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安保反対は“刹那的な世論”か?~江川紹子が民意を分析+簡単に忘れさせないぞ

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 先週、安保法案を強引に衆院通過させた後、安倍内閣の支持率が30%台に下落。不支持率が50%を超え、ほとんど社の調査で支持率を逆転した。 (゚Д゚)
(関連記事『内閣不支持が50%超えに~安保解散or辞任に追い込め!+野党は要強化』)
 
 安倍首相は、TV出演した際に「支持率のために政治をしているわけではない」と、いかにも政治家らしい台詞をエラそ~に語っていた(=うそぶいていた?)のであるが。実際には、来週からの安保法案の参院審議、9月の総裁選などを控えて、かなりヒヤヒヤしているのではないかと察する。(~_~;)

でも、安倍首相の側近たちは「大丈夫。日本の国民は、どうせすぐに忘れますから」と、首相が弱気にならないように励ましているらしい。(@@)
(関連記事・『戦後日本を壊す安保法案~国民無視、どうせ忘れるとナメてる安倍陣営に鉄槌を』)
 
 まあ、実際のところ、mewから見ても「Why Japanese people・・・?」と怒鳴りたくなるほど、日本の国民は、政治や社会の重大な問題に関して「忘れるのが早過ぎるだろ~!」と思うケースが多い。^^;

 13年末の秘密保護法案の時も、14年7月の集団的自衛権に関する閣議決定の時も、安倍政権の強引さやアブナさ、人権や国民を軽視する姿勢があんなに問題視されて、国会や官邸前だけでなく、全国各地集会やデモも行なわれて、支持率も一度は下がったのだけど。
 それでも、日本の国民は、よ~っぽど寛容なのか、記憶キープが苦手なのか(or結局、政治への関心が乏しいからなのか)、いつの間にか支持率が徐々に回復して、安倍自民党は国政選挙でも圧勝してしまうわけで。
 それじゃあ、安倍陣営が「どうせ来年の参院選まであと1年あるので、国民はそれまでに安保法案のことなんか忘れちゃいますよ」「国民の関心が高い五輪のネタを目の前にぶら下げれば、そっちに飛びつくのでは?」などとアドバイスしてたとしても、不思議はあるまい。(>_<)
 
<本当は、昨年の閣議決定の前から、安保法案の集団的自衛権の部分は違憲だと。砂川判決を根拠にするのは誤っているとわかっていたのだから、その頃から、もっと野党や専門家やメディアが、今の半分ぐらいでも頑張ってくれていたら&国民も抗議してくれていたら、14年末の衆院選の結果や安保法案作りの流れも変わっていたと思うんだけどね~。(-"-)butsu butsu>

* * * * *

 ただ、最近の安保法案に抗議する様々な活動や、その広がり方を見ていると、もしかしたら「今度は国民は、簡単に忘れないかも知れない」「反対運動も一時的なもの、刹那的なものでは終わらないかも知れない」と期待を抱いてしまうところがある。(・・)

 でもって、江川紹子氏が「安保法案反対は“刹那的な世論”か」という視点から、内閣支持率や国民の動向を分析している記事を見つけたので、ここにご紹介したい。(**)

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安保法案反対は“刹那的な世論”かーー内閣支持率が証明する、個々人の集積としての民意

  江川紹子/ジャーナリスト Business Journal 7月24日(金)

 安全保障関連法案の衆議院可決後の各種世論調査では、安倍晋三内閣への支持率が急落している。

毎日新聞 支持35%(前月42%)/不支持51%(前月43%)
共同通信 支持37.7%(前月47.4%)/不支持51.6%(前月43.0%)
朝日新聞 支持37%(前月39%)/不支持46%(前月42%)
産経・FNN 支持39.3%(前月46.1%)/不支持52.6%(前月42.4%)

 政府・与党も、衆院で安保関連法案の採決を強行する際には、支持率低下は織り込み済みだったろう。これまでも、特定秘密保護法の成立時や消費税増税の延期を理由に衆院解散した時には支持率が低下した。だが、その後支持率は回復し、選挙にも大勝した。

 今回も、いずれ支持は回復すると踏んでいるのか、安保法制についての強気な姿勢を崩していないように見える。自民党の高村正彦副総裁は、NHKの番組で「刹那的な世論だけに頼っていたら、自衛隊も日米安保条約改定もPKO法もできなかった。国民のために必要だと思うことは、多少支持率を下げてもやってきたのが自民党の歴史だ」と胸を張った。

 高村氏が例示した中で、1960年の日米安保改定は、安倍首相の祖父・岸信介氏が総理大臣として主導した。今回の安保法案を語る時にしばしば引き合いに出され、安倍首相と岸氏を重ね合わせる見方も多い。60年の安保改定では、労働組合や全学連による反対運動が盛り上がる中、岸政権は新条約案の採決を急いだ。国会に警官隊を動員し、スクラムを組んで採決に反対する社会党議員をゴボウ抜きにする荒っぽい強行採決で衆院を通過。反対運動はさらに激化し、デモ隊が警官隊と衝突して死者が出た。岸政権は国民の支持を失い、退陣に追い込まれた。

 この時も、「刹那的な世論」に反して安保改定を押し切ったことは、「結局、国民のためになったではないか」という自負が高村氏の言葉からにじむ。

 また、60年安保闘争を知る人からは、国会周辺に押し寄せたデモは、今回の安保法案反対デモのような「ちゃちなものではなかった」などと、当時を懐かしむような声も聞こえてくる。

 確かに、60年安保の際には、主催者発表で33万人、警視庁発表で約13万人がデモに繰り出し、国会を取り囲んだ。一方、今回の安保法案が衆院で可決された時も、国会前で反対の声を挙げた人たちは、主催者発表でも「入れ替わりも含め10万人」。ただ、労働組合などに動員された人たちも少なくなかっただろう60年安保の頃の33万人と、組織には所属していない個々人の意思で集まった10万人を単純に比較することはできないように思う。今のデモが、かつてのような暴力的なぶつかり合いにならないのは、「ちゃち」だからではなく、国民の表現方法や当局の警備手法が進化した証しだろう。

 ●60年安保改定と今回の強行採決の違い

 実は60年安保の頃は、国会内外の反対運動は激しかったが、それは国民全体が反対で燃え上がっていたわけではなかった。

 例えば、60年1月に行われた朝日新聞の世論調査。安保改定に関連していくつかの質問をした後、「結局、安保条約が改定されるのは、よいことだと思いますか、よくないことだと思いますか」という問いに、「よいことだ」と答えた人は29%で、「よくないことだ」の25%を上回った。さらに多かったのが、「わからない」40%だった。

 同年3月の毎日新聞の世論調査でも、安保新条約を国会で承認することについて「承認するのがよい」15.8%、「承認はやむを得ない」18.8%で、是認する意見は合わせて34.6%となり、「承認しないほうがよい」の27.9%を上回った。ここでも、「わからない」が31.4%を占めている。

 衆院での強行採決がなされた直後の朝日新聞の調査では、岸内閣への支持は17%、不支持は48%。退陣したほうがよいと考える人は58%に上った。不支持の理由としては、「世論を聞かず独裁的だ」が一番多かった。(下につづく)

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 このように、強引な政権運営に批判が集中したが、安保改定についての反対世論は、最後まで高まらなかったようである。岸氏が退陣し池田勇人内閣となった直後に実施された毎日新聞世論調査(1960年7月末)では、新安保条約発効について、33.9%が「やむを得ない」と答えた。「よい」15.3%と合わせると、49.2%が是認しており、「よくない」の22.1%を大きく引き離した。この時点でも「わからない」と答えた人は、26.6%もいる。

 世論調査の結果を見る限り、国民の大多数は、安保改定を仕方なく受け入れたり、よくわからないのであえて反対はしない、という立場だった。したがって、政府・与党は「刹那的な世論」に抗して安保改定を敢行したとはいえないだろう。

 一方、今回の安保関連法案はどうか。

 各種世論調査では、軒並み法案への「反対」が「賛成」を上回っている。今月初めに行われた読売新聞の調査のように、「安全保障関連法案は、日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、自衛隊の活動を拡大するものです。こうした法律の整備に、賛成ですか、反対ですか」という、露骨な誘導質問を用意していても、「反対」は50%と、「賛成」36%を上回った。今国会での成立については、「反対」は63%に達し、「賛成」は25%だった。「わからない」など、回答を控える人の割合が少ないのも、60年安保の時とはまったく違う。

 国会前に繰り出す人々の数は、確かに60年安保の時に比べれば少ないかもしれないが、法案の中身を一人ひとりが考えたうえで、「反対」の意思表示をしていることがうかがえる。

 今回の安保法案に関する憲法論議に火をつけた憲法学者の長谷部恭男・早稲田大教授は、7月19日付朝日新聞での対談で、次のように語っている。

「首相は委員会採決の直前に、『国民の理解が進んでいる状況ではない』と答弁しましたが、私は、国民の理解はむしろ進んでいると思います。法案は違憲の疑いが濃く、日本の安全保障に役立ちそうもない。そうした理解が進んだからこそ、反対の声が強いのだと思います」

●アベノミクスが支持の支え

 ところで、世論調査における内閣に対する支持・不支持の理由を見ると、今回の支持率急落は、それまでにもあった支持率低下とはちょっと様相を異にしている。

 特定秘密保護法成立直後の13年12月8~9日に行われた共同通信の世論調査では、内閣支持率が前回から10ポイント以上急落した。同法に「反対」と答えた人は5割に上った。

 この時点で内閣を「支持する」と答えた人の支持理由のトップは「経済政策に期待できる」28.0%だった。秘密保護法への反対世論は大きくても、アベノミクスへの期待が支持離れを最小限に食い止めたのだろう。

 一方、同社が今月17~18日に行った世論調査では、支持者の支持理由は「ほかに適当な人がいない」31.4%がトップ。「経済政策に期待できる」は10.6%にとどまった。また、不支持の理由で一番多かったのは、「首相が信頼できない」27.9%。秘密保護法直後の調査では、この理由を挙げた人は15.8%だった。

 アベノミクスの恩恵を感じられない人々の、経済再生を掲げた安倍内閣への期待はしぼんでいく一方で、ひたすら安保法案を急ぐ首相への不信感が膨らんでいるのだろう。野党第一党の民主党がいまだ国民の信頼を回復していないのに助けられているものの、自民党の支持率もじわじわと下がってきた。「マスコミを懲らしめる」といった自民党議員の発言や、自民党がテレビ局の幹部を呼びつけるなどの対応も相まって、「自民党、なんか危ないよね」という警戒心も生まれ、国民がずりずりと後ずさりしている状況ではないか。

