案への理解が広がったとは言い難い。

それでは、そもそも「憲法論」としてはどうなのか? 若き憲法学者・木村草太(きむら・そうた)氏が憲法学の観点から安保法制を批判したのが『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』だ。

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―木村さんは今国会での安保法制の審議をどうご覧になりましたか。

木村 多くの方が感じていたと思いますが、政府側の真剣さが感じられませんでした。まず、「憲法違反である」という指摘に対して真正面から答えようとしていません。説明が足りないというより、そもそも首相自身が全体像や政策目標をわかっているようには思えませんでした。私ですら何度も「こう説明すればわかってもらえるのに」と安倍首相に振り付けをしてあげたくなったほどです(笑)。

―本書は明確に「集団的自衛権は違憲」という立場を打ち出していますね。

木村 そもそも憲法論的には「個別的自衛権も含めて武力行使は全部違憲」という立場と「集団的自衛権は限定なく全部合憲」という両極の立場があります。しかし、今回はこの「両極」の争いではありませんでした。この点をまずは強調しておきたいですね。

―どういうことでしょう?

木村 日本政府も安倍首相も「集団的自衛権が全部合憲というのは無理がある」という立場です。一方、これまでの解釈を維持しろという側も「個別的自衛権は認める」という解釈です。

つまり何が対立しているかというと、「どこまでが日本の自衛のための必要最小限度の措置と言えるのか」というところなんですね。政府の考え方は「自衛を名目にすれば国際法に違反しない限り何をやってもいいだろう」という説明です。しかし、この考え方には無理があります。

今回、政府は個別的自衛権、あるいは必要最小限度の集団的自衛権が許される根拠として、憲法13条を挙げました。確かに13条には「生命や自由、幸福追求に対する国民の権利を政府は最大限国政において尊重しなければならない」と書いてありますが、ここで保護されているのは「権利そのもの」であって「安心感」ではありません。

例えば、「隣の国に軍隊がある」という事実だけで不安になる人はいます。その時に「安心感を得るために外国を攻撃してもいい」ということになれば、どこまでも武力行使が拡大し得ることになってしまいます。

 ―本書では、「憲法73条には軍事権が規定されていない」という指摘もされていました。

木村 外国の場合には、集団的自衛権を含む軍事権について「責任者が誰なのか、どのような手続きでその判断をするか」がきちんと書いてあります。しかし、日本の場合はそもそも集団的自衛権を行使する前提がありません。武力行使は憲法9条で禁止されており、例外を認める規定もないからです。つまり、政府に軍事権は与えられていないと考えるのが普通です。

憲法論で言えば、現行憲法のまま集団的自衛権を行使した場合、誰の責任なのかがはっきりしません。例えば自衛隊が現場で暴走しても、その責任が内閣にあるとは憲法にも書いていないし、やってはいけないとも書いていない。どんな手続きを踏めばいいかもわからない。つまり、憲法でコントロールすることができなくなります。これはきちんと憲法を改正して集団的自衛権を行使できるようにするよりも、はるかに危険な状態にあるんです。

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―しかし、もう法律は成立してしまいました。

木村 反対意見が強い法案でしたが、今後は「どこをどう直せばいいか」ということを緻密に考えていく段階だと思います。

今回の法案審議の段階では、10本の法案が1本にまとめられていたため個別に可決・否決ができませんでした。しかし、法案の修正は条文ごとにできます。今後は「全か無か」という戦いではなく、優先順位の高いところから緻密に是正していくことが有効だと思います。

今国会の最終盤では、政府も「存立危機事態条項を使うことはまずないだろう」という趣旨のことを言いだしました。

そもそも現代においては、集団的自衛権が行使されるケースは極めてまれです。幸いなことに、武力攻撃事態ではない存立危機事態の時には必ず国会承認を得るという付帯決議もされました。そのため実際に使われることになっても政府だけの判断では使えない状態になっています。是正していくための時間は十分にあると思います。

―本書には、裁判所に違憲と判断されるリスクや損害賠償リスクにも言及がありました。

木村 多くの憲法学者が「違憲だ」と主張していることからもわかるように、仮に集団的自衛権でしか説明できない武力行使をした場合、何か訴訟が起きれば裁判所に違憲と言われる可能性が極めて高い法律です。

派遣中に違憲判決が出たら最悪です。自衛隊は危険な任務に就きながら帰ってこなければいけないし、関係国に迷惑をかけて日本の信頼も損ないます。法律論的に穴があるために巨大な訴訟リスクが発生しているのは大問題です。