 これを「刹那的な世論」、つまり目先の利益や一時的な気分で短期間に移ろう見方と評価すべきなのか、それとも安倍政権が持つ本質的な危うさに人々が気づき始めたと解すべきなのかは、見解が分かれるだろう。

 ただ、安保法案の衆院可決の直後、やはり国民の関心事である新国立競技場の計画を安倍首相が白紙撤回する発表をした。このことは世論にも好感されているが、それでも内閣支持率の低下は食い止められていない。

 世論は、それほど「刹那的」ではないかもしれない。』

 そして、今度こそ、日本の国民が簡単に忘れないようにしたいと。そのためにも、この安保法案の問題を理解している政治家や識者、メディアはもちろん、私たち一般国民も全力で、安倍政権&安保法案のアブナさを訴え続けて行かなければと、改めて思うmewなのだった。(@@)

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by mew-run7 | 2015-07-25 07:52 | 民主主義、選挙 | Trackback(3)

江川紹子がメディア規制&自民党の問題点、マルコポーロ事件を語る

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自民党の若手議員が「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番」という発言をしたという報道を出て間もなく、mew周辺では「何かマルコポーロのことを思い出すな~」という話が出ていた。(~_~;)

 若い人は知らないかも知れないのだが。95年に文芸春秋社の月刊誌「マルコポーロ」が「ナチ『ガス室』はなかった」と題する記事を掲載。これにユダヤ人権団体が抗議を行なうと共に、大手企業に同誌への広告出稿を取りやめるよう働きかけることに。結局、文藝春秋社は、同誌の廃刊を決め、人権団体にSWC側に謝罪することになったのだ。(-_-)

 当時、「マルコポーロ」の記事内容も含めて、果たして、このようなやり方は「あり」なのか、論議を呼んだものなのだけど・・・。
 いずれにせよ、江川紹子氏も書いているように、力のある組織が広告をストップさせるような行為に出れば、民間のメディアなんぞは、ひとたまりもないのが実情なのである。_(。。)_
 
 今回、自民党の議員の発言が問題視されたのも、そのためだ。(・・)

 安倍首相は、当初、自民党の議員にも言論の自由があると説明していたのであるが・・・。
 そもそも、民主主義の根幹である言論の自由を封殺するということは、憲法違反の行為(刑法にたとえれば、犯罪行為)に当たるのである。(-"-)
 しかも、強い政治権力のある組織が、広告を止めてマスコミを凝らしめることを示唆するのは、いわばメディア、報道に対する圧力がけ、脅迫に近い言動を行なっているわけで。<要は、「あいつは気に食わないから、ぶん殴ってやるorぶっ殺してやる」って言っているのと、一緒だからね。^^;>
 それを理解できないような人が、日本の首相であることを、本当に残念に&情けなく思う。(ノ_-。)

* * * * *

 でもって、今回は、江川紹子氏が今回の報道規制発言や自民党の問題点について書いた記事をアップしようと思う。

『報道規制を語らう、不自由で非民主的な自由民主党

江川紹子 | ジャーナリスト
2015年6月28日

「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番」――そんな発言が、安倍晋三首相に近い自民党議員でつくる勉強会で出たと聞いて、1995年1月の阪神淡路大震災直後に起きた「マルコポーロ事件」を思い出した。

広告ボイコットは効く

発端は、文藝春秋社が発行していた月刊誌『マルコポーロ』2月号に掲載された「ナチ『ガス室』はなかった」と題する記事だった。巷に転がっているホロコーストを否定したり矮小化する文献や資料を切り貼りしたもので、ユダヤ人大量虐殺は作り話などとする内容だった。これに憤慨した米国のユダヤ人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(SWC)が、駐米大使などに抗議をする一方、大手企業に同誌への広告出稿を取りやめるよう働きかけた。

SWCは、同誌に対しては直接抗議せず、反論掲載などの同誌からの交渉申し入れにも一切取り合わなかった。同誌が発売されたのは1月17日だが、同月19日には広告ボイコット要請を行う素早さだった。フォルクスワーゲン、カルティエジャパン、マイクロソフト、フォリップモリス、三菱自動車や三菱電機などが、広告拒否を表明。カルティエのように、『マルコ』一誌だけでなく、文藝春秋社のすべての雑誌から広告撤退を決めた社もあった。

決着がつくのは早かった。文藝春秋社は、同月27日には同誌の廃刊を決め、渡米した担当者がSWC側に謝罪。30日には廃刊を正式に社内外に伝えている。その後、社長が引責辞任した。
確かに、同誌がろくな裏付けもとらず、安易に歴史的事実を否定する記事を出したことは、大いに問題だった。だが、言論の自由を重んじる社会では、言論には言論で対抗するのが、原則だろう。自由な議論の中で、事実に反する見解や陰謀史観の類いは淘汰されたり、人々に信頼されなくなっていく。

ところがSWCは、ひたすら広告ボイコットという実力行使で、相手を威圧し、一つのメディアを消滅させた。同時の文藝春秋社社長は、記者会見において、「広告ボイコットがなくても、国際社会に与えた影響を考えた廃刊した」と述べたが、それを真に受けた人はいないだろう。

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マスメディアに対抗する手段のない個人に対する誹謗中傷など、迅速な救済措置が必要な場合もある。けれども『マルコポーロ』に掲載されたのは、そういう類いの記事ではなく、SWCは非力な弱者でもない。にもかかわらず、当事者が記事の掲載に至る経緯を振り返り、反省する暇すらなく、廃刊が決まってしまい、SWCの影響力の強さと、広告ボイコットという手段の威力ばかりが、印象深く記憶に残った事件だった。

SWCは、その効果の程を実感したのだろう。1999年に「ユダヤ資本」を取り沙汰する『週刊ポスト』に抗議する時にも、広告ボイコット作戦を使った。その後は、もはや実際に広告ボイコットの呼びかけを行う必要すらなくなった。SWCに問題にされたメディアは、すぐに白旗を揚げるからだ。実際、番組でのコメンテーターの発言や書籍広告をSWCから問題にされたテレビ朝日、産経新聞などは、抗議を受けるや、すぐに放送や紙面で謝罪を行っている。
それほど、広告ボイコットは効くのである。

報道規制を語らう会?

今回、広告ボイコット作戦を提唱したのは、SWCのような民間の圧力団体ではなく、日本の政権与党である自民党の議員たちだ。衆議院では6割の議席を占めるほど、自民党一強の状況。彼らは強大な権力の最中にいる。しかも、その権力の頂点にいる安倍首相に近い議員が立ち上げたもので、首相側近の加藤勝信官房副長官や、萩生田光一・党総裁特別補佐も参加した、と伝えられている。
6月27日付朝日新聞朝刊によると、今回、話題になっている自民党の会合は、次のような状況だったという。

〈百田尚樹氏は、報道陣に公開された冒頭で「反日とか売国とか、日本をおとしめる目的で書いているとしか思えない記事が多い」とマスコミ批判を展開。議員は「そうだ!」と盛り上がった。
その後、会合は非公開となった。出席者などへの取材によると、百田氏の講演が終わり、議員側との質疑応答に移ると、百田氏の冒頭発言が呼び水となったかのように、報道規制を正当化する発言が相次いだ。

大西英男衆院議員(東京16区)は「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」。井上貴博衆院議員(福岡1区)が「福岡の青年会議所理事長の時、委員会をつくってマスコミを叩いた。日本全体でやらなきゃいけないことだが、テレビのスポンサーにならないのが一番こたえることが分かった」と続けた。〉

このうち大西議員は、昨年、野党の女性議員にセクハラやじを浴びせていたことで知られる。私は、やじの内容以上に、当初は取材に対して「記憶にない」などと嘘を言い、ビデオなどで否定しきれなってようやく認めた経緯が印象に残っている。
一昨年は、衆議院総務委員会で、NHKの番組に孫崎享氏がコメンテーターとして見解を述べたことを取り上げ、NHK会長を次のように糾弾した。
「我々にとりましては正確を欠いている、正しい認識とは思えないような主張を延々と続けていく、こういうことが許されていいのか」

孫崎氏の評価は人によって分かれるだろう。大西議員が、批判的意見を持つのは構わない。しかし、自分たちと認識が異なる特定の論客の番組出演について、国会議員が国会で、NHK会長に「十分注意をしていただきたいと思います」と注文をつけるのは、明らかに則を超えている。
このような露骨な政治介入に躊躇を感じない大西氏のこと、思う通りにならないメディアを「懲らしめる」ために、広告ボイコットを経済団体に働きかけるという発想は、何の違和感もなく口をついて出てきたのだろう。

こういう国会議員がいること自体も嘆かわしいが、それ以上に深刻なのは、この発言を誰もいさめなかったことだ。
各紙報道によれば、その後井上議員のマスコミ叩き発言が続き、百田氏が「新聞よりもテレビ。地上波の既得権をなくしてもらいたい」と述べた。さらに長尾敬衆院議員(比例近畿ブロック)が沖縄の地方紙二紙を名指して、「(世論が)左翼勢力に乗っ取られている現状において、何とかお知恵をいただきたい」を助言を求め、それに答えて、百田氏が「沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん」と発言した。この時には笑いも出たらしい。

こうした発言が相次いだ会合の後、勉強会の代表を務める木原稔・自民党青年局長は記者団の取材に、「百田氏は自分の強い信念に基づいて発信し、国民に受け入れられている。われわれ政治家が学ばなきゃいけない」と発言したとのことだ。全く問題を感じていない様に驚く。

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谷垣幹事長の発言に呆れる

この会合が、「文化芸術懇話会」という名称と聞いて、二度びっくりだ。文化とか芸術という領域は、多様性を重んじ、表現の自由のうえに花開くもの。それを名称に使っている会合が、自分たちにとって都合が悪いメディアの懲らしめ方や潰し方を語らう場になっているとは!

この会合の内容が報じられ、国会で野党から追及を受けた後の、谷垣禎一幹事長の発言にも呆れ果てた。
「クールマインドでやっていただきたいとは思っています。何で今そういうことを言うの、というようなことは、ないようにしてほしいと心から思う」
「今」でなくても、こういう発言は問題だと思わないのだろうか。

谷垣氏は、こうも言った。

「メディアに対しこの表現はどうかと思う時には批判、反論は当然あってもいい。ただ、主張の仕方には品位が必要だ」
政権与党の議員たちが、平気で報道に対する圧力のかけ方を語り合う状況は、「品位」の問題ではないだろう。谷垣幹事長の生ぬるい反応からは、言論の自由、報道の自由といった民主主義の根幹にかかわる事態とは受け止めていないことがうかがわれる。非常に落胆させられる対応だった。

一方、27日の新聞各紙は、社説で一連の言動を取り上げた。安保法制などでは、安倍政権を後押ししている読売新聞も、「報道機関を抑えつけるかのような、独善的な言動は看過できない」と厳しく批判した。
こうした状況に、党執行部は木原・党青年局長の更迭を決め、大西議員らにも注意を与えたが、ここまで批判が広がり、安保法制を巡る議論に影響が出るような状況でなければ、放置していたのではないか。

実際、安倍首相は26日の衆院平和安全法制特別委員会において、こう述べていた。
「党の中で私的な勉強会があって自由闊達(かったつ)な議論があるが、言論の自由は民主主義の根幹で尊重しないといけない。一つ一つの意見を誰かが発言したことをもって処罰することが果たしていいのか」

自民党の言論の自由はどこへ

この「文化芸術懇話会」が開かれた日には、自民党のリベラル系若手議員が作った勉強会「過去を学び『分厚い保守政治』を目指す若手議員の会」が、漫画家の小林よしのり氏を呼んで会合を行うはずだったのに、中止となっている。
安倍首相に近い議員らの会合は許されるが、そうでない議員たちは会合を開くこともできない。この状況の、どこが「自由闊達」なのか。

産経新聞(24日電子版)によれば、このリベラル系勉強会は初会合は24人が参加したものの、第4回は16人と「首相に弓を引く動きは尻すぼみ」の状況だそうだ。

小林氏は、自身のブログでこう書いている。
〈自民党内にはもう多様な意見は許されない全体主義の空気が蔓延しているのだ。
安倍派でなければ議員でなし、という同調圧力が強まっているのだろう 〉
前回、昭和20年代に文部省が作った教科書『民主主義』を紹介したが、同書は「民主主義を実現するためにどうしても欠くことのできない自由」の筆頭に、「言論の自由」を挙げている。そして、民主主義と独裁政治の違いは、「言論の自由」の有無が大きいとしている。

個々の議員の言動、党としての対応、さらには政権トップの発言からは、こうした民主主義とは逆行する動き、さらには全体主義や独裁との親和性の高さを感じてならない。
憲法調査会での自民党推薦の憲法学者による、集団的自衛権行使「違憲」発言に続くオウンゴール。こうした事態を防ぐためか、同党執行部は、所属議員のテレビ出演を厳しく制限することにし、27日未明のテレビ朝日「朝まで生テレビ!」に出演予定だった議員に取りやめるよう求めた、とのことだ。

異論を封じるだけでなく、身内の言論も規制する。ますます「不自由」で、いよいよ「非民主的」になってゆく自民党。
「自由民主党」の名称は、もう返上した方がいいのではないか。』

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by mew-run7 | 2015-07-04 04:55 | (再び)安倍政権について | Trackback

江川紹子が、高村の異端な砂川判決説の問題点をわかりやすく解説

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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】


 自民党の高村副総裁が昨年、急に1959年に出た「砂川判決」を持ち出して、集団的自衛権の行使は最高裁の判決で認められていると主張。<昨日、国会で、かつては集団的自衛権は現憲法では許されないと発言していたことを指摘されていたりして。^^;>
 安倍自民党は、その高村説も根拠にして、安保法制は憲法に違反しないとして、法案成立を急ごうとしている。(-"-)

 しかし、当ブログでも何度も書いているように、「砂川判決」は集団的自衛権の行使を争点にしたものでも、その合憲性を判断したものでもないのである。(・・)
 それゆえ、「砂川判決」が出てから50年以上、政治家、学者などを含め、この判決を根拠に集団的自衛権の合憲性を主張した人などいなかったのであるが。
 果たして、ごく一部の超保守思想を持つ政治家の異端な(異常な?)見解によって、憲法9条の条文や判例の解釈が歪められ、日本のあり方が変わってしまっていいのか・・・mewは、大きな疑問を抱いている。(**)

 でもって・・・江川紹子さんが、砂川判決を集団的自衛権行使の合憲性の根拠に用いることへの問題点を、とてもわかりやすく書いていたので、それをアップしたい。


『なぜ、今、「砂川判決」なのか──本当の問題点と珠玉の部分【江川紹子の事件簿】

 HARBOR BUSINESS Online / 2015年6月13日

◆最高裁が自衛隊に触れた唯一無二の判決

 最高裁の「砂川判決」が脚光を浴びている。

 集団的自衛権の行使容認の違憲性が話題になるたびに、政府や自民党によって、半世紀以上も前に出された判決を持ち出される。衆議院憲法審査会で参考人となった憲法学者が、そろって審議中の安保法案を「憲法違反」と断じた後、政府が慌てて出した見解や自民党が所属議員に向けて配った文書でも、この「砂川判決」が使われた。

 なぜ、今、「砂川判決」なのか。

 集団的自衛権行使容認の牽引役となってきた高村正彦・自民党副総裁は、次のように語っている。

「この判決が、私が知る限り、最高裁が自衛権に触れた唯一無二の判決だ」

 では、この唯一無二の司法判断は、果たして集団的自衛権を行使し、自衛隊を海外に展開させることを合憲と言っているのだろうか。

 結論から言うと、NOである。

 判決文のうち、政府や自民党が、繰り返し引用するのは、次の部分だ。

<わが国が、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置をとりうることは、国家固有の機能の行使として当然のことといわなければならない>

 そして、この判決では「個別的自衛権」と「集団的自衛権」は区別されていないから、<集団的自衛権を行使することはなんら憲法に反するものではないのです>(自民党所属議員宛の書面)という。

 つまり、「最高裁が違憲だと言っていない以上、違憲じゃない」という主張である。

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◆争点は米軍駐留の合憲性

 最高裁は、なぜ集団的自衛権を「違憲」としなかったのか。それは単に、自衛権の種類について話題にならなかったからにすぎない。この判決は、米軍基地の拡張に反対する人たちが基地内に立ち入ったことが犯罪になるかどうかが争われた刑事事件について出されたもので、争点は米軍の駐留の合憲性だった。

 判決は、憲法9条の戦争放棄と戦力不保持によって生じた防衛力の不足を補うために、米軍の手を借りることを容認しただけだ。そのために、自衛隊が日本の外まで出て行って、米軍のお手伝いをする、という話は、かけらも出ていないのである。最高裁判決には「自衛隊」という言葉さえ出てこない。

 話題にならなかったから言及しなかったものを、あたかも最高裁が認めているかのように言い募るのは、牽強付会に過ぎる。

 この判決で、注目すべきなのは、政府や自民党が引用する一文ではなく、次の3点だろう。

 ひとつは、米軍駐留の根拠になっている日米安保条約については、「高度の政治性を有する」ので「司法の判断にはなじまない」とする「統治行為論」などを持ち出して、判断を避けている点だ。一見して明白に違憲無効と判断できるものでない限り、違憲立法審査の対象にはしない、という考え方である。

 最近、政府や自民党は、多くの憲法学者からの「憲法違反」との批判に対し、「憲法解釈の最高権威は、憲法学者ではなく、最高裁だ」として、最高裁の権威を強調する発言が相次いでいる。

 しかし、日本の最高裁の違憲立法審査は、法案や法律そのものの違憲性を直接審査するわけではない。実際に訴訟が提起され、その事件を判断するうえで法律の合憲性が問題になった時に、初めて違憲立法審査が行われる。しかも、裁判は一審から始まるわけで、現在審議中の安保法案に関して、最高裁の判断が出るのは、おそらく相当先の話になる。

 しかも、こうした安全保障法制は「高度の政治性を有する」のだから、「統治行為論」などによって最高裁は違憲判断は避けてくれるはずだ――これが、最高裁を持ち上げる政府・自民党のもくろみだろう。その前例としても、砂川判決は貴重なのだろう。

 しかし、この「砂川判決」を、あたかも黄門様の印籠のように扱い、持ち上げてしまっていいのだろうか。

 注目すべき2点目は、この判決の出自である。

 砂川事件は、一審が米軍駐留を違憲として無罪判決が出たため、政府はすみやかに逆転有罪判決を目指すべく、高裁をすっ飛ばして最高裁に「跳躍上告」した。アメリカ側からプレッシャーはものすごかったようだ。駐日米国大使が日本の外務大臣に対して「跳躍上告」を促す外交圧力をかけたことも判明している。

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◆戦後司法の歴史の中で、最大の汚点

 プレッシャーは、日本政府だけでなく、裁判所にももたらされたようである。当時最高裁長官だった田中耕太郎は、何度も米国大使館などにおもむき、駐日米大使に対して、判決の時期や審理の進め方、見通し、一審判決批判などを説明している。大使が本国に送った報告の電文などが、米国側ですでに開示されていて、その事実を裏付けている。

 判決前に裁判長がこのような情報を外部にもらすなど、通常では考えられないことだ。

 日本の主権や司法の独立という点で、「砂川判決」は、戦後の司法の歴史の中で、最大の汚点とも言うべき出来事あろう。

 日本国憲法を米国からの「押し付け」などと言って嫌う人たちが、こういういわば国辱的判決をありがたがる、というのは、非常に奇妙な気がする。

 そのような判決でも、読み直してみると、当時の裁判官たちの思いと英知が込められた、きらりと光る部分はある。

 それは、日米安全保障条約に関する司法判断を避けつつ、こう書いているところだ。

 <第一次的には、右条約の締結権を有する内閣およびこれに対して承認権を有する国会の判断に従うべく、終局的には、主権を有する国民の政治的批判に委ねらるべきものであると解するを相当とする>

 安全保障にまつわる条約という非常に難しい問題なので、司法が判断することはあきらめる。けれども、憲法の埒外の聖域に置いてよいわけではない。だから、とりあえずは条約を締結する内閣や批准を行う国会の判断に従うとしても、最終的には「主権を有する国民の政治的批判」に任せるべきだという指摘である。

 この点こそが、「砂川判決」の肝であり、最も注目すべき珠玉の部分ではないか。ましてや、今回は国際的な条約とは異なり、国内法の制定なのである。

 今回の安保法案に関しては、様々な報道機関が世論調査を行っているが、いずれも今国会での成立はすべきでないという意見が圧倒的である。法案に対しても、国会審議が始まってから、むしろ反対意見が増えている。