賛成派の方にアドバイスしたいのは、まず自分たちの政策目標を明確にしていただきたいということ。その上で反対派とコミュニケーションを取っていく必要があるということを認識していただきたいですね。

―これで終わりにしてはいけないということですね。

木村 今国会の基本パターンとしては、野党が緻密に質問をして、中谷大臣が条文の通りに答えて、後ろから事務方が飛んでくるというものでした。つまり、条文に書いていない前提がたくさんあったということです。「核兵器運べるんですか」と聞かれたら「条文上はできます」。「海外で武力行使するんですか」と聞かれたら「存立危機事態であれば行きます」と答えるしかなかった。これは中谷さんが悪いのではなく条文が悪い。

この欠陥を賛成派、反対派ともに冷静かつ緻密に是正していくしかないと思います。

(取材・文/畠山理仁 撮影/藤木裕之)

●木村草太(きむら・そうた)
1980年生まれ、神奈川県出身。東京大学法学部卒業、同大学法学政治学研究科助手を経て、現在、首都大学東京法学系准教授。専攻は憲法学。著書に『憲法の創造力』(NHK出版新書)、『未完の憲法』(奥平康弘氏との共著、潮出版社)、『憲法学再入門』(西村裕一氏との共著、有斐閣)、『テレビが伝えない憲法の話』(PHP新書)、『憲法の条件』(大澤真幸氏との共著、NHK出版新書)などがある

■『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』
(晶文社 1300円+税)
明らかに憲法違反であるにもかかわらず、強引な手法で可決・成立した安全保障関連法案。政権が暴走し、合理的な議論が困難になっている今こそ、憲法という枠組みによって権力者の行動を制限し、国民がしっかりと監視を続けることが大切である、と著者は訴える。最終章では、哲学者・國分功一郎氏との対話「哲学と憲法学で読み解く民主主義と立憲主義」も収録されている』

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by mew-run7 | 2015-10-29 20:13 | (再び)安倍政権について

ほぼ全ての憲法学者が集団的自衛権の行使を違憲だとするわけ~木村草太

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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】


 何百人もの憲法学者が、現在、審議中の安保法制は違憲ゆえ、廃案にすべきだと主張し始めている今日この頃・・・。
 
 「安保法制が違憲ではないとする著名な憲法学者がたくさんいる」と豪語していた菅官房長官も、、実際に安保法制を合憲だと考える憲法学者は下手すると片手で数えるしかいないことを認識して、もはや負け惜しみで「数ではない」と言うしかないような状況にある。(~_~;)

<それにもかかわらず、合憲論をゴリ押ししようとしている安倍内閣&自民党。政府や自民党(&公明党)には、彼らの合憲論にムリがあるとわかっている(賢い)人の方が絶対多いはずなのに。こんな安保法制を通して、日本の国や政府の恥だと思わないのかしらん?(-"-)>

 ただ、mew自身はこのブログでず~っと、集団的自衛権の行使は違憲だと主張し続けていたののであるが。正直を言うと、こんなに集団的自衛権が合憲だという学者がいないとは思っていなかった。^^;
 果たして、何故、こんなに安保法制、特に集団的自衛権の行使を違憲だとする憲法学者が多いのか?(@@)

 最近、報道スレーションのレギュラー解説としてもお馴染みの憲法学者・木村草太氏が、そのことについて、このように説明している。(**)

* * * * *

『なぜ、憲法学は集団的自衛権違憲説で一致するのか? 木村草太・憲法学者

THE PAGE 6月17日(水)

 憲法学者の長谷部恭男・早稲田大教授と小林節・慶応大名誉教授が、衆院憲法審査会で安全保障関連法案を「違憲」と指摘した。長谷部教授は「95%を超える憲法学者が違憲だと考えているのではないか」とも語る。憲法学者による疑義に対し、菅官房長官は、「安保法制を合憲と考える学者もたくさんいる」と反発したが、後日、「数(の問題)ではない」と述べ、事実上前言を撤回した。そもそも、なぜ、圧倒的多数の憲法学者が集団的自衛権を違憲と考えるのだろうか。憲法が専門の木村草太・首都大学東京准教授に寄稿してもらった。

-------------

1.集団的自衛権はなぜ違憲なのか
 6月4日の憲法審査会で、参考人の憲法学者が集団的自衛権行使容認を違憲と断じた。このことの影響は大きく、政府・与党は釈明に追われている。もっとも、集団的自衛権行使容認違憲説は、ほとんどの憲法学者が一致して支持する学界通説である。まずは、「なぜ学説が集団的自衛権違憲説で一致するのか」確認しておこう。