◆判決に書いてあることを大事にすべき

 たとえば、読売新聞が6月5~7日に行った世論調査。同社の調査では、この法案については、以下のように極めて誘導的な問いがなされている。

「安全保障関連法案は、日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、自衛隊の活動を拡大するものです。こうした法律の整備に、賛成ですか、反対ですか」

「日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、自衛隊の活動を拡大する」法案への賛否を問われて、「反対」とはなかなか言いにくいだろう。ところが、その結果は「賛成」40%(前回46%)、「反対」48%(同41%)と、「反対」が「賛成」を上回った。

 しかも、「賛成」は前月の調査に比べて6ポイント下落し、「反対」は7ポイント増えている。法案の今国会成立については、「反対」が59%(前回48%)で約6割となり、「賛成」の30%(同34%)の倍近くに達した。

 政府は、国民に対して責任を負っている。第一に果たすべきは、説明責任であろう。

 ところが、この読売新聞の世論調査では、「政府・与党は、安全保障関連法案の内容について、国民に十分に説明していると思いますか」という問いに対して、「十分に説明している」と回答したのは、わずか14%。実に80%が「そうは思わない」と答えている。この数字は、前月の81%とほぼ横ばい。国会審議が始まっても、政府の説明責任は果たされていない。

 最高裁の「砂川判決」は、集団的自衛権については触れていないが、安全保障がかかわる司法判断が難しい問題も、「主権を有する国民の政治的批判に委ねらるべき」とは明記している。判決が書いていないことを、あれこれ推測するより、書いてあることを大事にすべきだろう。

「砂川判決」が大事なら、「主権を有する国民の政治的批判」を無視し、今国会成立にこだわることは、とうていできないはずである。【了】 』

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by mew-run7 | 2015-06-19 10:21 | (再び)安倍政権について | Trackback

新藤総務相が靖国に参拝&安倍参拝を提訴+江川紹子の「国内問題としての靖国参拝」


   これは4月12日、2本めの記事です。

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新藤総務大臣が、今日12日、靖国神社を参拝したという。(@@)

 中韓や米国は、昨年来、首相だけでなく閣僚の靖国参拝にも懸念を示している(=参拝しないように要望している)のであるが・・・。

 新藤総務大臣は、祖父が硫黄島戦を指揮し、戦死した栗林忠道陸軍大将で、同神社に祀られていることもあってか、昨年4月の春季例大祭、8月の終戦記念日、10月の秋季例大祭、今年の元日と相次いで参拝。今回は、「硫黄島協会」の顧問として、他の会員と参拝を行なったという。^^;

『新藤義孝総務相は12日午前、東京・九段北の靖国神社を、太平洋戦争末期の硫黄島戦の生存者・戦没者遺族でつくる硫黄島協会会員とともに参拝した。参拝後、記者団に「私的な行為」と説明。玉串料は同協会が支払ったという。
 新藤氏は、毎年の春季例大祭の期間(21~23日)の参拝については「スケジュールによって考えたい」と明言を避けた。23日にはオバマ米大統領が来日する予定で、参拝した場合、日米関係に影響する可能性がある。

 この日の参拝に中国や韓国が反発することが予想されるが、新藤氏は記者団に「戦争で命を落とした方に哀悼をささげることは、どの国でも行われている」と語った。
 新藤氏の祖父は、硫黄島戦を指揮し、戦死した栗林忠道陸軍大将で、同神社に祭られている。新藤氏は硫黄島協会の顧問を務めている。(時事通信14年4月12日)』

* * * * *

 靖国神社では、21日~23日に、同神社にとって年2回の最大行事となる春季例大祭が行なわれるのだが。

 安倍首相は、昨年末に参拝をして米国から「失望した」と批判を受けたこと&23日か24日からオバマ大統領が来日することに配慮して、参拝は見送る予定であるとのこと。
 しかし、安倍内閣には、新藤大臣をはじめ、例大祭には参拝を欠かさない閣僚が何人かいることから、もし参拝した場合には、中韓だけでなく、また米国との関係が悪化するおそれがある。(~_~;)

<っていうか、オバマ大統領は、自分が来日するとわかっていながら、その直前に閣僚が靖国参拝したと知ったら、めっちゃ不快に思うだろうし。ナメられたと感じるでしょうね~。(@@)
 それまでに日米間のTPP交渉がまとまっていなかったとしたなら、尚更に。^^;>

* * * * *

 ところで、安倍首相が昨年末、靖国参拝を行なったことに対して、各地で提訴する動きが出ている。(・・)

『安倍首相の靖国神社参拝で中国、韓国との関係が悪化し、憲法の前文に掲げられた平和的生存権を侵害されたなどとして、市民ら546人が11日、安倍首相と靖国神社、国を相手取り、今後の参拝取りやめや、1人あたり慰謝料1万円の損害賠償などを求め、大阪地裁に提訴した。

 昨年12月の参拝後、大阪市の市民団体が原告を募っていた。弁護団によると、安倍首相の参拝に関する提訴は初めて。21日には、別団体が同様の訴えを東京地裁に起こす予定。

 原告側は訴状で、「首相の参拝は戦死を美化し、戦前の全体主義を称賛する行為で、北東アジアの対立を深めた」と指摘し、「平和のうちに生きる権利を侵害され、精神的苦痛を受けた」と主張している。(読売新聞14年4月11日)』

『原告団は提訴後、大阪市内で記者会見した。日本思想史専攻の大学院生、吉岡諒さん(26)=京都市=は「参拝後のアジアの緊張の高まりは、一学生の私からしても怖い。過去に違憲判決が出ているのに参拝するのはおかしい」と訴えた。
 首相官邸は「内容が分からずコメントできない」としている。

 首相の靖国神社参拝を巡っては、小泉純一郎氏の参拝に対する訴訟で、福岡地裁(2004年)と大阪高裁(05年)が「違憲」と判断した。(毎日新聞14年4月11日)』

* * * * *

 上の記事に大阪高裁が違憲判決を下したという話が出ていたのだけど・・・。

 小泉純一郎氏は、01年の総裁選で、超保守派議員の指示を得るために、「終戦記念日に靖国参拝を行なう」ことを公約に掲げて当選したこともあって、01年~06年まで(05年までは、終戦記念日は回避)毎年1回、必ず参拝を行なっていたので、何回も提訴されていたのだが。
 多くの判決が、憲法判断を控える中、大阪高裁は05年、高裁とは初めて違憲判断を下したことで大きな注目を浴びた。(@@)
<注・小泉元首相は、記者団に「公的とか私的とかの区別は考えていない」と言っていたんだよね。>

 大阪高裁は、1・参拝は、首相就任前の公約の実行としてなされた、2・ 首相は参拝を私的なものと明言せず、公的な参拝であることを否定していない、3・首相の発言などから参拝の動機、目的は政治的なものであるなどと指摘し、「総理大臣の職務としてなされたものと認めるのが相当」と判断。
 また、参拝は客観的に見て極めて宗教的意義の深い行為であり、国内外の強い批判にもかかわらず参拝を継続しており参拝実施の意図は強固だったとして「国は靖国神社と意識的に特別のかかわり合いを持った」と指摘。いわゆる目的効果基準に照らし、「国と靖国神社との関わり合いが、我が国の社会的・文化的諸条件に照らして相当とされる限度を超える」として、「憲法20条3項が禁止する宗教的活動にあたる」と違憲判断を下したのである。(・・)

<ただし、損害賠償は認めなかったので、その意味では国側の勝訴に。国は上告しなかったので、そのまま判決が確定し、しっかりと違憲判断だけ残ったです。(++)
 何と05年10月に、この件に関連する記事を、ブログにアップしていた~。 (・o・)
靖国訴訟で違憲判断・・・これは憲法&国、国民のあり方の問題だ』> 、

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 このことは、上のリンク記事や昨年12月の『あの国粋主義の安倍が、あの靖国を参拝したことが、欧米からも危険視されている』などに書いたのだけど。

 mewは、首相や閣僚の靖国参拝の問題は、米中韓が反対するからどうのというような外交問題ではなく、日本という国や国民のあり方に関わる国内の問題&憲法問題だと考えている。(**)

 ジャーナリストの江川紹子さんも、同様のとらえ方をしているようで、今年1月に「国内問題として首相の靖国参拝を考える」という記事を出していた。
 靖国神社の本質的な問題を非常にわかりやすく説明している記事だと思うので、チョット長い記事なのだけど。ここにアップしておきたい。(・・)


『国内問題として首相の靖国参拝を考える 

靖国神社に行ってきた。

安倍首相の靖国参拝について改めて考えてみたい、と思ったからだ。

昨年末の参拝には、中国や韓国が激しく反発。米政府が「失望」を表明したほか、欧米のメディアも厳しく批判した。こうした海外の反応を受けて、国内でも外交や経済への影響を懸念する論評がある一方、逆に不当な干渉だと声高に反発する人たちもいる。

海外の視線に対して敏感であることは大切だろう。だが、靖国問題というと、外交的な側面ばかりが強調されすぎるような気がする。本当は、それ以上に、日本人自身が日本のこととして、この問題をもっと考える必要があるのではないか。そんな思いで靖国神社を訪ね、同神社の意義や価値観を示す遊就館の展示を見直した。


祀られるのは天皇のために戦った軍人軍属

この神社の歴史は、幕末から明治維新にかけて功績のあった志士らを祀った東京招魂社に始まる。明治天皇の命で、1879(明治12)年に靖国神社と改名。以後、日中戦争・太平洋戦争に至る軍人・軍属らの戦没者の霊を祀っている。

祀られるのは、基本的に天皇のために戦って亡くなった人々。なので、幕末の志士である吉田松陰や坂本龍馬は祀られているが、維新に多大な功績があったものの西南の役の指導者となった西郷隆盛は祀られていない。それどころか、遊就館には西郷の似顔絵が描かれた指名手配書が展示されている。他方、西南の役での熊本城籠城の戦いは、高く評価されている。

昭和10年代の価値観が今も

遊就館には、同神社の歴史観に則って様々な資料が展示されている。それは、日本が対外的に行った戦いはすべて正当である、という全肯定の精神に貫かれ、日中戦争は「支那事変」、太平洋戦争は「大東亜戦争」と戦時中の名称で呼ばれる。

靖国神社の価値観は、この遊就館で上映されている映画を見ると分かりやすい。次のようなことが語られている。


日本は満州に「五族協和の王道楽土」を築こうとし、軍事行動を慎んでいたのに、中国の「過激な排日運動」や「テロ」「不当な攻撃」のために、やむなく「支那事変」に至った。そして、「日本民族の息の根を止めようとするアメリカ」に対する「自存自衛の戦い」としての「大東亜戦争」があった。この日本の戦いは、白人たちの植民地支配を受けていた「アジアの国々に勇気と希望を与えた」…。

昭和の初めから戦時中にかけての政府・軍部の宣伝そのものだ。靖国神社では、先の大戦は今なお聖戦扱い。まるで時間が止まったように、戦前の価値観が支配している。

太平洋戦争においては、日本兵の多くが餓死・病死した。その数は死者の6割に上る、との指摘もある。だが、そうした武勇にそぐわない事実や戦争指導者の責任は、ここでは一切無視されている。「生きて虜囚の辱めを受けず」の戦陣訓のために、捕虜になって生還することができず、民間人まで「自決」せざるを得なかった理不尽さも記されない。戦争指導者に対して批判的な考えを記した学徒兵の手記なども、示されない。

映画では、「黒船以来の総決算の時が来た」との書き出しで始まる、高村光太郎の詩「鮮明な冬」が紹介されている。そこには日米開戦の時の高揚した気持ちと当時の一国民としての使命感が高らかにうたわれている。高村は、その後も勇ましい戦争賛美、戦意高揚の詩をいくつも書いた。しかし、遊就館の映画は、その後の高村については一切触れない

彼は終戦後、己の責任と真摯に向かい合いながら、岩手の山小屋で独居生活を送った。そして、戦前戦中の「おのれの暗愚」を見つめた「暗愚小伝」を書いた。それには全く目を向けずに、「暗愚」の時代の作品だけが高らかに取り上げられ、今なお戦争賛美に使われていることは、泉下の高村の本意ではあるまい。

国民を戦争に動員するシステムの頂点にあった靖国神社

遊就館の展示は、すべてこうした価値観の下にある。展示物を見ている限り、軍隊の上官はすべて部下思いであり、責任感に溢れ、一人ひとりの兵士は皆、国のために喜んで命を投げ出したかのようである。中国においても、「厳正な軍紀、不法行為の絶無」が示達され、民間人の殺害など一切なかったかのようである。

過去の失敗や過ちから学ぶ視点は、まるでない。あるのは、国に命を捧げることへの称賛。しかも、国のために命がけで何かを成し遂げるというより、ただただ命を捨てる尊さが称えられている。

この点でも、靖国神社の時間は、昭和20年8月以前の段階で止まっているようだ。

国のために死ねば、靖国神社に祀られ、現人神である天皇陛下が参拝して下さる。それが日本国民として最高の名誉であり、喜びであるーー戦時中の国民に叩き込まれていた、この精神構造の頂上に、靖国神社は存在した。

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少女時代に戦争を体験した作家の故上坂冬子さんは、『戦争を知らない人のための靖国問題』(文春新書)で、こう書いている。

〈死がこれほどまでに単純化されるのが、戦時体制なのだ。国家の為に命を捨てることに、まったく無抵抗にならなければ戦争などできるものではない。その意味で当時の日本は見事といえる体制を組んでいた。その頂点にあったのが、良くも悪くも靖国神社であ(った)〉

上坂さんは、A級戦犯の合祀や首相の靖国参拝に肯定的な論者だった。その方にして、同神社が国民を戦争に動員するシステムの頂点に位置したことは認めている。

感動を戦争肯定に導いて教化する

そのような仕組みが分かっていても、遊就館での展示物を見ていると、いつの間にか心が引き込まれる。絶対国防圏と言われた南洋での戦いに敗れ、自決した司令官が最後に打った「我、身を以て太平洋の防波堤たらん」との決別電。家族に対する愛情と国のために命を投げ出す覚悟を綴った兵士たちの手紙。そして、壁に貼られた九千枚以上の顔写真…。

国のために己を犠牲にするひたむきな心情に感動し、国を思う悲壮感には思わず居住まいを正さずにはいられない。その思いを否定したり押さえ込む必要はない、と思う。多くの犠牲に対して、私も自然と頭を垂れ、哀悼の思いを捧げた。

ただ、そのような思いを、戦争やそれを招いた国策、戦争指導者への肯定に導いていこうとするところに、この神社の危うさがある。

戦後日本の体制づくりの土台には、戦争への反省があった。そのうえに、日本の復興があり、その後の発展があった。この土台を、靖国神社の価値観はそっくり否定してみせる。

反省する必要はない。あの戦いは間違っていなかった。国のために命を投げ出すことこそ尊いのだーーこのような価値観を、感動や感銘と共に心に注ぎ込み、人々の教化に努める。こうした機能を今なお維持している靖国神社は、慰霊のためだけの施設とは言えないだろう。

価値観の共鳴

それでも、遺族や個人が戦没者を偲んで参拝するのは、まったく自由である。しかし、日本政府のトップにいる首相が、同神社の価値観を全く否定せずに参拝したことは、国民にとってどういう意味を持つのかは、よく考えるべきだ。

「戦後レジームからの脱却」を目指す安倍首相の歴史観は、村山談話よりも、靖国神社の価値観と、共鳴し合っているように見える。また、安倍首相は憲法改正に意欲を示すが、自民党の「改憲草案」では、憲法の基本的な理念である「個人尊重」が消され、「国民の権利」より「公益及び公の秩序」が優越する。個より全体、個人より国が優先される考え方は、これもまた、国のために命を捧げることを称揚する靖国神社の精神と整合する。

それでも安倍首相は、対外的な批判を気にしてか、参拝の目的の1つとして「二度と戦争の惨禍で人々が苦しむことがない時代をつくるとの誓いの決意をお伝えするため」と述べた。

ところが自民党は、今年の運動方針案の中で、「靖国神社の参拝を受け継ぐ」と決めた際、従来の文章から「不戦の誓いと平和国家の理念を貫くことを決意」の一節を削除した。代わりに「日本の歴史、伝統、文化を尊重」を挿入。だが、我が国の長い歴史や伝統を考えれば、明治以降の歴史しか持たない靖国神社が「日本の歴史、伝統、文化」を体現しているとは言い難い。それでも敢えて、靖国神社の価値観を「日本の歴史、伝統、文化」にしようというのだろうか。

これには、自民党関係者からも不安の声が聞こえてくる。同党の衆院議員だった早川忠孝弁護士は、自身のブログで「不戦の誓いをしないで、靖国参拝で何を祈ろうというのか」「靖国参拝から不戦の誓いを外してしまえば、うっかりすると必勝祈願になってしまいかねない」と書いている。

「快感」の虜にならないために

さらに早川氏は、こうした重要な決定が、党内で十分に議論されずに決まってしまう今の自民党について、こう述べている。

〈自民党には真正保守の人やリベラル色の強い人など色々な人がいて、全体としてバランスのとれた穏健保守の政党だったはずなのに、段々リベラル色の強い国会議員の発言力が低下して、勇ましいラッパを吹く真正保守の人たちの声が大きくなっている、という証左だと思う。実に危うい〉

危うい、と私も思う。とりわけ、このような状況に対して大きな批判が起こらず、むしろ喝采を送り批判者を罵る人たちが少なくない今の社会の空気が、実に危うい。

上坂さんは、先の本の中でこうも書いている。

〈国中が一丸となって突撃していた時代の一種の危険をはらんだ快感が、戦争という二文字の裏側にある〉

「勇ましいラッパ」を吹き鳴らすのも、それに喝采の声で応えるのにも、「快感」がありそうだ。この「快感」の先に何があるのだろうか……。

靖国神社の後、私は千鳥ヶ淵戦没者墓苑に向かった。ここには、身元が分からなかったり、引き取り手がない戦没者の遺骨が納められている。その数、35万8253柱(昨年12年26日現在)。ふるさとに戻ることができなかった軍人・軍属たちだ。さらに、海外での戦没者約240万人のうちの半数近くにあたる113万人の遺骨が、未だ日本に帰ることができないでいる、という。ちなみに、現在の新潟県の総人口は237万余人、宮崎県が113万余人。海外戦没者と未帰還者の多さに、あらためて愕然とする。

こうした多くの犠牲があったことを忘れまい。そして、「快感」の誘惑には、精一杯抗いたい。勇ましいラッパに心を躍らせるのではなく、正確な知識と情報を得て冷静に考える努力をしたい。理性が本当に大切な時代になった、と思う。
(1月17日付熊本日日新聞に掲載された拙稿に大幅加筆しました)』 以上

* * * * *

 そしてできれば、より多くの国民に、もっと靖国神社がどういうところか知って欲しい&考えて欲しいな~と。その上で、果たして、首相や閣僚が靖国参拝をすることが妥当なのかどうか、判断して欲しいな~と願っているmewなのだった。(@@)

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by mew-run7 | 2014-04-12 16:46 | 靖国参拝に関して | Trackback(2)

検察審査会議決の不透明・補助弁護士はワケあり元検察幹部by江川紹子


頑張ろう、東日本&ニッポン!今年は、さらなる前進を。o(^-^)o 

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この記事では、小沢一郎氏&秘書の捜査、公判に関する話を・・・。

 検察審査会が、東京地検特捜部の田代元検事を不起訴不当、上司2名を不起訴相当の議決を出したことを受けて、江川紹子氏が、検察審査会の審査の問題点に関する文を寄稿していたのを見つけたので、ここにアップしておきたい。

 mewも以前、書いたことがあるのだが。検察審査会の審査員は法律のシロウトが集まっているため、説明役の補助弁護士の役割が重要になる。
 事案を担当する補助弁護士が公正中立な立場で説明してくれる人であればいいのだが。その気になれば、どちらの側にも誘導することが可能なのではないかと思われる。

 できれば、補助弁護士も色々な立場の人が複数人いた方がベターではないかと思うのだけど。<元検察官の方が刑法的な解釈や、捜査、処分に関して説明しやすいだろうけど。検察サイドに寄った説明をする可能性も大きいので、その点では問題があるかも。>
 ただ、実際のところ、じゃあ、どのようにして補助弁護士を選べばいいのか、その選任の方法を決めるのも難しいものがあるし。予算にも限りがあるだろうし。
 今後の検察審査会制度を考える上で、大きな課題になるのではないかと考えている。(・・)