 日本国憲法では、憲法9条1項で戦争・武力行使が禁じられ、9条2項では「軍」の編成と「戦力」不保持が規定される。このため、外国政府への武力行使は原則として違憲であり、例外的に外国政府への武力行使をしようとするなら、9条の例外を認めるための根拠となる規定を示す必要がある。

 「9条の例外を認めた規定はない」と考えるなら、個別的自衛権違憲説になる。改憲論者の多くは、この見解を前提に、日本防衛のために改憲が必要だと言う。

 では、個別的自衛権合憲説は、どのようなロジックによるのか。憲法13条は「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」は「国政の上で、最大の尊重を必要とする」と定める。

 つまり、政府には、国内の安全を確保する義務が課されている。また、国内の主権を維持する活動は防衛「行政」であり、内閣の持つ行政権(憲法65条、73条)の範囲と説明することもできる。とすれば、自衛のための必要最小限度の実力行使は、9条の例外として許容される。これは、従来の政府見解であり、筆者もこの解釈は、十分な説得力があると考えている。

 では、集団的自衛権の行使を基礎付ける憲法の条文は存在するか。これは、ネッシーを探すのと同じくらいに無理がある。国際法尊重や国際協調を宣言する文言はあるものの、これは、あくまで外国政府の尊重を宣言するものに過ぎない。「外国を防衛する義務」を政府に課す規定は、どこにも存在しない。

 また、外国の防衛を援助するための武力行使は、「防衛行政」や「外交協力」の範囲には含まれず、「軍事」活動になるだろう。ところが、政府の権限を列挙した憲法73条には、「行政」と「外交」の権限があるだけで「軍事」の規定がない。政府が集団的自衛権を行使するのは、憲法で附与されていない軍事権の行使となり、越権行為になるだろう。

 つまり、日本国憲法の下では、自衛隊が外国の政府との関係でなしうる活動は、防衛行政としての個別的自衛権の行使と、外交協力として専門技術者として派遣されるPKO活動などに限定せざるを得ない。

 以上のように、個別的自衛権すら違憲と理解する憲法学者はもちろん、個別的自衛権は合憲と理解する憲法学者であっても、集団的自衛権の行使は違憲と解釈している。憲法学者の圧倒的多数は、解釈ロジックを明示してきたかどうかはともかく、集団的自衛権が違憲であると解釈していた。さらに、従来の政府も集団的自衛権は違憲だと説明してきたし、多くの国民もそう考えていた。だからこそ、集団的自衛権の行使を容認すべきだとする政治家や有識者は、改憲を訴えてきたのだ。

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2.集団的自衛権を合憲とする人たちの論拠
 これに対し、政府・与党は、従来の政府見解を覆し、集団的自衛権の行使は合憲だといろいろと反論してきた。その反論は、ある意味、とても味わい深いものである。

 まず、菅官房長官は、6月4日の憲法審査会の直後の記者会見で、「全く違憲でないと言う著名な憲法学者もたくさんいる」と述べた。しかし、解釈学的に見て、集団的自衛権を合憲とすることは不可能であり、合憲論者が「たくさん」と言えるほどいるはずがない。もちろん、合憲論者を一定数見つけることもできるが、それは、「ネッシーがいると信じている人」を探すのは、ネッシーそのものを探すよりは簡単だという現象に近い。数日後の報道を見る限り、菅官房長官は発言を事実上撤回したと言えるだろう。

 ちなみに、合憲論者として政府・与党が名前を挙げた人のほとんどは、憲法9条をかなり厳格に解釈した上で、「許される武力行使の範囲が狭すぎる」という理由で改正を訴えてきた人たちである。改憲論の前提としての厳格な9条解釈と集団的自衛権行使合憲論を整合させるのは困難であり、当人の中でも論理的一貫性を保てていない場合が多いだろう。

 また、合憲論の論拠は、主として、次の四つにまとめられるが、いずれも極めて薄弱である。

 第一に、合憲論者は、しばしば、「憲法に集団的自衛権の規定がない」から、合憲だという。つまり、禁止と書いてないから合憲という論理だ。一部の憲法学者も、この論理で合憲説を唱えたことがある。しかし、先に述べたとおり、憲法9条には、武力行使やそのため戦力保有は禁止だと書いてある。いかなる名目であれ、「武力行使」一般が原則として禁止されているのだ。合憲論を唱えるなら、例外を認める条文を積極的に提示せねばならない。「憲法に集団的自衛権の規定がない」ことは、むしろ、違憲の理由だ。