* * * * *

「検察審査会議決の不透明・補助弁護士はワケあり元検察幹部


 江川 紹子 | ジャーナリスト 2013年4月22日

陸山会事件の捜査報告書に虚偽の記載をした、東京地検特捜部の田代政弘元検事や上司の佐久間達哉元部長らを不起訴処分としたのはおかしいとして、市民団体が検察審査会に申し立てていた件で、東京第1検察審査会は4月19日付で、田代元検事に関しては不起訴不当、佐久間元部長ら上司については不起訴相当とする議決をした。検察は再捜査を行うことになるが、その後で再び不起訴処分とするのは目に見えている。この議決が出る過程には、自身が不祥事で処分を受けた元検察幹部が、審査補助員として関与しており、制度の不透明さも改めて問題になっている。

「検察はごまかしている」
検察の主張は、検察審査会には受け入れられなかった議決書の中には、検察に対して厳しい言葉が並んでいる。

田代報告書に関しては、次のように認定した。

〈田代報告書の内容が事実に反することは、A(小沢一郎氏)の公判における裁判の決定等でも指摘されており、このような指摘は一般常識に照らしても納得できる。

まだ、田代報告書の実際の弊害として、田代報告書の提出を受けた東京第五検察審査会は、田代報告書を基に、B(石川知裕氏)がAへの報告・相談等を認める旨の供述を維持した再捜査の供述の信用性を認めるなど、公文書の内容に対する公共的信用を害している〉

〈読み手に誤解をさせるおそれを払拭できない〉

虚偽の内容を書く故意を否定し、事実と異なる記載になったのは、「記憶の混同」とした田代元検事の弁明やそれを是認した検察の判断を〈簡単に記憶の混同を起こすとは考えられない〉と一蹴。さらにこうも書いている。

〈何らかの意図があってこのような報告書を作成したのではないかと推察される〉

〈故意がなかったとする不起訴裁定書の理由には十分納得がいかず、むしろ捜査が不十分であるか、殊更不起訴にするために故意がないとしているとさえ見られる〉

不起訴理由を説明した検察官に対しても、検察審査会の委員は率直な疑問をぶつけたようだ。次のような記載がある。

〈田代は40才台半ばのベテラン検事であり、同一の被疑事実で同一の被疑者とはいうものの、2日前と約3か月前の取調べの記憶を混同することは通常考えがたい。この点、検察審査会において説明した検察官は、審査員からの「駆け出しの検事ならいざ知らず、40才台のベテランの検事である田代が、簡単に記憶の混同を起こすとか、勘違いをすることが有り得るのか」という趣旨の質問を受け、「検事も人の子ですから、間違いはあると思う」旨答えているが、それでは答えになっておらず、むしろ、答えに窮して、表現は悪いが、誤魔化していると評さざるをえない。〉

まことに適切な質問であり評価である、と思える。 』

、下につづく

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『ここまで、検察の判断の問題を理解していれば、当然「起訴相当」の議決が出ていてもおかしくない。なのに、議決書は結論においてにわかにトーンダウン。

〈以上に指摘した点を踏まえて、本件についての不起訴処分は、不当であると判断し、より謙虚に、更なる捜査を遂げるべきであると考える〉

今後の対応を、検察に預けてしまったのである。

検審はブラックボックスだ
それだけではない。

佐久間元部長らに関しては、あっさりと不起訴を肯定してしまった。

〈供述に不自然な点はあるものの、虚偽公文書作成・同行使罪の成立を認めるような証拠は見当たらないし、検察庁の捜査差においても、関係人に対する捜査は尽くされている〉

検察が組織を挙げて、彼らの不起訴のための証拠作りをしたのだろうから、簡単に「成立を認めるような証拠」があるとは思えない。

しかし、田代元検事に関しては、検察の「誤魔化し」を見抜いた検審が、佐久間元部長らに関しては、その言い分をすんなり信頼してしまったのだろう。

これについて、検審への申し立てを行った「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」の八木啓代代表は、次のように語る。

「検察はごまかしていると言い、『記憶の混同』についての田代供述は信用できないと言いながら、佐久間元部長らは関与していないという田代供述を採用しているなど、おかしい。非常に検察に甘い議決だ」

「起訴相当」と「不起訴不当」では、その後の展開がまったく違う。「起訴相当」であれば、検察が再捜査を行い、再度不起訴にしても、もう一度検察審査会が起訴議決をすれば強制起訴となる。「不起訴不当」であれば、形だけ再捜査を行い、再度不起訴にすればそれで終わり。今回の一件について、検察関係者を免罪する議決だ。

記者会見する八木代表こうした議決となったことについて八木代表は、以下のように指摘する。

「こんな議決のために9か月もかかっているのは変だ。その間に、委員の交代が2度あった。起訴議決を出しそうな雰囲気になると引き延ばしていたのではないか。そういうことを調べたくても、検察審査会はブラックボックスで、委員に対して非常に大きな影響を与える補助弁護士がどのように選ばれたのか、どのような助言をしたのかも分からない」

元検察幹部が審査補助員に
まさに、その補助弁護士が、このような「検察に甘い」結論を出すキーパーソンだったのかもしれない。

今回、審査補助員として関わった澤新弁護士は、元検察幹部である。新聞各紙の過去記事からその足跡を追ってみると…

1989.3.28 横浜地検総務部長(その前は、東京高検検事兼東京地検検事)

1991.4.1   東京高検検事

1991.9.17 水戸地検次席検事

1993.7.2 東京高検公安部長

1993.12.1 福岡地検次席検事

1995.7.31 秋田地検検事正兼仙台高検秋田支部長

1996.10.1 最高検検事

1997.6.4  新潟地検検事正

1998.6.10 最高検検事

そして、翌年3月に弁護士登録をしている。 』

<下につづく>

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法律問題には素人の一般市民が集まって判断する検察審査会。そこに、唯一の専門家として助言をする補助弁護士の発言が、どれほどの重みと影響力を持つかは、想像に難くない。

検察組織全体の問題にも発展しかねない今回の審査に、元検察幹部がどういう「助言」をしたのだろうか…。

補助弁護士自身が、不祥事で退職
それだけでも様々な疑問が生じるが、問題はこれだけではない。実は、澤弁護士自身が、不祥事で処分を受け、検事を辞職をしているのだ。

原因となったのは、相続税の申告漏れを指摘した税務署に対し、「検事正」の肩書きで抗議文を送るなどした問題。1998年6月18日付の読売新聞が、以下のように報じている。

〈関係者によると、沢検事が秋田地検検事正だった1995年12月、妻の父親である元検事長が死亡し、同検事は、遺産を相続した妻と義母に代わって、東京・玉川税務署に相続税の申告を行った。その後の税務調査で割引債など2億数千万円の申告漏れを指摘されたが、同検事側は「割引債などは見たこともない」などと否認し、同税務署との間で争いとなった。

沢検事は昨年6月、新潟地検検事正に異動。今年初め、同地検の封筒を使い、「新潟地検検事正」名で抗議文を送付したが、中には「検察庁法上、有効な書面」という記載もあったという。〉

その後、「沢検事」は修正申告に応じたが、法務・検察当局は、この抗議文が「(国税当局への)圧力とも受け取られかねないものだった」として、98年6月10日付で最高検に異動させた。

法務省は、「検事正名で抗議をしたことで、国民から見てその地位を不当に使ったのではないかとの疑いが生じる恐れがあり、不適切な行為」として、同月19日付で「沢検事」を国家公務員法に基づく戒告処分とした。「沢検事」は同日付で辞職。6月19日付の読売新聞には、本人のコメントが掲載されている。

〈沢検事は同省に対し、「検察全体の名誉にかかわることで、申し訳なかった」と話している。〉

「検察全体の名誉にかかわる」不祥事で処分を受け、検察を辞職した人が、今回のように、まさに検察全体の信用にかかわる事件で、検審の補助弁護士を努め、本当に公正な立場から、もっぱら法律的な助言のみを行った、と信じ切ることができるだろうか。

様々な疑問が湧いてくる。だが、検察審査会の議事録は、補助弁護士の助言内容すら公開されない。

真相解明が必要だ
それにしても、そもそも、なぜ、このように疑問を持たれかねない人が補助弁護士に就任したのか…。

八木さんは言う。

「補助弁護士は、弁護士会の推薦ということになっているようです。なぜ、どのような経緯で彼が補助弁護士となったのか、日弁連に質問書を出すつもりです」

様々な疑惑や疑念を抱かれるのでは、検察審査会の制度まで、国民の信頼を失ってしまう。

少なくとも、補助弁護士の助言の内容、検察官の説明と審査員のやりとりくらいは、議事録を明らかにすべきだ。

また、今回の議決書の中でも明らかなように、この虚偽捜査報告書問題についての検察の主張は、「ごまかし」と言われて仕方のないものだった。このまま幕引きをしても、検察に対する信頼が回復することはないだろう。今回の八木さんたちの検審への申し立ての目的は、田代元検事らに対する刑事罰ではなく、きちんとした真相解明だった。

強制起訴となり、指定弁護士が検察官役となって法廷で真相解明を行う道が閉ざされた以上、法務大臣が主導して、第三者による検証委員会を立ち上げてもらいたい。谷垣法相の検察改革に対する本気度が問われる。 』

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by mew-run7 | 2013-04-29 02:22 | 小沢&秘書の裁判 | Trackback

投票に行こう!参考サイト、資料&江川紹子の「こんなはずではと言わないために」


  これは12月10日、2本めの記事です。

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 昨日も、「こんなに政党があって、色々と言っていてると、どこに入れていいかわからないのよ~」「16日は用があるし、久々に棄権しちゃうかも」という話をきいたのだけど。
 
 気持ちはと~ってもわかるのだが。今回は、本当に大事な選挙だし、期日前投票もやっているので、是非、投票に行って欲しい。(・・)

 後掲する江川紹子氏が言うように、ベストの候補がいなければ、ベターの候補<mewのいう、よりマシ?)、最悪の場合は、「より害悪が小さい(less worse)」人や政党を選択するという方法でもいいと思うし。
 mewは、それこそ、いざとなったら、白紙でもいいから投票して欲しいと願っている。(**)

<白紙も意思表示の一つ。投票に行かない人が多いと、国民がナメられるようになるし。組織票の多い政党が喜ぶだけ。(-"-)
 あの菅前首相の妻・伸子さんが(菅への投票をお願いに行くけれど)「菅に入れずに、白票が増える選挙をやったらどうかとも思います。棄権はダメですよ。政治は悪いものをもっと悪くしないようにするしかない」と言っていたらしい。^^;(スポーツ報知5日>

* * * * *

 どの政党or候補者に入れるか迷っている人に、2つのサイトをご紹介したい。

 今年も、毎日新聞がボート・マッチ「えらぼーと」のサイトを公開している。
 これは、アンケート形式の質問に回答すると、自分の考えに合う政党や候補者を示してくれるというものだ。

 mewは、yahooの「みんなの政治」の衆院選特集をよく見るのだが。(ここにもマニフェスト・マッチなどがある)その中でも「候補者アンケート」なるコーナーを重視している。
 各選挙区や比例区の候補者を選ぶと、右端に毎日新聞のアンケート結果へのリンクがある。その結果を見ると、各候補者が重要な政策に関して、どのような回答をしたかが記されているのだ。

 国政にとって重要な政策は、色々とあるのだけど。迷った場合は、自分の価値観に従って、自分が一番重視する政策or最重要だと思う2~3の政策で考えが合う人や政党を選ぶといいのではないかと思う。
 
* * * * *

 mewが今回の衆院選で最も重視しているのは、「集団的自衛権の行使を容認するかどうか」「原発ゼロを目指すかどうか」ということなのだが。
 脱原発、消費税、TPPの政党別のアンケート結果も、載っている。政党別のグラフを見るために、とりあえず民主党のページを示しておく(コチラ)。
 
 原発ゼロ実現に関しては、社民、共産党、新党日本は直ちに廃止が100%。
 また、民主党、みんなの党、未来の党は約80%以上が、直ちにor一定の期限(2030年代など)をもって廃止すべきだと答えている。

<ちなみに、自民党は直ちに廃止はゼロ。一定の期限までに廃止も10%しかいない。維新の会は、50%ぐらいが一定の期限までに廃止を選んでいるのだが。石原代表が、これを公約にすることを否定している。>

 また「集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈を見直すべきだ」という回答は、自民党が92%、維新94%、みんな85%。<この3党は、集団的自衛権の行使容認を公約に掲げている。>
 民主党は、集団的自衛権に関して「見直す必要はない」が62%で、「見直すべきだ」の27%を上回ったという。未来の党も「見直す必要はない」が5割に達しているようだ。

 憲法改正&9条改正、集団的自衛権のアンケート回答に関する記事が出ていたので、ここにアップしておきたい。

『憲法改正志向が、与野党に広がっている。全候補者アンケートで、憲法改正の賛否を聞いたところ、自民党と日本維新の会の賛成はそれぞれ98%と高く、公明党も87%、民主党は58%だった。一方、9条改正や9条解釈に関わる集団的自衛権の行使容認では、積極的な自民、維新、みんなの党に対し、民主、日本未来の党、公明各党には慎重姿勢が目立つ。

 自主憲法制定を党是とする自民党は、衆院選の政権公約で集団的自衛権の行使容認や憲法改正を盛り込んでいる。アンケートに回答した330人のうち、憲法改正に反対しているのはわずか4人。憲法9条の改正についても回答者の9割が賛成と答え、「集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈を見直すべきだ」との回答も92%に達した。

 第三極勢力の維新とみんなの党も、自民党に近い。憲法9条改正について、維新の85%、みんなの党の82%が賛成。集団的自衛権の憲法解釈も「見直すべきだ」が、維新94%、みんな85%に上った。自民、維新、国民新3党が今回の政権公約やマニフェストで、集団的自衛権の行使容認を明記している。

 一方、憲法改正との回答が半数を超えた民主党は、9条改正の反対が67%に上り、賛成(18%)を大きく上回った。集団的自衛権の憲法解釈についても、「見直す必要はない」が62%で、「見直すべきだ」の27%を引き離している。野田佳彦首相はかつて著書で見直しにふれていたが、党代表就任とともに封印した。

 一方、共産、社民両党は、憲法改正、9条改正に全回答者が反対と答えた。日本未来の党は憲法改正の賛成が53%を占めたものの、9条改正の反対が6割に上り、集団的自衛権の憲法解釈も「見直す必要はない」が5割に達した。公明党は改憲派が8割を占めたものの、9条改正については反対94%に上っている。

 衆参両院の憲法調査会を引き継いだ憲法審査会は、昨年11月に実質審議入りし、各党が個別の条項をめぐる議論を続けている。憲法に関する毎日新聞の全国世論調査(今年8月31日から9月2日実施)では、改憲賛成は65%に上り、過去最高となった。これまでの9条改正論議だけでなく、1院制導入など統治の仕組みを見直す議論も活発化している。(毎日新聞12月8日)』


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 ジャーナリストの江川紹子氏の『選挙後に「こんなはずでは」と言わないために 五感のフル稼働を』という特別コラムが、gooニュースに載っていた。

 mewもかなり共感できる部分があったので、ここに衆院選に関するパートをアップすることにしたい。
<残りの国民審査に関する部分は、More部分にアップしておく>


『離党、移籍、結党、解党、合流……政党や所属議員めまぐるしい動きの末に、12の政党が総選挙に臨むことになった。衆議院の解散以降、できたと思ったら消滅した政党があり、慌ただしく作られた政党があり、主要政策や幹部の言うことに変 遷や食い違いがある政党もある、と言った具合で、主張や実像が分かりにくい。文字で書かれている公約を比べるだけでなく、討論会やインタビュー、街頭演説などを含め、私たちは自分の五感をフル稼働させて、それぞれの候補者や政党を見極めなければならない。

 大事なのは、「今、何を言っているか」では なく、「選挙後に、何をどうやるか」だ。予知能力などまるでない、私のような凡庸な人間が、選挙の後の数年間を予測するのは無理だ。けれども、がんばらなければいけない。なぜなら、日本は今後ますます深刻な状況に陥っていくことが予想されるうえ、最近の選挙を振り返ると、「今」話題になっている課題や、 人々の「今」の気分が結果を決めてしまい、後になって「これでよかったのだろうか」と悔やむ言葉を聞くことが多いから。

 2005年の「郵政選挙」は、小泉首相(当時)が最も力を入れていた郵政民営化を争点にするシングル・イシュー選挙になった。民営化に反対する者は「抵抗勢力」のレッテルが貼られ、選挙区に「刺客」が送り込まれた。小泉人気もあって報道はにぎやかだったが、「郵政」以外の論点をじっくり考える機会があまりなかった。小泉改革路線の「痛み」について、投票の時点で十分な議論がされただろうか。政治の課題は多岐にわたっている。メディアなどで話題になっている課題だけで判断することには、慎重でありたい。

 原発や景気対策など、自分が大事だと思う課題1点で投票先を決めても、もちろんいい。ただその場合でも、それ以外の問題についても、その候補者や政党がどういう政策を持って、選挙後に何をどのように行うかは、確認しておきたい。後から、「こんなはずじゃなかった」と言わないために……。

* * * * *

最悪の事態避けるための選択も

 2009年の「政権交代選挙」の時には、自民党政権に辟易した人々の空気が政権交代の熱を帯びて盛り 上がった。「政治主導で予算の組み替えをすれば、増税しなくても大丈夫」というマニフェストは大いに魅力的だったが、その結果がどうだったか、3年後の今、私たちは目の当たりにしている。「打ち出の小槌」や「魔法の杖」などはなかったのだ。今回の選挙でも、各政党とも明るい見通しや”いい話”をたっぷり語っている。それが「打ち出の小槌」や「魔法の杖」頼みではないか、よくよく見定めたい。

 今の日本が抱えている困難な課題は、様々な 要因や問題が組み合わさった複雑なものだ。だから、解決が難しい。なのに、それを単純化したり一つの視点だけで評価したりして、「こうすればいい」とシンプルな解決法を提示してみせる物言いを見聞きすると、私は「ちょっと待って」と言いたくなる。

 たとえば円高は日本の経済にダメージを与え、産業の空洞化を招いている、と言われている。確かに自動車や電機などの製造業にとっては大問題だ。ただ、今のように原発のほとんどを停止し、エネルギーの大半を化石燃料の輸入に頼っている中では、悪いことばかりではない。円安に動けば、輸出産業は一息つけるかもしれないが、燃料が高騰すれば電気料金 がさらに値上げとなるだろう。それは産業界にも家計にも負担になる。食料自給率が4割を切っている日本では、円安は食品の値上げにつながる。それに円高さえ解消すれば、産業の空洞化が防げるというわけでもない。この問題については、円高、円安、双方にメリット・デメリットがあることを念頭に置きつつ、対応策やその効果を評価していきたい。

 経済の問題を語るにも、財政や社会保障の問題を考えるにも、今、もっとも重視して考えなければならないのが少子高齢化の問題だ。特に、生産しつつ旺盛に消費もする年齢層が急速に縮んでいる今の状況 は深刻だ。ただでさえ消費が減っているうえに、若い人たちの所得は低い。しかも、企業は生産性を高めて厳しい時代を生き抜こうとリストラを敢行。家計はま すます逼迫し、消費はさらに低迷していく。これでは内需は減る一方だ。一方、増加する高齢者は、病気や障害に備えて資産をため込むばかりで、あまり消費せず、内需の拡大には寄与しない。

 今の悪循環を劇的に変え、景気をよくし、財政赤字を改善し、年金や医療の水準を維持しようとするための特効薬などない。女性の力を活用し、社会のニーズにあった新しい産業を育て、外国人観光客を呼 び込み、効率的な町作りを行い……。そんな様々な対策を考え、組み合わせていくしかない。若者たちが結婚して子どもを産み育てられるだけの収入が得られるようにする仕掛けも必要だ。貧困対策や子育て支援は、社会福祉の分野として語られることが多かったが、これからは大事な経済対策でもある。いずれも即効性はなく、時間も手間もかかることばかりだ。長期的な展望をもって、取り組まなければならない。そういう認識で、できるだけ具体的で効果的なメニューが豊富な のはどこの政党だろうか。おいしい話だけでなく、国民の負担についても正直に語っているのは、どの候補者だろうか……。

 今回は、「脱原発」を訴える政党が多い。エ ネルギー政策も、問題は単純ではない。確かに、ひとたび事故が起きた時の被害は途方もなく大きい。原発のない社会を作りたいというのは、国民の多くの切実 な願いだ。その一方で、貧困によって命を脅かされている人々もいる。経済のことを考えれば、「脱原発」は現実的でない、という考えもある。「命か金か」と いった二者択一のシンプルな発想では、議論は具体的にならない。今後も原発を利用していくなら、東電福島第1原発の事故が示した原発のリスクをよくよく考え、「脱原発」を目指すのであれば、それがもたらすリスクとも向き合いたい。エネルギーを確保するのに、なんのリスクも伴わない方法はないのだ。

 こうして経済やエネルギーのことを考えてみても、今の日本が抱える困難な課題は困難で、どの政党が政権をとっても、即効性のある対策は期待できない。難しいことではあるけれど、10年後、20年後を見据えながら、「今」、日本はどういう道を進むべきかを考えたい。

 とはいえ、すべての論点にわたって、自分の考えに一致する政党や候補者は、なかなかいるものではない。自分の選挙区に最善(best)の候補者がいなければ、「まし(better)」な人を探すしかない。でも、そのbetterもいなければどうする? 棄権? それとも白票を投じる?