 第二に、合憲論者は、国際法で集団的自衛権が認められているのだから、その行使は合憲だという。昨年5月にまとめられた安保法制懇の報告書も、そのような論理を採用している。しかし、集団的自衛権の行使は、国際法上の義務ではない。つまり、集団的自衛権の行使を自国の憲法で制約することは、国際法上、当然合法である。国際法が集団的自衛権の行使を許容していることは、日本国憲法の下でそれが許容されることの根拠にはなりえない。

* * * * *

 第三に、「自衛のための必要最小限度」や「日本の自衛の措置」に集団的自衛権の行使も含まれる、と主張する論者もいる。憲法審査会でも、公明党の北側議員がそう発言した。しかし、集団的「自衛権」というのがミスリーディングな用語であり、「他衛」のための権利であるというのは、国際法理解の基本だ。それにもかかわらず「自衛」だと強弁するのは、集団的自衛権の名の下に、日本への武力攻撃の着手もない段階で外国を攻撃する「先制攻撃」となろう。集団的自衛権は、本来、国際平和への貢献として他国のために行使するものだ。そこを正面から議論しない政府・与党は、「先制攻撃も憲法上許される自衛の措置だ」との解釈を前提としてしまうことに気付くべきだろう。

 第四に、合憲論者は、最高裁砂川事件判決で、集団的自衛権の行使は合憲だと認められたと言う。これは、自民党の高村副総裁が好む論理で、安倍首相も同判決に言及して違憲説に反論した。しかし、この判決は、日本の自衛の措置として米軍駐留を認めることの合憲性を判断したものにすぎない。さらに、この判決は「憲法がいわゆる自衛のための戦力の保持をも禁じたものであるか否かは別として」と述べるなど、自衛隊を編成して個別的自衛権を行使することの合憲性すら判断を留保しており、どう考えても、集団的自衛権の合憲性を認めたものだとは言い難い。

 3.「まさか」の展開
 このように、政府・与党の要人の発言は、不自然なほど突っ込みどころに溢れている。なぜ、こんな穴だらけの議論を展開するのだろうか。本当に日本の安全を強化するために法案を通したいなら、「集団的自衛権」という言葉にこだわらずに、「個別的自衛権」でできることを丁寧に検証していけばいいはずだ。

 まさか、わざと穴のある議論を展開し、「国内の反対」を理由にアメリカの要請を断ろうと目論んででもいるのだろうか。なんとも不可解だ。

 ちなみに、集団的自衛権を行使する要件とされる「存立危機事態」の文言は、憲法のみならず、国際法の観点からも問題がある。

 国際司法裁判所の判決によれば、集団的自衛権を行使できるのは、武力攻撃を受けた被害国が侵略を受けたことを宣言し、第三国に援助を要請した場合に限られる。ところが、今回の法案では、被害国からの要請は、「存立危機事態」の要件になっていない。もちろん、関連条文にその趣旨を読み込むこともできなくはないが、集団的自衛権を本気で行使したいのであれば、それを明示しないのは不自然だ。

 まさか、法解釈学に精通した誰かが、集団的自衛権の行使を個別的自衛権の行使として説明できる範囲に限定する解釈をとらせるために、あえて集団的自衛権の行使に必要とされる国際法上の要件をはずしたのではないか。

 そんな「まさか」を想定したくなるほど、今回の法案で集団的自衛権の行使を可能にすることには無理がある。こうした「まさか」は、山崎豊子先生の小説なみにスリリングで楽しいのだが、これを楽しむには、あまりに専門的な法体系の理解が必要だ。そんなものを国民が望んでいるはずはない。いや、国民は、それもすべて承知の上で、憲法学者の苦労を楽しんでいるのか? やれやれ。

 いずれにしても、これだけは憲法学者として断言しよう。「個別的自衛権の範囲を超えた集団的自衛権の行使は違憲です。」 』

                                  THANKS

  ここまで断言してくれると心強いですね!"^_^" mew
           


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by mew-run7 | 2015-06-20 13:53 | 平和、戦争、自衛隊


「平和で平穏で楽しい生活が一番!」 今はアンチ超保守&安倍政権の立場から、mew基準の(時に偏向した?)視点で、政治や競馬、スポーツなどについて書いています。写真は溺愛馬トロットスター


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