 そういう時には、最悪の事態を避けるための選択、というのも必要だと思う。今、放っておけば起きるかもしれない最悪の事態を避けるためには、「よくない」と思える候補者の中から、「より害悪が小さい(less worse)」人を選択するというのも大事なことだと思う。

 政治とは、最悪を回避したうえで、よりよい状態に近づけていくための営みなのだから。』

* * * * *

 いつもブログに書いていることだけど。mewも投票した後、「こんなはずじゃなかった」というのが、一番よくないことだと思っている。

 こんなことをやる政党だと思わなかった、こんな政策、考えを主張している人だとは知らなかったというのが、一番、国民自身が損をすることになるし。政治不信を招く要因にもなる。

 まあ、どの政党も全ての議員が同じ考えではないし。代表や実権を握っている人が代わると、党の政策や方針がかなり変わってしまうケースも少なくない。
<実際、民主党の菅前代表と野田代表、自民党の谷垣前総裁と安倍総裁、維新の会の橋下前代表と石原代表では、基本的な理念や考え方がかなり違うし。実際、公約の内容も変わったものがある。^^;>

 でも、それこそネットその他のメディア、そして何より自分の五感をフル活動して、自分なりの価値観や基準で、何とか政党&候補者を選び、是非、投票に行って頂きたいと切に願っているmewなのである。(**)

                    THANKS

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by mew-run7 | 2012-12-10 15:58 | 民主主義、選挙 | Trackback(2)

小沢秘書の控訴審~急に3人の公判が分離に&小沢公判の裁判長との皮肉な違い


  これは、今日11月22日、2本めの記事です。

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この記事では、小沢一郎氏&秘書の公判について

 19日には小沢一郎氏の無罪判決が確定して喜んでいた&「さあ、今度は秘書3人の番だ!」と思っていた矢先・・・。

 20日に、石川知裕氏ら小沢氏の秘書3人について、思わず「え?何で?」とつぶやいてしまった記事が出ていた。(・o・)

『小沢一郎「国民の生活が第一」代表の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で、収支報告書の虚偽記載罪に問われ、一審東京地裁で有罪とされた元公設第1秘書大久保隆規被告(51)について、東京高裁(飯田喜信裁判長)は20日までに、判決期日を来年3月13日に指定した。前衆院議員石川知裕(39)、元私設秘書池田光智(35)両被告も同日に判決が言い渡されるとみられる。

 今月30日に予定されていた3人の第2回公判は取り消され、池田被告は12月26日に、石川被告は来年1月28日に、それぞれ一審判決後の情状面に限った被告人質問などが行われ、結審する見通し。(時事通信11月20日)』

『小沢一郎・「国民の生活が第一」代表(70)の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、東京高裁が、今月30日に予定されていた石川知裕前衆院議員(39)ら元秘書3人(1審有罪)の控訴審の次回期日を取り消し、大久保隆規被告(51)には来年3月13日に判決を言い渡すことがわかった。

 3人は分離して審理され、池田光智被告(35)は来月26日、石川被告は来年1月28日にそれぞれ審理を行う。大久保被告と同日に判決が言い渡される可能性もある。(読売新聞11月20日)』

 この他に何か情報は出ないかと待ってみたのだけど。今のところ、新たな情報は出ていないようだ。(-"-)

* * * * *

 小沢氏の秘書3人は、1審(東京地裁)では3人一緒に併合審理されていて。控訴審も、そのまま3人で併合審理されることになっていた。
 そして、8月に東京高裁(飯田喜信裁判長)、検察側、弁護側三者で協議した結果、高裁が来年1月まで4回の期日を指定しており、初公判は11月14日、第2回は11月30日、第3回は12月26日、第4回は来年の1月28日まで決まっていたのだ。(・・)

 併合審理というのは、複数の被告人(または複数の犯罪容疑)を一緒に審理することを言うのだけど。今回の場合は、石川氏ら3人は、同じ政治団体・陸山会の政治資金収支報告書の虚偽記載の共謀共同正犯として起訴されていて、証拠などもほぼ共通することから、3人一緒に審理されることになったのではないかと思われる。

<尚、大久保隆規氏は、西松建設事件でも起訴されておりその公判中に、陸山会事件で逮捕&起訴されたのだが。訴因変更手続きによって、西松建設事件これも一緒に審理されることになった。>

* * * * *

 mewが憂慮するのは、東京高裁が、もはや事実に関する審理は基本的に行なう気はなくて、池田、石川、大久保氏それぞれ情状面の審理だけして、結審&判決言い渡しをすると決めたのではないかということだ。

 東京高裁は、『小沢秘書の控訴審~水谷幹部の証人尋問や有力メモが証拠却下に』などにも書いたように、被告人側が提出した事実を争う重要証拠の申請を却下していることからも、もしかしたらその可能性が大きくなってしまったかな~と案じてしまうところがある。(-"-)

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長いので、チョットお休みタイム。( ^^) _旦~~so-cha o douzo!
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 この控訴審の初公判に関して、ジャーナリストの江川紹子さんがツイッターでこのように書いていた。

『一審の証言にはなかった新事実が書かれた水谷氏と川村氏の陳述書も、東京高裁は証拠採用しなかった。小沢氏の控訴審で指定弁護士が申請したような、事件と直接関係のない証拠や証人を認めないなら分かるが、事件に直結する証拠を取り調べさえしないのでは、いったい何のために控訴審があるのか… 』

『小沢氏の秘書の控訴審、東京高裁(飯田喜信裁判長)は、事実に関する立証を認めず、弁護人からの照会請求も退け、情状に関する立証しか認めなかった。事実に関心を持たない裁判所が人を裁く… 』

『弁護側の主張によれば、5000万円の授受があったとされる2004年10月15日は、水谷会長と川村社長が揃ってゼネコン仙台支店長を訪れていた。水谷氏によれば、朝から2人は終日行動を共にしていた、という。
 また、大久保氏のその日の手帳には、午後は7時まで予定がなく、別の用があったので石川氏に受け取りに行かせた、という筋書きが成り立たないばかりか、石川氏の手帳にも当日午後には何の記載もない。また弁護人によれば、川村氏は検事から「あなたは14日か15日に渡したに違いない」と言われ、「14日か」と答えたら「それは不可能」と言われ、15日に決めた、と。』

『一審の証言にはなかった新事実が書かれた水谷氏と川村氏の陳述書も、東京高裁は証拠採用しなかった。小沢氏の控訴審で指定弁護士が申請したような、事件と直接関係のない証拠や証人を認めないなら分かるが、事件に直結する証拠を取り調べさえしないのでは、いったい何のために控訴審があるのか… 』

『事件とは後に知り合って結婚した妻を証人採用し、事件に直結する証拠や証人はすべて却下 』

『小沢氏の元秘書の控訴審を仕切る飯田喜信裁判長は、東電OL事件でゴビンダさんに逆転有罪判決を出した裁判官。つい先日、その判断の誤りが指摘されたばかりだが、そういう裁判官が何の検証も受けず、反省もないまま、人を裁き続けるとどうなるか、ということが、よく分かる今日の訴訟指揮だった。』

* * * * *

 上のリンク記事に少し詳しく書いたのだが。
 ただ、1審後に生じた事実、事情に関する証拠は<1審に出すのは不可能ゆえ>認められやすい傾向にある。
 事件とは後に知り合って結婚した妻を証人採用されたのも、そのためだろう。 
 
 ただ、リンク記事に書いたことと重複してしまうものの、被告人側は証拠収集の能力に乏しい分、何らかの事情によって1審の時には出せなかった新たな証拠or1審の時には十分に立証し得なかったような証拠も、真相解明の観点から、また冤罪防止や被告人の利益などを考えて、もう少し緩やかに認めていいのではないかと、改めて主張したいと思う。(・・)

* * * * *

 また、小沢氏の控訴審の日に『今日、小沢控訴審の判決&その見通し+控訴棄却&早期無罪確定を願う』という記事の中で書いたのだけど。
 小沢氏の控訴審を担当した小川正持裁判長は、同じ東電OL事件で、再審開始と刑の執行停止を決定、さらに無罪判決を言い渡した人だったので、mewは、小沢裁判官が検察官の主張を鵜呑みにせず、公正な裁判を心がける人なのではないかと期待していたところがあって。実際、見事にそれを実証してくれたのだが。

<東電OL事件(97年)では、ネパール人のゴビンダさんが逮捕、起訴され、1審で無罪判決を得たものの検察側が控訴して、高裁は有罪の判決を行なうことに。
(ゴビンダさんは、この判決を受けた時に、法廷で「神様、僕はやっていない」と叫んだという。)被告人は上告したものの最高裁も高裁判決を支持したため、03年に無期懲役が確定。しかし、ゴビンダさんが無罪を主張して再審請求を行ない、11年になって検察側提出の証拠に問題があったことが判明。今年11月に東京高裁の小川裁判長が無罪を言い渡した。>

 江川さんのツイートにもあるように、今回、石川氏らの公判を担当するは飯田裁判長は、<検察官の証拠の出し方にも問題があったとはいえ>、その東電OL事件で、東京高裁が1審無罪の判決をひっくり返して逆転有罪判決を出した時の3人の裁判官のひとりだったとのことで(裁判長は、高木俊夫裁判官)、何か皮肉なものを感じてしまうところがある.(-"-)

 でも、石川氏らは、水谷建設からのウラ献金受領は、強く強く否定しているわけで。何とか逆転無罪判決をを得るorせめてウラ献金の受領だけでも否定される方法はないのかと、祈るような気持ちになってしまうmewなのだった。(@@)

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by mew-run7 | 2012-11-22 16:23 | 小沢&秘書の裁判 | Trackback